"いっ"
"いっ"
から始まるリョータと桜木のアリウープ、初っ端からびりびり震えた。今回のオリジナルストーリー以外は展開を知っているのに、彼らの死闘を目の端に涙をいっぱいためて見守った。
コートの奥まで見渡せるなんて夢のようだった。うろうろする桜木が愛おしい。平成では無理だった、スムースな動き。アニメというコンテンツを好まないけど、今日という日ほど感動を覚えたことはない。井上先生の作画がほとんど自然に動くなんて、こんな日が来るなんて、生きててよかったわ。
りょーちんの背負う過去が重すぎる。強気さ、生意気さの火種に触れる。炎の男三井寿が初めて愛した男だったけど、歳を重ねるごとに宮城を愛さずにはいられない。
今はもうない、コンバースのバッシュの響く音を聞きながら高校時代を思い出していた。観たかった山王戦、井上先生、夢見させるようなことを、ありがとう。……26年間も待たせやがって……
