群青

名探偵コナン ベイカー街の亡霊の群青のレビュー・感想・評価

3.6
再鑑賞による再レビュー。


第6弾は設定上、中々行けない海外モノ!
と思っていたらこれ以降バンバン行ってるよ…なんてザルな設定なんだ…笑


いきなり少年の自殺から始まるとはショッキング。結構ショッキングなことしてるよな?落ちるところを描いていないのが救いか…


舞台はVRゲーム。今でいうソードアートオンラインか。まだ2002年だけど先を見据えてるなぁ。
設定もそれに近くVRでデスゲームをやる。しかしゲームをするのは子どもたち。当然うまくできるわけはなく、子供たちがどんどん脱落してくのを目の前で見させられる無力の大人が描かれる。
そう思うと今作、結構ヘビーな話だな…

そこまでヘビーに見えない、むしろ安心して見れるのは、メインであるコナンがするゲームがコナンの一番好きなホームズの世界だからだろう。
ホームズオタクのコナンには独壇場。嬉しすぎてホームズの家でホームズと同じ姿勢をとる。側から見ると引くレベル笑
こんな話ばっかり聞かせられる蘭は大変だ。隙あらばホームズ語りをする彼氏とのデート、ってこっちはこっちでヘビーだぞ!笑


あと犯人の犯行も描かれる比較的珍しい作品。
どうやってしたか、何故したかが焦点となっている。
その焦点をコナンが100年前のロンドンに行くことで描く。構成がうまい。
現実では父が、ゲーム内では息子がそれぞれ事件を解き、それが一つの真実へと収束される。
しかもその真実は現実でも未解決の事件。世界で最も有名な未解決事件をフィクションで解決させる。世紀末の魔術師と似たような手法。

さらにその未解決事件と現実がリンクするテーマとして、血がある。
血を忌むべきものとして隠す方で考えた犯人と、その血は関係なく自分で生き方は決められると説こうとした真犯人の対比がうまい。
政治家の息子が政治家になるような世界でも別になるなくてもいい。
殺人鬼の子どもは殺人鬼になるわけじゃないのだ。
個人個人の意思でどうとでもなる。

子どもでも何となく分かるつくりになっているのが素晴らしい。


あと、珍しくコナンが完全に諦めるシーンがあるのがびっくりした。新鮮だったなー
でもここからが本番。ここからの流れがニクい!


完全な記憶違いと思うけど、最初に今作を観た時、列車を最後どうするかで、コナンのメインテーマの歌付きの曲が流れた記憶があるんだけど、今回観てもただのメインテーマになっている。
マジでそれが流れていた気がするんだけど…バージョンで差し替えるわけないし…記憶違いだろうなぁ
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