ジョゼッペトルナトーレ監督が自らの父親の人生をベースに故郷シチリアへの郷愁をたっぷりに詰め込んだ一大絵巻物語。監督自身の生き写しとも言うべきキャラクターも主人公の次男として登場するあたり、自伝的な作品でもあるのかなと思いました。
主人公の刺激的な人生を早送りするかのように淡々と描いており、想い出すかのような視点で一生を俯瞰しています。それだけに父と息子のラストシーンは監督自身の感情がギュッと詰まった感動的な場面になっていました。
イタリア人らしい陽気なテンションも見ていて楽しくなる作品。シチリアの古代ローマを思わせるような風景とも混ざり合い、スケールの大きな人生を描き出しています。