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アリスとテレスのまぼろし工場のmakoのレビュー・感想・評価

3.9
《恋する衝動が世界を壊す》
◎79点

監督・脚本: 岡田麿里。
MAPPA初オリジナル劇場アニメーション。
主題歌は、作品世界に惚れ込んだ中島みゆきが初のアニメーション映画への書き下ろし楽曲「心音」(しんおん)を提供。


✩製鉄所の爆発事故により出口を失い、時まで止まってしまった町で暮らす14歳の正宗。
いつか元に戻れるようにと、何も変えてはいけないルールができ、鬱屈した日々を過ごしていた。
この町では“変化は悪”

町から出られず、同じ季節を過ごす日々。
変化のない町で暮らす正宗達の遊びは、失神遊び。
危険な遊びだが、生きてるという実感が湧くのだろうか。

sweet pain(恋の痛み)。
痛い。(身体、心)
居たい。(この場所に留まりたい)

変化は悪という環境でも、変わっていくものがある。
次第にその変化が大きくなり、止める事ができなくなったとき、この町は⋯。

変化を望まない者もいれば、望む者もいる。
でも人や物は変化するもの。
それは成長であり、生きるということ。
劇中で、妊婦がいたけど同じ季節を繰り返しているため、赤ちゃんはお腹に入ったまま。
希望のはずの赤ちゃんが産まれない。どんな思いで過ごしているのだろうと思った。

タイトルのアリスとテレスという登場人物はいない。
アリスとテレスは、哲学者のアリストテレスの事だと思う。
劇中で、
「希望とは目覚めている人間がみる夢である」というような台詞があったが、これはアリストテレスの名言の一つでした。

私は、分からない部分もあったけど興味深く楽しめました。
哲学的な感じも受けました。
本作をよく理解できてないから感想が難しかったけど😅

アニメーションもよかった。
映像が美しく、素晴らしかったです。
中島みゆきさんの主題歌もよかったです♪




観客 5人
劇場鑑賞数 #118
2023鑑賞数 #132
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