このレビューはネタバレを含みます
タイムループする世界の中で出会った若い男女の甘酸っぱい青春と成長の物語。
正直『パームスプリングス』とあまりに似ているため既視感だらけだった。おそらく『パームスプリングス』が公開されると本作と比較されるだろうなと思う。
(そんで本作のほうがウケると予想)
同じ1日を繰り返すタイムループモノは同じシーンを何度も見せられるのがしんどいけど、この映画はそれを極力排除していたのが良い。
同じコミュニティ内ではなく、全く別のとこで暮らす見ず知らずの人同士なので、あくまでも別々に過ごすのが新鮮だった。
同じ1日を繰り返すと嫌気が刺して抜け出したいと願うけど、世界の1日の死亡者は十数万人もいる。この日をやり直せたらどれだけ良かっただろうと願う家族などはそれ以上の数がいる。
まさに“その家族”だからこそ、ループを抜け出したくないと考えているのが理由としてストンと腑に落ちた。
そう来ると思わなくて悲しくて泣いてしまった。
一方で、残念な結果になる1日と思って過ごしたのに、会話中の一言で家族全員最高な1日にもなり得る。
2人にとって、自分自身と向き合わなきゃいけない重要な1日だったんだな。