『007』4作目
ショーン・コネリー主演4作目
原子爆弾を2発積んだNATOの飛行機がボンドの宿敵である秘密結社「スペクター」に奪われる。そして、米英の首脳に対し、一週間以内に一億ドル支払わなければアメリカに原爆を落とすと脅迫をする。事件の解決を命じられたボンドは調査の結果、バハマ諸島が怪しいと考え、事件解決のために奮闘していく物語。
フランス支局を訪れていたボンドは、同僚を2人も殺したスペクターのNo.6である大佐の死を偽装された葬式に参列し、そこで女装した大佐本人を殺害する。
スペクター本部では、NATO本部から核爆弾搭載の飛行機を盗みそれを元に恐喝するという計画が進行していた。
スペクターのNo.2によりスパイのパイロットを原爆を積んだNATOのヴァルカン爆撃機に潜入させ、機体を海に不時着させてNo.2が2発の核爆弾を持ち去ってしまう。1週間以内に1億ポンドを支払わなければ両国の主要都市へ落とすという脅迫事件を受けボンドたちMI6がこれを阻止すべく動き出すというのがメインのお話。
今作の敵は、黒い眼帯に白いスーツを身につけたいかにも悪そうな雰囲気のスペクターNo.2のラルゴ。自宅の豪邸でサメを飼い慣らし、不要になった人間は餌として水槽にぶち込むという悪さぶり。
水中アクションがメインであるため海中での戦闘や潜水しているシーンが多いが、水中だと静けさが目立ち動きも遅くなるためアクションに派手さがなく、ちょっぴり退屈になってしまう。それでも、現在ではなかなか見れない長時間の海中アクションに新鮮さを感じたし、CGをほとんど使わないため現在だと見劣りしてしまう部分はあるがどうやって撮影しているのだろうと感じる演出は力が入っいたと思う。
Qの発明品である水中で活躍するガジェットはワクワクするアイテムばかり。特に口にくわえただけで使える小型酸素ボンベは既視感のある便利アイテム。コナンでも同じようなものを見た気がする。
敵は犯罪組織スペクターだけの分かりやすい構図で、敵味方関係なしに美女を口説き、どんな時も余裕のある言動を見せるボンドのクールさは健在。
ボンドガールとして登場するドミノはセクシーで綺麗めな顔つきの女性だが、記憶に残るほど印象はそこまで強くなかった。
“彼女死ぬほど飲んだみたい”と時には女性をも盾にするボンドの生存本能は凄い。
“ボンドに抱かれた女は天国の歓喜を味わって 改心して正義に目覚める"というボンドの噂ネタは笑った。どんな美女でも魔法にかけて自分のモノにするボンドマジック🎩✨
原爆を扱ったスケールの大きな話だけど、緊迫感はそこまでなくリゾート気分を味わえるところが本作の良さかもしれない。
ロケットベルト装置を背中に装備して空中を飛ぶボンドや、脊柱のけん引装置の超高速ピストン運動で拷問されかかったボンドの冒頭シーンは、観る人を引きつけるような演出で最高だった。
スパイとしてワザとハニトラに引っかかりにいったり、ちょっと抜けてたりと完璧な人間じゃなく、親しみやすいショーン・コネリー演じるボンドの人柄が好き。
ラストの海中で敵味方入り乱れる水中バトルはイマイチ物足りなかったし、長いようにも感じた。