よし

竜とそばかすの姫のよしのネタバレレビュー・内容・結末

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ絵がきれい!音楽を体感するアニメ映画、です。音楽はさすがミレパ。ボーカルもすごい。演技は置いといて。声優情報を全く見ずに行ったので、EDロールでびっくり。鈴の母親の友人の5人組の声優にはびっくりです(笑)上手いはずだわ。あと宮野真守の使い方(笑)

音楽がとにかく頭に残ると思います。現実のアニメシーンはまさに細田守といった感じ。女子高生もだけどこの監督は女性を泣かしたり苦しませるのが好きだなぁと思う。性癖なんですかね。「あぁ!」とか「あ~!!」って声出させるの好きですよね。
ストーリーはそこまで難しくはなく、カミシンの遠征とかルカちゃんが吹奏楽部な事とかが最後に伏線になってくるのはわかったし、しのぶ君は昔からずっとすずが好きなんだろうなぁとか。竜の正体もこいつなんだろうなってわかったし。なんとなーく、わかります。
何度か、すずの母親が川で子どもを助けて亡くなるシーンが出てきます。昔一つ上の先輩が同じ事をして川で亡くなっているのでそれを思い出して号泣しました。私は彼を詳しく知らないし、むしろ嫌いな人種ではありました。ですが、その事件があった時の周囲の姿を思い出して泣いてしまいました。

Uの世界はサマーウォーズみたいなものかと思っていたら、竜の城が出てきた瞬間に「美女と野獣」そのまんま過ぎてびっくりしました。そういやベルだしオマージュらしいけど、余りにもそのまま過ぎてちょっと気になりましたね。
やっぱり細かい所が気になって。高校生一人でそんないいなり高知から東京へ行かせるのか、お金はどうしたのか、制服で女子高生が雨の中一人で歩いてたら、警察に保護されてしまうのではないか、どうして周囲の人はベル=鈴だって知ってたのか、そもそもアズは人だったりモンスターだったり獣だったり。アズの見た目も隠された性質によって変わるのならその境目はなんなのか。

なんで?どうして?が多くて少し気になった。

ただ、竜の父親のように、弱者に対して振り上げた拳を下ろせない人はたくさんいるんだろうなぁと。
あと私が親なら、いくらなんでも娘が他所の父親に傷つけられて帰ってきたら相手に怒りますけどね。事情が事情なだけに、ってとこもあるのかな。いや許せんでしょ。

見守る映画、ですね。誰かが誰かの支えになってる、というような。怖いのは、この映画がヒットしたからと言って、ネットの世界でも本当の姿を出しましょうとか言い出す人がいたらどうしようってことですね。いないと思いますけど。
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