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わたしは最悪。のpokotanのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
3.7
章仕立てで物語は進む。
タイトル通り、見方によっては最悪な女性。
自分に正直に自由に生きているユリヤ。
新しいものにすぐ目移りする。
だから、仕事も男性も気になったら移り変わる。
恋愛も熱が冷めるのが早い。

恋人のアクセル。
彼氏が成功すると、感傷的になったり、家族もいて幸せな人に嘘をついて貶めてることに楽しみを覚える。
自分への劣等感が痛いし、共感する。

そして、知らないパーティーに勝手に入って出会ったアイヴィン。
初対面の男の人と汗を嗅ぎ合う。
好きなセックスを言い合う。小便を見せ合う。
ってなかなかのハードルの高さで、すべてを曝け出せる。

再会して、上の空。
電気のスイッチで時間が止まる演出は面白かった。
時間を止めてでも会いに行きたい衝動。
この世界には2人しかいないような錯覚。
恋に溺れた2人の世界の演出が素敵だった。

安定的な生活になると、壊して生きていく。
そんな生き方も憧れはするけど、無理だなぁ。
あと理解出来なかったのが、別れる話をしてるのにセックスするとこ。
いやいや、新たに好きな人が出来たんよね?
アクセルと別れるんよね?
なのに、セックスして、
「いつかまた元に戻るかも。」
そう保険的言葉を言って去る。
その感覚がよう分からんかった。

子供を求めてたアクセルとは出来ず、子供を求めていなかったアイヴァンとは妊娠する残酷な運命。

何か最後はすごく寂しく感じた。
好きでこの人生を選んできたのに、結局は1人で生きていくことになる。
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