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機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島のNMのレビュー・感想・評価

3.3
アムロがドアンたちと出会い農作業などの生活をじっくり描いたあとでいよいよ戦闘が始まる。
その反動が鮮烈且つ悲しい。機械好きの少年がこの小島の人々を守るために敵軍を殺していく。何が正しいのか、正解が見当たらないのがまさに戦争という感じ。
そしてアムロは畑仕事より戦いのほうが何倍も能力を活かせるということを思い知り、それもまた切ない。
ラストのアムロの案はドアンも納得した通りとても良いように見える。
こんな話だったかと改めて味わえた。

戦闘シーンはわかりやすくて見栄えもする。
描画はさぞ綺麗で当時とは雲泥の差なのだろうと構えてみたら、自然な範囲に収められている印象。

フラウ・ボウがアムロに抱きついて泣いているときのハヤトの様子が細かくて面白い。安彦氏はほんの少しだけ足したり引いたりして物語を分かりやすくしてくれる。
子どもたちが「ちょっと増えているような」のも面白かった。
ヤギ最強すぎて草。
とはいえ全体的に大げさな笑いは少なめ、あまり悲劇的なシーンもなく、気合を入れなくてもわりと落ち着いて観られる。時間があるときには観てもバチは当たらないだろう。

ガンダムの設定を何も知らない人が観るには難しそう。
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