LalaーMukuーMerryさんの映画レビュー・感想・評価

LalaーMukuーMerry

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僕の名はパリエルム・ペルマール(2018年製作の映画)

4.4

ひさびさのレビュー投稿。

インド半島の最南端でスリランカの対岸あたり、タミル人の多い地域が舞台のインド映画。主題はカースト制度の最下層よりもさらに下、不可触民「ダリト」に対する差別の現状を世に知らし
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娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

4.3

映画の舞台は、2012~16年のシリアの古都アレッポ。2011年の「アラブの春」ムーブメントがシリアにも波及し、アサド大統領の独裁政権と、自由を求める反政府勢力との争いは、武力衝突に発展し(シリア内戦>>続きを読む

ドゥーマ(2005年製作の映画)

3.9

舞台は南アフリカ。チータの赤ちゃんを偶然拾い、ドゥーマと名づけて育てた南アフリカの少年ザン(12歳くらい)のお話。
          *
広い農場で、すくすく育ったドゥーマだったが(チータの赤ちゃん
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ワイルド・ブラック/少年の黒い馬(1979年製作の映画)

4.5

大好きな「グース」の監督キャロル・バラードの作品は、生き物(動物)が主役の映画ばかりということを最近知った。

「ワイルド・ブラック」(1979)馬
「ネバークライ・ウルフ」(1983)狼
「グース」
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

4.3

2011/3/11。あの日から、もう10年たつ。
          *
巨大津波に襲われて一気に緊張が高まった福島第一原発の数日間の出来事(地震、津波→全電源喪失→冷却水停止→原子炉温度上昇→核燃料
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.4

とてもいい映画でした。こういうの好きですね。けっこう泣ける、そして清々しい。

(地方球場にしかみえないけど?)夏の甲子園大会の1回戦。対戦相手は甲子園常連の強豪校。応援に駆り出されて埼玉から来たけれ
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ミッドナイト・サン ~タイヨウのうた~(2018年製作の映画)

4.3

色素性乾皮症(XP)という難病をかかえる音楽好きの女子と、スポーツ好きの健康な男子、ハイスクール卒業間近の二人が、偶然出会って恋に落ち、彼女は秘密を打ち明けられないまま夜のデートを重ねるのだけれど・・>>続きを読む

スキャンダル(2019年製作の映画)

4.1

この映画は#MeToo運動が盛り上がった時期にタイムリーに日本で上映されたから、関係あると信じていたが、Wikipediaで#MeTooをチェックすると、運動の盛り上がりのきっかけは2017年、ハリウ>>続きを読む

ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

4.3

社会人になる頃(高校卒業)から20年余りの、ある韓国人キム・ヨンホ(=ソル・ギョング)の悲劇の人生を振り返って描く作品。この作品は、やはりある程度人生経験を積んだ人の心にこそよく響くことでしょう(もち>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.2

久しぶりの「いかにも」な感じの雰囲気ある探偵推理ミステリー映画。
有名推理小説家のお屋敷で見つかった彼の自殺遺体と残された遺書。相続をめぐって遺族たちと屋敷の使用人の中に波風が立つ・・・、本当に自殺な
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

3.9

私の中では、ギャングと言えばアル・カポネ、と名前だけは刷り込まれていたが、実はほとんど何も知らずに今まできた。本作は、そのアル・カポネを逮捕するためにシカゴに送り込まれた特別捜査班のエリオット・ネス(>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

4.0

同名タイトルの名作とは、基本的に全く関係なし。関係あるのは、話の舞台が名作と同じパリ郊外モンフェルメイユということと、ラストにでてくる言葉が名作の作者ビクトル・ユーゴーのものということだけ。

「悪い
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判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

4.2

私にとって初ではないが、かなり珍しいレバノン映画。レバノンは、地図上の位置はわかるけど、どういう国なのかほとんど知らない(ゴーン氏が逃げた国くらいのイメージのみ)。
          *
イスラエル
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.5

学校の図書室には必ずあったけど、子どもの頃は何の興味もなくスルーしてた「赤毛のアン」と「若草物語」。すっかり大人になってやっと「赤毛のアン」をTVドラマと映画で見て、とても良いお話に感動し、すっかりフ>>続きを読む

マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

3.8

人を疑うのが仕事の刑事と、お客様を信じて奉仕するホテル・ウーマン。連続殺人事件の次の犯行場所が都内某ホテルとわかって、捜査本部が大規模潜入捜査をすることになった。ホテルのフロントスタッフ(長澤まさみ)>>続きを読む

グランド・ジャーニー(2019年製作の映画)

4.5

「グース」原題Fly Away Home (1996)によく似た映画と知って、これは見たいと思った。あれはアメリカが舞台で、ハンググライダーに大型扇風機がついたような超軽量飛行機で、一人の少女がグース>>続きを読む

武士の家計簿(2010年製作の映画)

4.2

剣術は全く出てこないが、しっとりと胸に響くいい時代劇だった。舞台は天保年間(1831-45)の金沢、加賀藩で代々御算用者(今風に言えば経理係)を務める下級武士の猪山家、その三世代家族の物語。猪山家の入>>続きを読む

存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.7

「Girl/ガール」はかなり衝撃的ではあったが、これはもっと衝撃的だった。
          *
テーマは一般的な言葉で言うと、「親を含めた大人社会による児童虐待」(ポジティブに言いかえると「子供の
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Girl/ガール(2018年製作の映画)

