ヤマト

スヘルデの戦いのヤマトのレビュー・感想・評価

スヘルデの戦い(2020年製作の映画)
3.6
2023年244作品目

オランダ映画。
ジャンルは戦争。
好きなジャンルです。
《スヘルデの戦い》


あらすじは
第二次世界大戦中、ヨーロッパを占拠していたドイツ軍でしたが、イギリス、アメリカ、カナダ率いる連合軍によって、じわじわと後退していきます。
しかし、スヘルデの河口をドイツ軍が掌握していたため、連合軍はなかなか戦略上重要な港に到達することができませんでした。
その為、1944年10月2日から11月8日までの間に、ベルギー北部及びオランダ南西部にあるこのスヘルデの河口で、連合国軍とドイツ軍との間で行われた大規模な戦闘が繰り広げられます。

激しい戦場となったこの《スヘルデの戦い》である3人の物語がそれぞれ進んでいきます。

連合軍のイギリス人グライダーパイロットウィリアムは父親が軍の上層部にいて、前線に出ることを反対されていたが、嘘をついてまで強引に仲間3人と上司のターナー中尉と共に〖マーケット・ガーデン作戦〗 に参加する。
しかし、ウィリアムたちの乗ったグライダーは撃ち落とされてしまいます。

オランダ人でありながらドイツ兵に従うナチス兵士スタンベレンは〖タンネンベルク線の戦い〗 で負傷し、野戦病院に入院する。
そこで知り合ったナチス兵将校の口添えでベルクホーフ大佐の秘書として事務職に就くが、連合国軍やレジスタンスとドイツ軍の間で気持ちが揺れ、あることをきっかけに再び銃を握ることになってしまいます。

地元のレジスタンスに仕方なく加担した女性トゥンは市役所に勤めており、父は住民と兵士の治療にあたる病院の医師、弟はレジスタンスで、ある事件をきっかけに、トゥンもレジスタンスに協力することになります。

この3人の物語がクライマックスで交錯した結末は。。。


1945年5月5日、オランダはようやく、ドイツから解放され、この日は〖解放記念日〗となっているそうです。
第二次世界大戦は誰もが知っている史実ですが、オランダでここまでの規模の激戦があったことは知りませんでした。
また人種や立場の違いから、哀しい結末を迎えた人達は数えきれないほどいたんだろうなと改めて感じました。
戦闘シーンよりもドラマの部分が多い作品ではありますが、少ない戦闘シーンの中にも迫力や緊張感のある作品だったので、個人的にはお勧めです。
またこの《スヘルデの戦い》があったことを知るためにも是非鑑賞してみて下さい。

それと第二次世界大戦で同じオランダが舞台でレジスタンスの活動を中心に描いた作品《ブラックブック》もお勧めです。
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