《世界は偶然に溢れている―》
◎82点
第71回 ベルリン国際映画祭 銀熊賞(審査員グランプリ)受賞。
「偶然」をテーマに3つの物語の短編集。
第一話 「魔法(よりももっと不確か)」
親友同士の他愛ない恋バナから始まる物語。
モデルの芽衣子(古川琴音)は、仲の良いヘアメイクのつぐみ(玄里)から、最近会った気になる男性(中島歩)との惚気話を聞かされる。
その男性との話でピンと来た芽衣子。実はその男性とは…。
芽衣子の人柄についていけず、なんだこの子は、と思いながら観てたけど、終盤のシーンでやっちゃった!と、思ったあとの展開でなんだか切なくなった。
第二話「扉は開けたままで」
大学教授に教えを乞う生徒、実は、な物語。
作家で大学教授の瀬川(渋川清彦)は、出席日数の足りないゼミ生・佐々木(甲斐翔真)の単位を認めず、佐々木は就職内定取り消しに。逆恨みした佐々木は、同級生の奈緒(森郁月)に、瀬川にハニートラップをしかけスキャンダルを起こそうと持ちかける。
瀬川は、どんな時も部屋の扉を開けたままにしている。それは密室で何かしているんじゃないかと人に思わせない為の用心なんだと思う。いいことも悪いことも外から見える環境にしておくってことなんだろうな。誠実な人だと思った。
それがある出来事により職や名誉を失うって。あの間違いさえなければ…。
官能的なシーンの朗読ってドキドキしちゃう💓
枯れた感じの瀬川役の渋川清彦さんと素敵な声で朗読する奈緒役の森郁月さん、よかったです。
佐々木がクズでした。
第三話「もう一度」
20年ぶりに再会した女友達の物語。
高校の同窓会に参加するため仙台にやってきた夏子(占部房子)は、仙台駅のエスカレーターであや(河井青葉)とすれ違う。お互いを見返し、あわてて駆け寄る夏子とあや。20年ぶりの再会に興奮を隠しきれず話し込むふたり。
1番有り得ないと思った。
いくら20年ぶりとはいえ、お互い○○○するってないんじゃない?
だって、思い入れある人でしょ。
ここが引っかかったんだけど、終盤のシーンはグッときた。
タイトルの偶然と想像。
三話共、偶然と想像のお話だけど
、比重を考えてみました。
一話 偶然 > 想像
二話 偶然 = 想像
三話 偶然 < 想像
三話とも、引き込まれ、終盤グッときたり、切なくなった。
よかったです♪
観客 1階席?、2階席 7人
劇場鑑賞 #40
2022 #47