ボーはおそれている
"ヘレディタリー/継承" と "ミッドサマー" が面白かったので、今作も公開前から楽しみに。
日常の些細なことでも不安になってしまう怖がりのボーは、ある日、直前まで電話で会話していた母親が死んだという知らせを受ける。母親のもとへ向かうべくアパートを出ると、世界は様変わりしていた。
3時間にわたり "人の心の中にある不安" を観続けるのはかなり疲れる。アリ・アスターの前2作はすんなり入り込めたが、本作はなかなか難解な作り。
"現実" と "幻覚や妄想" の境界線がとにかく曖昧で、観る側の感覚が麻痺していく。その上目の前で状況がどんどんと変わっていくので、途中から何も考えずに身を委ねながら観るしかなかった。冒頭のロゴにもあるし、劇中にも度々登場する架空の企業 "MWグループ" が何か大きなカギとなっているのかと思うが、それ以上は分からず。
ただ、"オオカミの家" コンビのアニメーションパートはいいアクセントになっていたし、ホアキン・フェニックスの演技もある意味 "安定感" あり。