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デス・レースのTEPPEIのレビュー・感想・評価

デス・レース(2008年製作の映画)
2.2
コーマン帝国の住人必見でカルト的人気がある本作は劇場で見たのでよく覚えている。初日にも関わらずパッとしない年齢層が9か10人くらいしかいなかったし、まだ「トランスポーター」でしか日本では知られていなかったジェイソン・ステイサムが主演ということで2匹目のドジョウかよと思ってしまった人もいたらしい。
確かに真っ当なB級映画にも関わらず、何だか勝手に終わったという印象だった。結局バカな路線の途中にいらない真面目なドラマが入って中途半端で、肝心のレースも3回くらいしかないからイマイチ危機感も緊張感もない。迫力カーチェイスというよりバットモービルとキャプテン・ファルコンがごちゃごちゃになって、CGバリバリじゃないスピード・レーサー出来ましたってものを延々と見る。ショーン・アレンやイアン・マクシェーンがいい演技もしているのにすっげぇマヌケに見えてしまう。
こうイマイチ盛り上がらないのはデスレース自体がテレビ中継されているのに肝心の外の人の反応や場面が無かったり、そもそも刑務所のわりにはただの工場にしか見えなかったりで、ヘンテコなロケで会話劇も多々あり。
総評として、テレビゲームのような演出ばかりに苦しんだ「デス・レース」はポール・W・S・アンダーソン監督の悪ノリが本当に面白く無かったという作品。
そろそろこの監督にはプライドかけてまともな作品を製作してほしいので、頑張ってほしい。決してこの人の映画つまんないわけではないけど、いちいち格好つける演出が冷めてしまうことを何となく察して欲しい…。
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