イライライジャ

泣いたり笑ったりのイライライジャのレビュー・感想・評価

泣いたり笑ったり(2019年製作の映画)
4.0
イタリア映画祭2021の5本目。
裕福な家庭と労働者階級の家庭が共に休暇を過ごす。だが父同士が再婚すると突然伝えられる。家族には反対する者もいるなか、無事に結婚式は出来るのかという話。

今回のイタリア映画祭で1〜2位を争うほど好きな作品。
親の再婚を反対する理由が必ずしも同性愛嫌悪とは限らないことが描かれていて、子視点ではこういう悩みもあるのかと頷かされる。
本作の良さは観なけりゃ伝わらないが、邦題どおりの泣いたり笑ったり出来る素晴らしい映画だった。

両家の家族が陽気に踊るシーンなんかもわざとらしくない自然な導入でかなり良いし、そんな中で淀んだ表情で孤独が渦巻く者もいる。
家族が集うことで起きる崩壊。
溜まった感情の爆発。そして見えてくる家族愛。

誰にも伝わらないと思うが、ノリや構成がインド映画の『kapoor&sons』を思い出した。案外イタリア映画とインド映画は波長が似ているように思う。

イタリア映画は全然詳しくないのだが、主演のアレッサンドロ・ガスマンすごく良い演技をする俳優で気になる。