へたれ

偶然と想像のへたれのレビュー・感想・評価

偶然と想像(2021年製作の映画)
3.6
良かったとこ1 短編小説のように捻られた第三話
タイトルどおり「偶然と想像」のバランスが良く取られていたのが第三話。人違いという偶然から生まれた関係が想像力で上書きされ、現実をフィクションが追い越していく展開は、短編小説のような余韻を残した。エスカレーターを使った演出も印象に残った。

良かったとこ2 第一話の車中の会話
単なる恋バナではあるものの、車中で二人がいつまでも会話を続けていく長回しのシーンは、この映画の中でも一番俳優が生き生きとしていて、見ていて飽きなかった。

ダメだったとこ1 台本読み以上の効果が出せていない棒読み風演技
第一話と第二話については、棒読み風演技が多いけれど、これが本当に棒読みになってしまっているところが多い。リハーサルとしてやっているであろう台本読みが、そのまま本番になってしまったかのよう。特に第二話は、朗読が重要なので、朗読以外の会話とメリハリがつかないのは、俳優が下手なように見えてしまった。

ダメだったとこ2 映像的な面白みがない
台詞の説明力は強いけれど、映画として見ると映像的におろがほとんどなかった。第一話と第二話は地理的な特徴もない話なので、いっそのこと舞台劇にした方が良かった。
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