おらんだ

クリスティーナの好きなコトのおらんだのレビュー・感想・評価

3.3
クリスティーナは恋愛至上主義の所謂「恋愛マスターな女」。恋愛教則本を鼻で笑い、常に深入りしない気軽な恋愛関係を楽しんでいた。しかし、親友のジェーンを励ます為に繰り出したクラブで出会った男、ピーターに運命的なものを感じ、本気の恋に落ちてしまう。

この映画は「アメリカンパイ」と同じ方向でありながら対極に位置する映画だと思う。女性から見た「イタい同性像」や、女の友情、恋愛観など実に対照的。「アメリカンパイ」では「童貞を捨てる」という肉体的な欲求がテーマになっているのに対し、今作は「真実の愛」という心理的な物がテーマになっている。これを基軸に二つを「男女の差異」として対比して観ると面白い。

下ネタが多い。個人的にはそこが少し受け付けなかった。理由はその性質。古来より「男の下ネタはファンタジー(コメディ)、女の下ネタはドキュメンタリー」と言われる。女の下ネタ満載の今作は私には少し生々しかった。そういう女性自体は嫌いじゃないんだけど。クリーニング屋のシーンや中華料理店のシーンは面白かった。

劇中歌が印象的。エアロスミスの「Don't wanna close my eyes」が絶妙な使われ方をする。他にも色々あるが一番は何と言っても「Too big to fit in here」。白昼堂々、ランチタイムの中華料理店で何を歌ってるんだろう(笑)。「Too big to fit in here」…言われてぇー。
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