きよぼん

カラダ探しのきよぼんのレビュー・感想・評価

カラダ探し(2022年製作の映画)
4.0
「怪作」なのか「普通」なのか。

タイムループにはまった高校生男女7人が、少女の殺人鬼に追いかけ回される。なかなかのゴア描写で、ザク!ドス!ガン!と低音の音響も映画館で観る価値あり。

物語は中盤からギアチェンジ。というか加速するというよりは、変身する。クラスのヒーロー、いじめられっ子、モテキャラ、学級委員たちが、ループを繰り返すうちに「みんなで力合わせてがんばるぞー!」と青春映画になってしまうのだ!恋愛、悩みなどを打ち明け合って友情の大切さに気がつく。そんな切なさとホラーが合体している。だけど決してバランスは崩れず、最後まで楽しめるという「怪作」だ。

これが1作だけなら「怪作」なんだけど、ここ数年のJホラーを俯瞰でみると、本作のような変わった映画が多い。いわゆる海外のホラー映画とJホラーは、別の道を歩んでいるのではないか。

映画館へ行くと海外ホラー映画とJホラーでは客層が違う。自分の主観だけど、海外ホラーは年齢層が高いマニアっぽい人が観にきてるのに対し、Jホラーはティーンの客が確実に入っている。同じホラー映画なのに、なぜ客層がこれほど違うのだろう?と思っていたのだけど、もはや別ジャンルになりつつあるから当然か。自分の目からみれば「怪作」にみえるのだけど、ティーンの子からみれば、この面白さは「普通」なのかもしれない。自分の感性が古くなってる・・・とか認めたくないものだな。

これからJホラーはどう評価されていくのだろう。わからない。わからないが、この映画の山本舞香の可愛さだけはガチである。
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