このレビューはネタバレを含みます
ホモのクラスは女は無理だけど男みたいな女ジョニーのケツの穴なら大丈夫だぜというお話。稀代の下ネタオヤジ、ゲンズブールの面目躍如。
細い芋だか何だかをミルク漬けにしてジョニーに次々咥えさせるシーンがこの映画を端的に表しています。こんなもんがリストアされる日がくるなんて。
とにかくファーストシーンから何も考えずに撮ってるのがどストレートに分かる構成で、何でそうなる?の連続。お前らはこれで十分と言わんばかりの素人ストリップ。ケツが好きすぎるとこからのブリッブリッ。繰り返されるアナルセックスの絶叫。本気さがずっと面白い。
当然演技もくそもなく思いつきのような演出なんですが、なかでもパドヴァンの一挙手一投足はエキセントリックで凄かったです。
「Je t'aime... moi non plus」が何度か流れますが自分の曲をこんなシーンで使う神経が凄すぎる。トラックの上の「Je t'aime」の返事は「moi non plus」じゃないんかい。「前か後ろかは〜」という間抜けな返しが素晴らしい。バンジョーの音色の場違いな感じも素晴らしい。
ラストシーンは急に雰囲気が変わって蛇足。突き抜けるテンションのまま最後まで行って欲しかったですが、訳分からんビニール袋のギミックが生かされたのかと思えば許せます。
ゲンズブールの心の赴くままに、ひたすら「今」だけを生きる、何一つ後世に残すべきものがない傑作でした。