4.3

LGBTのL「ラフィキ 二人の夢」に続いて、次はLGBTのTの作品。
          *
最近はLGBTの最後にQを加えてLGBTQと言うことも増えてきた。性は男と女のようにはっきりと2分されるも
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ラフィキ:ふたりの夢(2018年製作の映画)

4.2

経済的に急成長を遂げてきたアフリカ諸国に対する認識を、そろそろ日本人は変えなければいけない。30年間も経済成長率がゼロのままで、その間世界にどんどん置きざりされているのが現実なのに、「日本凄ぇ~」とか>>続きを読む

盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~(2018年製作の映画)

4.2

インド式殺人狂騒曲と副題がついている通りの、コメディっぽいミステリー。主人公は盲目のふりをして世間を欺いて暮らすピアニストのアーカーシュ。彼ならではのシチュエーションで遭遇してしまった、かつての有名芸>>続きを読む

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)

4.4

ウディ・アレン監督作品はそれなりに見てきたつもりだったが、作品多数ゆえ十分知ってるとは言えない私。特にウディ・アレン作品の中で、一番評価が高いらしいこの作品を見てなかったからその感が強かった。何故かこ>>続きを読む

架空OL日記(2020年製作の映画)

4.1

女子トークで大切なのは共感の空気を読むこと
話の文脈は、真実ではなく「鉾先」だということ。これマスト!

異才のお笑い芸人バカリズムによる銀行女子社員の更衣室トーク
とりとめもなく、どうでもいいことば
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.8

このタイトルなのに寒そうな雪景色からはじまる。おや?と思ってタイトルをよく見るとつづりがおかしい Midsommar ??? こんな単語辞書にない。と思っていたら、スウェーデン語らしい。英訳するとmi>>続きを読む

8番目の男(2018年製作の映画)

4.4

日本で裁判員裁判が始まったのは2009年、韓国でも国民参与裁判という名前で同様な制度が始まったのが2008年。ほとんど同時期! 
          *
たとえ百人の犯人を逃しても一人の冤罪をつくるな
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

4.5

ホントにいい映画に出会えて私は嬉しい。
          *
夢を追いながら成長し自立していく子を、親が信じて見守る、という家族の物語のように私には感じられた。もちろん3人は世間的には全然家族とは呼
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とうもろこしの島(2014年製作の映画)

4.1

なんでこんな所で(島といっても砂だけのホントに小さな中洲)トウモロコシを作るのか?!と呆れる。夏に雨があまり降らない地中海性気候だからできること? 日本の感覚ではひと雨ふって水嵩が増せば絶対水没してし>>続きを読む

ワンダーウォール 劇場版(2019年製作の映画)

4.0

京宮大学だの近衛寮だのと名前を変えて架空の話のようになってますが、私は学生時代を京都で過ごしたので、これは京都大学の吉田寮のことだとすぐにわかった。これは実話をベースにした話だ。建造されて100年以上>>続きを読む

ナイチンゲール(2019年製作の映画)

4.7

クリミア戦争(1853-56、ロシアvsトルコ・英・仏)で活躍した看護婦ナイチンゲールを描いた歴史ドラマ・・・と、かってに信じ込んでいたけど、全然違った(オーストラリア映画なんだから、違うともっと早く>>続きを読む

ヴィクトリア女王 最期の秘密(2017年製作の映画)

4.5

私にとってヴィクトリア女王とは、世界中に植民地を持ち大英帝国が最も繁栄をした時代19世紀に長い間女王の座にいた人物、くらいの認識しかない。
          *
過ぎ去った過去の事実は一つだが、新
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ふたりの女王 メアリーとエリザベス(2018年製作の映画)

4.1

日本の戦国から安土桃山時代、信長・秀吉・家康らリーダーとその周辺の人間ドラマはとても面白い。ほぼ同じ時期、イギリスのヘンリー8世からエリザベス女王にかけての王室の人間ドラマも、やはりとても面白い。大陸>>続きを読む

コロンブス 永遠の海(2007年製作の映画)

3.5

コロンブスの大西洋横断、その後の生涯などを描いた歴史ドラマとかってに思っていたが、全然違った。コロンブスの出生の秘密を生涯調べ続けたポルトガル人研究者とその新説を伝える映画だった。うーむ(汗)
   
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イースター・パレード(1948年製作の映画)

3.9

イースター(復活祭)とは日本人にはなじみのない祝日だがキリスト教には特別の日。春分の日、満月、日曜の3つの要素が絡まるので日付が固定してない。「春分の日を過ぎて最初の満月の次の日曜日」。だいたい3月の>>続きを読む

ロンゲスト・ライド(2015年製作の映画)

3.9

メインストーリーは現代の美男・美女のカップル(美術を学ぶ女子学生と、ロデオ乗りに命を懸けるスポーツ系の若者)の恋のお話、サイドストーリーは1940年代の頃のカップル(美術の好きな小学校の先生と、彼に一>>続きを読む

1000日のアン(1969年製作の映画)

4.1

イギリス王室の歴史もの。エリザベス1世の親であるヘンリー8世と王妃アン・ブーリンの物語。自分を神と疑わない国王の傲慢ぶり(「国王至上法」なんて法律を作ったとは!)、その王を手玉にとったアン・ブーリンの>>続きを読む

空母いぶき(2019年製作の映画)

4.3

戦争映画はそれなりに見てきたつもりだが、自衛隊が出てくるものはほとんどない。自衛隊創設以来、日本は戦争をしたことがないのだから当然か。でも、このところ中国がますます高圧的になっているので尖閣諸島で、い>>続きを読む

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