MasaichiYaguchiさんの映画レビュー・感想・評価 - 109ページ目

MasaichiYaguchi

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ターザン:REBORN(2016年製作の映画)

3.7

私たち以上の年代だとターザンと言えば、「アーア・アー」の雄叫びで有名なジョニー・ワイズミュラー版になると思う。
「ハリー・ポッター」シリーズのディビッド・イェーツ監督とスタッフによって“新装”なったタ
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死霊館 エンフィールド事件(2016年製作の映画)

4.0

夏になると風物詩のように放映されたテレビドラマ「ほんとにあった怖い話」シリーズを良く観たものだが、本作は正にその洋画版だ。
「ソウ」、「インシディアス」、そして前作「死霊館」で知られるホラーマスター、
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ヤング・アダルト・ニューヨーク(2014年製作の映画)

3.4

論語に「四十にして惑わず」とあるが、現代において40歳で心に惑いが無い人なんているのだろうか?
本作のジョシュとコーネリアは40代の中年夫婦。
コーネリアは2度妊娠しているが、2度とも流産してしまって
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ニュースの真相(2016年製作の映画)

3.7

第88回アカデミー賞作品賞と脚本賞を受賞した「スポットライト 世紀のスクープ」が今年公開されたが、新聞社と放送局という違いはあるが、本作も実話をベースに権力の闇に迫って真相を白日の下に晒そうと奮闘する>>続きを読む

ONE PIECE FILM GOLD(2016年製作の映画)

3.9

前作「ONE PIECE FILM Z」に続いて原作者・尾田栄一郎さんが総合プロデューサーを務めた本作は、暑い夏を更にホットにしてくれそうな気がする。
本作の舞台は、世界一のカジノ都市ラスベガスを彷彿
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インデペンデンス・デイ:リサージェンス(2016年製作の映画)

3.5

20年前、幾つもの巨大宇宙船で飛来して、人類を滅ぼそうとした奴らが進化し、パワーアップ、スケールアップして再びやって来た。
先日開催されたジャパンプレミアで来日したディザスター・ムービーの巨匠にして、
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AMY エイミー(2015年製作の映画)

3.8

アーティストは売れれば売れる程、お金や名声が得られて幸せになっていくものなのに、このドキュメンタリーのイギリスの歌手エイミー・ワインハウスは、逆に生活が荒み、心身共にボロボロになっていく。
彼女の歌を
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トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015年製作の映画)

4.0

米ソ冷戦時代、赤狩りの嵐吹き荒れるハリウッドを舞台に、脚本家として稀有な才能を持つダルトン・トランボのドラマチックな半生を、彼の脚本による名作映画を織り交ぜながら描いていく。
自由の国と呼ばれるアメリ
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夢二 愛のとばしり(2015年製作の映画)

3.4

画家・竹久夢二その人に迫った本作は、彼が描いた美人画をはじめとして、静物や風景画、そして創作した詩の数々をちりばめ、芸術や愛を追い求めた彼の姿を大正ロマンの中で浮き彫りにしていく。
画家として一世を風
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疑惑のチャンピオン(2015年製作の映画)

3.6

映画の冒頭、主人公が勝利するには熱望と野心、そして強い肺や脚力よりも心や根性が大事ということを説いていたが、その心が黒く染まっていたら、それは正しいと言えるのだろうか?
25歳の時にガンが発症し、それ
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ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)

4.0

大ヒットした「ファインディング・ニモ」の13年振りの続編は、カクレクマノミのマーリンとニモ親子の親友で、何でもすぐ忘れてしまうナンヨウハギのドリーが主人公。
この健忘症のドリーが子供の頃から忘れなかっ
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シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.5

このところアイルランドを舞台にした「フラワーショウ!」、「ブルックリン」、そして本作と3本の映画を鑑賞したが、どの作品の主人公も「ここではない何処か」に憧れ、新天地での活躍を夢見ている。
愛すべき故郷
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ペレ 伝説の誕生(2014年製作の映画)

4.0

「サッカーの王様」として広く知られるペレだが、恥ずかしながらこの伝記映画を観るまで私は「ペレ」が本名だと思っていた。
そして本作で、若くしてサッカーの天才、伝説の選手と呼ばれるまでの彼の道のりが決して
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ふきげんな過去(2016年製作の映画)

3.6

劇作家・前田司郎さんのオリジナル脚本による監督作品は不思議な味わいがある。
難解のようで平易、日常を描いているようで思わぬところで非日常が顔を覗かせる。
そして言葉遊び。
台詞にある意味が、ある瞬間に
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TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ(2015年製作の映画)

4.0

宮藤官九郎さんの脚本&監督の最新作は、笑いとロック音楽に溢れていて理屈抜きに楽しい。
不幸な事故に遭い、死んで地獄に行った平凡な男子高校生・大助が、大好きなクラスメイト・ひろ美ちゃんと再会する為、地獄
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ブルックリン(2015年製作の映画)

3.8

1950年代を背景に、アイルランドとニューヨークのブルックリンという二つの舞台で展開するのは、ある少女の“上京物語”。
大人しく目立たない少女エイリシュは、姉のローズの勧めでアイルランドの小さな町から
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森山中教習所(2015年製作の映画)

3.8

本作を観ていると、主人公・佐藤清高と同様に大学の夏休みに自動車教習所に通っていたことを思い出す。
私が当時通っていた教習所には美人教官はいないし、自由で家庭的な雰囲気も無かったので、たとえ非公認でも「
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アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅(2016年製作の映画)

3.5

ティム・バートン監督の「アリス・イン・ワンダーランド」から6年振りの最新作は、邦題にあるように「時間の旅」がモチーフ。
ヒロインのアリスは父から受け継いだ貿易船の船長をしているが、不運が重なり人生最大
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ハートビート(2016年製作の映画)

