ペンバートンさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ペンバートン

ペンバートン

映画(312)
ドラマ(21)
アニメ(0)

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.6

本作の主人公であるロドリゴは、キリシタン弾圧政策下の日本において、棄教の選択をしたものの、クリスチャン的な言行を隠しながらその精神においては生涯信仰を貫いた。
彼のこの面従腹背の姿勢は、「肉体的には誰
>>続きを読む

サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

4.7

『サマータイムマシンブルース』が大好きな自分に青春×夏×友情×恋×SFがテーマの本作がハマらないわけがなかった。加えて、高校の文化祭で稚拙な演劇をやった身としても、ハダシたちのグダグタな製作風景は感傷>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.5

アベンジャーズのテーマと同時にキャップの盾を登場させる演出はアツすぎて胸が震えた。他にもロックバスターや、ハルクの腕、ライトセイバーなど楽しい小ネタが満載で、ディズニーパワーをフル活用といったところか>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.4

あらすじを読んだ感じでは非常に『トレーニング・デイ』的であったが、蓋を開けて見れば対立→融和→継承とよりバディ物としての色も出ていて楽しめた。

本作品の飛車角的な存在感を放つ竹野内豊と江口洋介の立ち
>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.6

基本的には「島に上陸して塔を破壊するミッションに向けて動く」という単線的なストーリーであるにもかかわらず、数多のコメディシーンや、時間軸を微妙にずらしたストーリーの分割と組み換えによって全く飽きを感じ>>続きを読む

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

4.4

ラストのアクションの直前、チーム5人の不敵な笑みが並んでカットインする演出が楽しすぎる。マ刑事の揚げるチキンはめちゃくちゃ美味しそう。

脚本に特段の捻りがあるわけではなく、むしろ最後の戦闘においては
>>続きを読む

リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

4.5

すべてのキャラクターが愛しく優しい作品。家族全員にどこかひねくれているような「嫌」な部分があって、それがすごく人間的でキャラクターに対する愛らしさを増している。

作品全体を通して見ると、本来シリアス
>>続きを読む

見えない目撃者(2019年製作の映画)

4.5

盲目という設定ゆえに生まれる緊迫感、特に刃の金属が擦れる音や犯人の足音、逃げ惑う人の吐息などが鋭敏に感じられる音への集中に引き込まれる。これに『セブン』的な、予定された犯行に対する焦燥感なども重なって>>続きを読む

東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)

4.3

原作のSF×ヤンキー×青春という設定が面白いのはもちろん、これを実写化し再現する上で、マイキーやドラケン、ナオトなどにここまでのハマり役を揃えられた時点で勝ちのような気がする。この2点において、漫画の>>続きを読む

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.4

一度きりの対話と握手では決して終わらせないという強い意志を感じる。この諦念に支配されざるを得ないような現実を厳然と受け止めた上で行動し続けなければならない。

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.5

一度社会のレールから降りた前科者に対するレッテルや社会復帰の難しさが終始語られていると思いきや、弱者の窮状に見て見ぬふりをすることが個人にとって最適であるが故に殆どの人間が彼らに関わろうとせず、知ろう>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

4.5

あまりに輝いていた「あの頃」の思い出を大事に留め、時にそれを懐かしんで微笑む瞬間がありつつも、決して自らが生きる今、そしてこれからを否定せずに全肯定して力強く歩んでいく様はとても眩しかった。ラスト近く>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.4

サブカルを纏って自分のセンスを演出することでしかアイデンティティを保てない人間の薄さ・浅さを滔々と突きつけてくる前半が辛かった。とても意地悪で嫌味な言い方をすると、きっとあの2人はジャンケンに疑問を呈>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

4.4

あっさりと、それでいて丁寧かつ的確に描かれる不器用な青春、地元への郷愁。幾度衝突を重ねても、思春期の数年間ごときではまったく揺らぎそうにない母娘の深い繋がりも良い。シアーシャ・ローナンのすごさを知った>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.6

凡庸な日常が侵食されていく怖さ。岡田くん、安藤さん、森田くんという狂気のグラデーションが余計にスリルを引き立てる。

ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.4

いかれた目。自己愛の強いサイコパス。コロナ禍初期にも通じるような扇情的で過剰な報道。