うどん

コーダ あいのうたのうどんのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.1
2022年もありがとうございました。
年内最後のレビューは今作にします。

家族愛を感じる素敵な作品でした。

オリジナルのフランス版を公開当時に劇場でみて感動し、アルバムも、主人公と同じヘッドホンも入手しちゃった、という思い出ありです。
ということで、リメイク版を楽しみにしていたのですが、かなりの良作でした!!

フランス版では良くも悪くも「おフランス感(性描写がはっきり)」があって「子の自立」要素が強かった印象。対して、アメリカ版は「家族愛」要素が一層強かった印象。
オーディション曲にもこの違いが出ていて、私としてはフランス版の方が好き。ただ、アメリカ版での「Both Sides Now」は、映画「ラブ・アクチュアリー」にてジョニー・ミッチェルによるものを聞いて以来好きな曲で、今作で大大好きになった。耳の聴こえない家族と共に暮らす主人公だからこそ歌える曲のように感じられて、とっても素敵な選曲だと思う。主役の女の子の声もとっても素敵でした。

自分の夢を追いたいけど、家の仕事のために家族の元にいなきゃ……という葛藤が見ていて苦しかった。お兄ちゃんがそんな主人公の思いを汲み取って行動するのも、ぐっときた。両親にモヤモヤしたところも多かったけど、依存と孝行、耳の聴こえない人に対する社会のあり方…について考えさせられるシーンも多かった。

フランス版にもあった良い要素を取り入れつつ、全てそのままじゃなく、取捨選択した上できれいにリメイクされた、アカデミー賞納得の良作でした。

今年もたくさんの映画を皆さんのおかげで知ることができ、楽しさを共有できました。来年もどうぞよろしくお願いします。
うどん

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