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聖闘士星矢 The Beginningのkuuのレビュー・感想・評価

聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)
2.0
『聖闘士星矢 The Beginning』
原題 Knights of the Zodiac
映倫区分 G
製作年 2023年。上映時間 114分。
テレビアニメも世界的人気を博した車田正美原作の名作漫画『聖闘士星矢』をハリウッドのスタッフやキャストが集結して実写映画化し、『パシフィック・リム アップライジング』にも出演した新田真剣佑が主演を務めたバトルアクション。
共演はショーン・ビーン、ファムケ・ヤンセン、マディソン・アイズマン。
トメック・バギンスキーが監督を務めた。

幼い頃に姉と生き別れた青年・星矢は、現在はスラム街の地下格闘場で戦いながらその日暮らしの生活を送っていた。
ある日、戦いの最中に不思議な力を発したことから、彼は謎の集団に狙われる身となる。
やがて自身の内に『小宇宙(コスモ)』という力が秘められていること、そしてその力を鍛え、女神アテナの生まれ変わりである女性シエナを守る運命にあることを知った星矢は、その運命を受け入れ、厳しい修行を重ねていくが……。

『ドラゴンボール・エボリューション』と同等かな。
アクションは悪かないんやけど。。。
原作に忠実でないアニメの実写リメイクは必ず駄作になる。
なぜ、車田正美や東映がこれを許可したのか理解できない。
主題歌には、P!NKの"Courage"も彼女は今作品を知った上で楽曲を提供したんかなぁ?
この製作陣なら『風魔の小次郎』を実写化した方がましな作品つくれたんちゃうか?
いや『男坂』のスピンオフとかならエエのんできたはず。
『男坂』は未完成やし、いくらでも書き換えれたやろしその線でいきゃ良かったのに。
ただ、認知度はどちらも低いが。。。
嗚呼、新田真剣佑の無駄遣い。
イケイケの頃のガーシーならなんて貶してたやろ。
漫画やアニメのストーリーに忠実であれば、まともな映画が作れたはずなんやけどなぁ。
また、『聖闘士星矢』と謳わず、21 世紀に古代ギリシャの神々がアジアの格闘技手法を使って格闘する、漢たちアクションムービーって感じの作品で良かったんじゃないかなぁ(忍者もチョイだしして)。
サニー千葉の忘れ形見!新田真剣佑を全面に推して!
扨、そんな今作品は、未開拓の可能性と無数の欠点の狭間で不安定な道を歩み、最終的には精彩を欠いた映画体験をもたらしていた。
魅惑的な物語を期待した最初の楽観的な気持ちとは裏腹に、今作品はすぐに飽き飽きした陳腐な表現に屈してしまう。
勿体ない。
特に恋愛要素の扱いには顕著で、予測可能でセンスのない陳腐な表現に堕していた。
ただ、今作品の視覚的な活気とカラフルな美学は称賛に値するが、残念なことに、肝心な部分で目に余る問題が影を落としている。
脇役の演技は平板で、下手としか云いようのない演技で、重要なシーンのインパクトを削いでいる。
アクションの面では悪くなかったが。
脚本はオリジナリティと深みの欠如に苦しみ、肝心な場面で感情的な共鳴を単なる風刺画に貶めていた。
また、キャラ造形もひどく不十分で、観客は主人公たちの運命から切り離され、彼らの苦闘に無関心になってしまう。
コスチュームデザインとCGI効果は、『パワーレンジャー』へのノスタルジックな頷きを喚起させるものの、このノスタルジックな魅力では、映画全体の中身のなさを救えない。
物語が急ぎ足で進むため、ストーリーが解決されず、重要なプロットポイントが急ぎ足で描かれ、キャラのアークも未発達のまま。
特に脇役陣には、観客と有意義なつながりを築くための十分なスクリーンタイムが与えられず、全体的な盛り上がりに欠ける一因となっている。
ギリシア神話と使い古されたスーパーヒーローの決まり文句の間で揺れ動き、蔓延するアイデンティティの危機がこの映画の問題をさらに複雑にしている。
この優柔不断さが、混乱と不満足な視聴体験をもたらし、観客は登場人物たちが住む神話的世界をもっと首尾一貫してうまく探求することを切望することになる。
聖矢を演じた新田真剣佑のアクション演技は流石、千葉の息子!悪くなかった。
そうでなければ精彩を欠くアンサンブルの中では稀に見るハイライトやけど、今作品を無数の欠点から救うには至らなかった。
惜しむらくは、今作品は映画的努力に期待される没入感と快楽を提供できず、平均点以下ちゅう控えめな点数になってしまったことかな。
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