3.9

この作品は、全編、ダンス、ダンス、ダンスと、心沸き立つ音楽で溢れている。
プロのバレエダンサーを目指し、奨学金を得てニューヨークの芸術学校にやって来たヒロイン・ルビー・アダムス、同様にプロのバイオリニ
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葛城事件(2016年製作の映画)

4.0

後味が悪くて重い作品だが、この映画に登場する家族の一人一人は程度の差はあれ、周りを見回せばいそうな人たちだと思う。
特に主演の三浦友和さんが演じた葛城清は、私より少し上ぐらいの年代なので共感は出来なく
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日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

4.0

日本警察史上最大の不祥事「稲葉事件」をモチーフに、“黒い警部”と呼ばれた実在の男の26年間を描いた本作には悪の魅力が溢れている。
主人公・諸星要一は柔道の腕を買われて北海道警察に入ったものの鳴かず飛ば
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フラワーショウ!(2014年製作の映画)

3.8

本作はヒーリング映画ではないが、広大なアイルランドのランドスケープ、その大地を覆う草や木、花が陽光に輝いて美しく、そこを舞台に物事に真っ直ぐでひたむきなヒロインの姿が映し出されて心癒されてしまう。
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10 クローバーフィールド・レーン(2016年製作の映画)

3.5

本作を観る前は、タイトルから2008年公開の「クローバーフィールド HAKAISHA」の続編だと思っていたが、登場人物も内容も、撮影手法も違っていて別物だった。
ただ作品の背景は、前作と同じ時系列の世
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.9

古谷実さんの人気漫画を「V6」の森田剛さん主演で映画化した本作は、サイコパスの殺人犯・森田正一の人間像を原作よりも掘り下げて描いている。
原作をはじめとしたタイトル「ヒメアノール」は体長10cm程の小
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

3.8

上映終了後、映画の持つピーンと張り詰めた緊張感でグッタリとしてしまった。
タイトルのクリーピー【creepy】(身の毛がよだつような、気味が悪い)の看板に偽りはなく、最後までぞわぞわっとするような展開
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64 ロクヨン 後編(2016年製作の映画)

3.8

横山秀夫さんのベストセラー小説を映画化した2部作の後編は、原作の骨子は踏襲しつつも、映画オリジナルのストーリーが展開する。
原作と映画オリジナル版との違いは、警務部広報室広報官の三上義信と「ロクヨン」
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MARS ただ、君を愛してる(2016年製作の映画)

3.2

90年代を風靡した惣領冬実さんの人気漫画がテレビドラマ化されたが、本作はドラマで描き切れなかった物語を、樫野零、麻生キラ、桐島牧生という3人の主要キャラクターの関係を軸に映画化したもの。
タイトルの「
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帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

3.6

現代に蘇ったアドルフ・ヒトラーの視点を通して描かれるドイツと、過激な発言を繰り返す実業家ドナルド・トランプが共和党の大統領候補に選ばれたアメリカ、比国版トランプと呼ばれるロドリゴ・ドゥテルテが大統領に>>続きを読む

団地(2015年製作の映画)

3.8

現在、是枝裕和監督の団地を舞台にした「海よりもまだ深く」が公開中だが、阪本順治監督が「顔」以来15振りに藤山直美さんとタッグを組んだ、タイトルそのものずばりの「団地」は、同じモチーフでも趣は全く違う。>>続きを読む

シークレット・アイズ(2015年製作の映画)

3.0

第82回アカデミー賞外国語映画賞受賞の「瞳の奥の秘密」を、「それでも夜は明ける」のキウェテル・イジョフォー主演、更にハリウッドを代表する2人の女優、ジュリア・ロバーツとニコール・キッドマンの共演でリメ>>続きを読む

神様メール(2015年製作の映画)

3.8

「トト・ザ・ヒーロー」、「八日目」のベルギーのジャコ・バン・ドルマン監督の「ミスター・ノーバディ」以来6年ぶりの最新作は、キュートさ溢れるファンタジックコメディ。
タイトルにあるようにキリスト教に登場
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さとにきたらええやん(2016年製作の映画)

4.0

あれはダメ、これもダメと、社会で「NO」ばかりが増えてきたこの頃だが、大阪市西成区釜ヶ崎“日雇い労働者の街”で38年に亘り、子どもたちの遊びと学び、生活の場として運営されている「こどもの里」をドキュメ>>続きを読む

教授のおかしな妄想殺人(2015年製作の映画)

2.7

監督・脚本を担当したウディ・アレンの最新作はスパイスが効き過ぎて苦味が残る。
原題は“Irrational Man”。
この“不条理な男”はホアキン・フェニックス演じる大学で哲学を教えるエイブ・ルーカ
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アウトバーン(2016年製作の映画)

3.4

「リーサル・ウェポン」、「ダイハード」、「マトリックス」シリーズのプロデューサー、ジョエル・シルバーらしい製作の、ド派手なカーアクション、銃撃戦てんこ盛りな作品だ。
主人公ケイシーを演じるのは、「マッ
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二ツ星の料理人(2015年製作の映画)

3.5

料理は音楽に似ていると思う。
様々な素材を活かし、それらをバランス良く組合せ、調味料で味を引き立てる料理は、様々な楽器が夫々のパートを演奏し、それらが合わさってハーモーニーを生み出すのと似ている。
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山河ノスタルジア(2015年製作の映画)

3.8

中国の今を市井の人々の視点で描き続けるジャ・ジャンクー監督の最新作は、1999年、2014年、2025年という、過去、現在、未来の3つの時間軸で描く壮大な叙事詩。
本作もジャ監督の故郷である山西省の汾
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