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Mr.ノーバディの群青のレビュー・感想・評価

Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)
3.3
ジョン・ウィックの脚本が描く新たな舐めてた相手が殺人マシーンだった、という話。


流れはジョン・ウイックとほぼ同じ流れ。
今は普通の生活を続ける元凄腕がマフィアが元締めのチンピラに大切なものを奪われ(?)のをきっかけに、凄腕のスキルを駆使し暴れ回る、というもの。

違うのは主人公が明確に家族を形成していること、そして家庭内ではうだつが上がらない情けない父親というポジションになっていること。
そのせいで彼は凄腕のスキルを発揮したいが中々できず鬱憤が溜まっている状態になっている。ジョン・ウィックは愛する妻や犬がいればそれでよかった、というスタンスだったが今作の主人公はきっかけを探している節さえ見受けられる笑

おかげで毎日の繰り返しが彼にとっては無意味に思えるような演出になっている。
起床、朝食、出勤、帰宅、就寝(とは言っても寝付けない)が高速のカットで繰り広げられる。効果音が小気味良く、曜日のテロップも画面にデカデカと映る。
そして何故か毎週火曜日のゴミが収集車に間に合わず捨てられない笑
しかも後で妻に、捨てられなかったんだ(=そんなこともできないんだ…)という追い討ち付き笑

やだよーこんなの観るの笑

だがひとたび暴れ出したらすごい。
発端は些細な娘のおもちゃだったが、彼にとっては大事なもの。それを脅かされたらたまったものじゃない!
後の流れもジョン・ウィックとほぼ同じ。
相手は主人公を舐めているが本気を出してからは形勢がみるみる変わっていく。
敵はただの烏合の衆。
やられていくだけの可哀想な敵たち笑

男性性をもう一度獲得する、という点はちょっと時代遅れ感があるのが唯一の難点。
弱気な男でも存在を許される世の中がいいなぁ。

まあそこはあまり気にせず無双具合を楽しんだ。
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