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呪われた老人の館のkuuのレビュー・感想・評価

呪われた老人の館(2021年製作の映画)
3.8
『呪われた老人の館』
原題The Manor.
製作年2021年。上映時間81分。

本作は、アンソロジー映画『Welcome to the Blumhouse』シリーズの第8弾として、2021年10月8日にアマゾン・スタジオから米国で公開されたシュールな作品っす。

※トリガーワーニング(事前警告)として、本作が認知症について大きく触れていることに触れておきます。
このテーマは、認知症の人を愛する人がいたり、認知症の人を亡くした人にとっては辛いものかも知れませんので注意して視聴して欲しいです。
ホラーとは云え今作品のストーリーでは、個人的に亡き祖母を思い刹那くなりました。

余談ながら、
作品の🐾猫のオジー🐾にゃんは、2005年から米国ロードアイランド州プロビデンスのスティールハウス看護リハビリテーションセンターのセラピー猫のオスカーをベースにしてるそうですにゃ。
オジーっていったらメタラーの小生はメタルバンドOzzy Osbourneを連想しますが(ここの初代ギタリストをこよなく愛してます)、こちらの猫にゃんは、人生の最後の数時間の患者の隣に現れて眠るそうです。
100人以上の死者を『予測』したとされ、スティーブン・キング原作の映画『ドクター・スリープ』の猫は同じ猫をベースにしてるそうです。
※ええ年したオッサンが猫言葉つかい🙇‍♂️🐾。

閑静な老人ホームの住人を邪悪な力が襲うちゅう、現代風にアレンジされたゴシック調の恐怖物語の今作品。
ジュディス・オルブライト(バーバラ・ハーシー)は、軽い脳卒中で自分の身の回りのことができなくなり、評判の高い介護付き老人ホーム "ゴールデン・サン・マナー "に入居する。
しかし、スタッフの懸命な努力や、同じシニアのローランド(ブルース・デビッドソン)との間に芽生えた友情にもかかわらず、奇妙な出来事や悪夢のようなビジョンが発生し、ジュディスは巨大な敷地に邪悪な存在が取り憑いていることを確信。
住民が次々と謎の死を遂げていく中、ジュディスの必死の警告は空想やと一蹴されちまう。
献身的な孫のジョシュ(ニコラス・アレキサンダー)でさえ、彼女の恐怖は悪魔ではなく認知症の結果だと考えている。 
誰も彼女の言葉を信じようとしない中、ジュディスは荘園から脱出するか、荘園に巣食う邪悪なものの犠牲になるしかない。。。

マナー・ハウス (manor house) は中世ヨーロッパにおける荘園(manor-マナー)において、地主たる荘園領主が建設した邸宅。
マナーの語源はマンション(mansion)と同一であり、どちらも領主などが『滞在する』という意味のラテン語 manēre から派生した言葉である。

そんな荘園の老人ホームが舞台の今作品は、高齢者、特に自分の面倒を見ることができなくなった人を狙いどころにしてる。
自分の心をコントロールできなくなったと思ったときに、回りがどのように扱うか、その行動の結果を描いてると思います。
今作品は血生臭いゴア・タイプの物語じゃないけど、オチで心理的・超自然的な要素で背筋ブルッと凍らせ、頭を混乱させるし、切なさと裏腹に恐怖感は個人的にはかなりありました。
また、今じゃチョイ幼稚かもしれない特殊効果とメイクアップもこれまたホラーとしての好みでした。
終盤には、ダークでゴシックなイメージは視覚的にも嵌まりましたし、今作品の重苦しく不安なトーンと雰囲気を作り出すのに役立っていましたし、悪魔ではないですが、あくまでもホラー作品としてビビらさせてくれ(結末で)、面白い作品でした。
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