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名探偵コナン ベイカー街の亡霊のtetsuのレビュー・感想・評価

4.5
最新作の公開を記念して、地元の幼馴染み5人で行ったオンライン"コナン会"で鑑賞。


[あらすじ]

自ら命を絶った神童"ヒロキ"の意思を継ぐAI"ノアズ・アーク"が暴走を始めた。その目的は、世襲制で権力者が決まるという悪しき日本社会のリセットだった。人質として、VRゲームの世界に送り込まれた数十人の子供たち。彼らを救うため、コナン一行は命を懸けた推理ゲームに挑む。


[解説]

江戸川乱歩賞や向田邦子賞の受賞経験もある作家・野沢尚(ドラマ「眠れる森」や映画『その男、凶暴につき』脚本も担当)が手掛けたコナンシリーズの劇場版第6弾。シリーズの中でも屈指の本格派ミステリーとしてファンに愛されている。


[雑感]

amazon prime ビデオのウォッチパーティー機能を使い、初めて鑑賞した結果、メンバーのテンションが上がりすぎて、チャットが荒れまくる荒れまくる。笑

リピーター勢が内容を覚えすぎていて、伏線に過敏にリアクションをするという行為が、もはや、ほぼネタバレでしかなく、完全にバーロー(※コナンの口癖でばか野郎の意)案件だった。


[感想]

名作という呼び声も高く、これまでも何度も繰り返し観てきたが、改めて鑑賞すると発見は多かった。

思いのほか長いVR世界までの導入で周到にはられていた伏線や、"親子"というテーマに合わせて丁寧に描写・対比されている主要人物の人間関係、ゲーム設定をいいことにメインキャラが次々と命を捧げていくダークな展開は、特に驚いた。

また、クライマックスの列車内ミステリー要素に『オリエント急行殺人事件』っぽさを感じ、調べてみると、実際にそうだったことも判明。

当初は全編そのテイストで作ろうとしていたという裏話が分かったのも、新たな発見だった。

のちの『シュガーラッシュ』『レディ・プレイヤー1』にも通ずる"ゲーム世界を舞台にしたSF設定"も面白い。

単独のミステリー作品としてもクオリティは高く、コナン未見の映画好きにこそ、最もオススメしたい一作だった。


参考

名探偵コナン歴代映画人気投票
https://sp.mco.cybird.ne.jp/conanportal/movie_fin.php
(劇場版20作目に行われたファン投票では、見事2位にランクイン。)
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