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偽りのないhappy endのsingerのレビュー・感想・評価

偽りのないhappy end(2020年製作の映画)
3.2
初めて作品の概要を知ってから、ずっとずっと観たかった作品。
映画館でも観れなくて、ソフト化もされてなくて、レンタルでも無くて、
公開から2年が経って、ようやく配信に入ったので、念願の初鑑賞となりました。

この映画は。
地元を舞台にした映画なんで、ずっと観たかった。
今の映画監督さんが、この町や湖をどう撮るのか、とても興味があって。

加えて、最近、ずっと注目している河合優実さんが出演されているというのも、凄く気になっていて。

そんな事があって、ずっと楽しみにしていた作品です。

作品自体は、思ってたよりミステリーや、サスペンス色が強いなぁという感じでしたね。
序盤は、姉妹の絆の方にフォーカスしてくのかなぁと思ってたけど、後半からは急展開しつつ、色んな伏線が回収されていくような部分もあり、この物語が何処に収束するのか、ハラハラしながら観進めて行くような、そんなタイプの作品でした。

そして、こちらも最近凄く注目してる、俳優さんのカトウシンスケさん。
物語の鍵となるところで、クセのある役柄が印象的で、ストーリーのアクセントして、凄く良く効いてるなぁと、その存在感を実感させられました。

主演の鳴海唯さんも、初めて作品を観る女優さんだったけど、正直、凄く自分を追い込んで、心の奥底を覗いて行くような、果てしなく深い役柄に挑まれていて、これはキツかっただろうなぁという想像が出来てしまう位。
そんな、少しずつ真実に触れ、豹変して行く主人公を、熱演されていたなぁと思いました。

後は、ちょっとミーハーな話になってしまいますが、物語の鍵となる、琵琶湖大橋の袂は、自分も何度か訪れて、湖の波の音や、水鳥の声を聴いたり、その風景を写真に撮ったりしていた場所だったので、「ああ、ここで撮影してたんだなぁ」と、思わずテンションが上がってしまったりもしましたね。

なんか、ここから大橋を見ていると、なんか湖面に佇む、コンクリートのムカデのように見えたりもして。

地元の人間からすると、この大きな湖というのは、普段からしょっちゅう目にするものだから、改めて感じる部分というのは少ないんですが、他府県から来られて、初めて見られる琵琶湖というのは、とても壮大な雰囲気を齎すもののようです。

だから、ここはとっても、スピリチュアルな場所なんだなぁと思いつつ、
時には、その風情に触れていたくなる。
そんな場所ですね。

松尾監督が撮られた、湖面の揺らぎのカットも印象的で、とても心に響くものがありました。
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