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最後の決闘裁判のkazu1961のレビュー・感想・評価

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)
4.0
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2021-726
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋リドリー・スコット監督、久々の快作ですね!!決闘裁判、中世ヨーロッパで正式に認められていた解決をみない争いの決着を決闘で決するというもの。神が裁定を下すという考え方です。強姦を告発した被害者マルグリット、被害者マルグリットの夫カルージュ、訴えられた被告ル・グリの、それぞれ3⼈の視点で描く三幕構成のストーリー展開が本当素晴らしい。スコット監督は黒澤明監督の『羅生門』から強く影響を受けたことを明かしていますが、同じ事象でもそこに至ったそれぞれの心情が三者三様に描かれ、見方を変えるとここまで事実が変わるんだということに気付かされ、その奥深さに引きずり込まれます。

🖋オープニングの決闘シーンの始まりから、それぞれ3⼈の視点で物語の真実を見つめ、開始から2時間経ったところで、決闘シーンの続きが始まり、その決闘シーンの激しさに目を奪われます。誰に神は味方するのか?被害者マルグリットのみが知る本当の真実は?そしてどんなラストが待ち受けているのか、グイグイと153分間引き摺り込まれました!!

🖋特にル・グリがマルグリットを襲うシーンは、そのプロセスは全く同じですが、それぞれ少しづつの違いがあります。この辺りをどう捉えるかで真実はが変わってくるのですが、その判断を観る人に委ねているのが面白いですね。

🖋そしてこの壮大なスケールの物語、スコット監督ならではの荒々しく迫力のある合戦シーンや中世の世界観の描き方などのリアリティは現在です。そしてこれらをより深いものにしているのが素晴らしい演技。マット・デイモンとアダム・ドライヴァーの両者対極の熱演に見入ってしまいます。

👏Story:(参考: yahoo movies )
中世のフランスで、騎士カルージュ(マット・デイモン)の妻マルグリット(ジョディ・カマー)が、夫の旧友であるル・グリ(アダム・ドライヴァー)から暴力を受けたと訴える。事件の目撃者がいない中、無実を主張したル・グリはカルージュと決闘によって決着をつける「決闘裁判」を行うことに。勝者は全てを手にするが、敗者は決闘で助かったとしても死罪となり、マルグリットはもし夫が負ければ自らも偽証の罪で火あぶりになる。

🔸Database🔸
・邦題 :『最後の決闘裁判』
・原題 :『The Last Duel』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 2021
・日本公開 : 2021/10/15
・上映時間 : 153分
・受賞 : ※※※
・監督 : リドリー・スコット
・脚本 : ニコール・ホロフセナー、マット・デイモン、ベン・アフレック​
・原作 : エリック・ジェイガ―
・撮影 : ダリウス・ウォルスキー
・音楽 : ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
・出演 : ジョディ・カマー、マット・デイモン、アダム・ドライバー、ベン・アフレック​

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
巨匠リドリー・スコット監督が、アカデミー脚本賞受賞作「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」以来のタッグとなるマット・デイモンとベン・アフレックによる脚本を映画化した歴史ミステリー。1386年、百年戦争さなかの中世フランスを舞台に、実際に執り行われたフランス史上最後の「決闘裁判」を基にした物語を描く。騎士カルージュの妻マルグリットが、夫の旧友ル・グリに乱暴されたと訴えるが、目撃者もおらず、ル・グリは無実を主張。真実の行方は、カルージュとル・グリによる生死を懸けた「決闘裁判」に委ねられる。勝者は正義と栄光を手に入れ、敗者は罪人として死罪になる。そして、もし夫が負ければ、マルグリットも偽証の罪で火あぶりの刑を受けることになる。人々はカルージュとル・グリ、どちらが裁かれるべきかをめぐり真っ二つに分かれる。「キリング・イヴ Killing Eve」でエミー主演女優賞を受賞したジョディ・カマーが、女性が声を上げることのできなかった時代に立ち上がり、裁判で闘うことを決意する女性マルグリットに扮したほか、カルージュをマット・デイモン、ル・グリをアダム・ドライバー、カルージュとル・グリの運命を揺さぶる主君ピエール伯をベン・アフレックがそれぞれ演じた。
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