ホイットモア大統領

フィアー・ストリート Part 1: 1994のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

3.5
ネトフリ初?のオリジナル・ホラー3部作。

似ている作品に『スクリーム』シリーズが挙がっていて、「殺人鬼にまつわる都市伝説もの」という点では確かにそうなんだけど、どちらかといえば(1話完結でないところも含めて)『IT/イット』シリーズに近い作風かと思いました。
ただし本作の肝は “回を重ねるごとに過去に戻る” ところにあり、そういう意味では『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(以下『BTTF』)シリーズも参考にしてそう。

さらに本作の興味深い点は、『BTTF』のように主人公が過去・未来にタイムスリップするわけではなく、あくまでもメイン・ストーリーの時間経過は固定し、その謎を解明するための前日譚を、時に同一人物を起用しながら続編として描く、という点。

しかも本作『Part.1』の時点で、「過去にこういうことがあって、この人が生き残りました」というのを普通にぶっ込んでくるのは、製作陣の他と違うことをやってやろう!という気概、もしくはシリーズに対する自信の表れかと!
てことは、『BTTF』よりも『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』か。なんと製作年度も同じだし。

…とまあ、ここまでは絶賛ぽい感じなんですけど、御多分に漏れず主人公にLGBTQ要素があり、それをマイノリティ、からの孤独・疎外感として演出しているのが、ちょっと食傷気味で逆にマジョリティに感じてしまう今日この頃。

そしてこの主人公、かなり感情の起伏が激しく、好きな人以外どうでもいいぐらいの勢いなので、全然感情移入できず…
何ならその好きな人に対しても自己中な考えで酷いことを言うしするし、性格ノイズでしかなかった笑

弟君がメタラー(94年はグランジやブリティッシュ・ロックが全盛期なので、この要素もオタクのマイノリティ演出かと思われ)で、ホラー映画に絶対合う!と思って生きてきた Iron Maiden「Fear of the Dark」を流してくれたことが救い笑

それでも終盤の主人公軍団 vs. 殺人鬼軍団の青春ピュアピュアバトルは中々面白かったし、グロも意外性もあって、俺の興味は無事『Part.2』へ繋がったよ!!

けどやっぱり、3部作であること隠した方が良かったかな?その辺『X エックス』が上手かったと思うけど…もしかして構成的にも本作にインスパイアされました??笑