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ラーゲリより愛を込めてのichiのレビュー・感想・評価

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)
4.0
1945年満州。鉄道の職員として満州に常駐していた山本(二宮和也)は日本の敗戦の混乱に乗じて侵攻してきたソ連軍に捕虜とされ、劣悪な環境の収容所に入れられてしまう。
山本は過酷な環境のなかでも日本にいる家族にまた会うという希望を捨てずに信念を持って行動していた。
出口の見えない日々。山本は家族にまた会うことはできるのか。そして山本が周囲に与えた影響は人々を変え希望の波紋が広がっていく…

どうやったら山本さんみたいに生きられるだろうか。山本さんの立場に自分を投影し想像すると、絶望して悪態をつき愚痴を吐いてる自分しか想像できない。
稀にみない関東大雪の日。兄弟3人とその子供たちでディズニーに行った。
誰もが楽しみにしていたその日、天気は荒れるは、2歳児の子供2人が泣き喚き思うように行動できないわで、楽しむことができず終いには帰りたいと言ってしまう始末。
ほらね?
山本さんとは大違い。そんな僕が収容所に連れられたら悪態をつき愚痴を吐き悲観的にもなってすぐ死んでしまっていただろう。

ただ生きているだけじゃ駄目だ。という言葉が刺さった。
まるで時間を無駄にしている今の自分を見透かしているような言葉だ。
たとえ絶望しようとも生きること。
そして生きているならそこには必ず希望があってそれを見つけてそして、持てるようにすることがただ生きているという状況を打破することだと学んだように思う。

夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に夢なき者に成功なし
という吉田松陰の言葉を思い出していた。

時間を有効に目標と計画をもって今の自分を変えて生きていきたいと強く思った。
希望をもてるこの世の中に感謝する。

この映画を観れば山本さんが広げた希望の波紋の中にいる自分に気がつくだろう。
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