鈴峰らんか

ハウス・オブ・グッチの鈴峰らんかのレビュー・感想・評価

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)
4.3
アダム・ドライバーさんが素敵だったので鑑賞。予告の時点では2時間サスペンスや時代劇のようなお家争いものか?という印象。おおまかにはそれを外れていないが、何せ演出が全く2サスとは異なるので、満足度も当然異なる。登場人物の加齢や心理の描写がとにかく丁寧なので、違和感がない。そして全シーン映るものすべてゴージャス!70年代~80年代の高級感あふれるインテリアとファッションがカワイイ。
レディー・ガガには全く女優のイメージがなかったが、ちょっとお坊ちゃんと遊んであわよくば玉の輿、くらいの小悪魔ちゃんから本物の悪魔のような女への変貌ぶりが見事だった。出会い~出産までの転がり落ちるようなテンポの良さは特に楽しかった。女は変化する生き物なんだなあ、と。それに比べて男はなかなか変われない。時代を先読みしてブランドの価値を高めようとしたパトリツィアと、守りに入った男性陣の戦い。
印象的だったのは殺人が遂行されるその日のその時間、湯船に沈んで目を見開くパトリツィア。ものすごく恐ろしいことを考えていて、自分で止められなくなっているのがありありとわかる。怖かった…。
 
余談だけど劇場に入ったら全身グッチのド派手マダムがいて、これだけでも見に来た甲斐があったな~としみじみしたのもいい思い出。
鈴峰らんか

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