ゆみモンさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ゆみモン

ゆみモン

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愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

2.8

「最高の胸糞悪さ」という評判を聞いていたので覚悟して観たが、実際は悲しく切ない作品だった。
確かに性的描写は気持ち悪い場面もあったが、それぞれの登場人物は(共感できないが)皆必死に生きている話だ。
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零落(2023年製作の映画)

3.0

小説家、漫画家、シンガーソングライター…等など、自分一人で創作しなければならないクリエイターは、本当に孤独だと思う。
娯楽と芸術の間で揺れる作品創り…ってあるだろうなぁと思う。
本当に上質な作品が必ず
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

予想以上に良かった。
面白くて楽しくて切なくて…。

作文が上手で、国語の成績だけが良かった久ちゃんは、物書きになった。
久ちゃんにサバ缶寿司を作ってくれた竹ちゃんは、寿司職人になった。

少年二人の
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令嬢ジュリー(1951年製作の映画)

3.1

アウグスト・ストリンドベルイの同名の著名な一幕戯曲より、スウェーデン王室演劇場出身のアルフ・シェーベルイが脚色・監督した1951年度作品。

19世紀末、北欧の白夜の短い夜を楽しむ人々。ある者たちは踊
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色ごと師春団治(1965年製作の映画)

3.0

長谷川幸延:原作
松竹新喜劇の館直志(渋谷天外)と中島貞夫が共同脚色
マキノ雅弘:監督

松竹新喜劇のスター、藤山寛美主演の人情喜劇…なのだが、喜劇と言うには女性たちが可哀想だ。
大阪ミナミの寄席“花
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喜劇 愛妻物語(2020年製作の映画)

3.0

難しいことを考えずに、面白く観てしまった。
水川あさみの悪態・罵詈雑言のテンポの良さが凄い。
夫の仕事が成功して仲直り…という出来過ぎのハッピーエンドではないところもリアルだ。

…ボロボロになっても
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ヘルドッグス(2022年製作の映画)

3.0

過剰な贖罪。
過剰な復讐。

岡田准一が、その鍛え上げた肉体と戦闘能力の高さを誇示する映画。

八甲田山(1977年製作の映画)

3.5

昔観たのだが、このアプリは無かったので未記録だった。
この度、BSにて4Kリマスター版を放映していたので再鑑賞。

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

2.9

訳あり住人たちの住む、古いアパート(長屋?)「ハイツ・ムコリッタ」。そこに引っ越して来たのは、詐欺罪での服役を終え、イカの塩辛工場に勤め始めた山田(松山ケンイチ)。
誰とも深く関わらずひっそりと生きて
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あのこと(2021年製作の映画)

3.0

2022年度のノーベル文学賞を受賞した作家アニー・エルノーが若き日の実体験をもとにつづった短編小説「事件」を映画化。法律で中絶が禁止されていた1960年代フランスを舞台に、望まぬ妊娠をした大学生の12>>続きを読む

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

3.9

アカデミー賞を受賞した1930年のルイス・マイルストン監督による映画版でも広く知られる、ドイツの作家エリッヒ・マリア・レマルクの長編小説「西部戦線異状なし」を、原作の母国ドイツであらためて映画化した戦>>続きを読む

西部戦線異状なし(1930年製作の映画)

3.8

原作は、エリッヒ・マリア・レマルクが第1次大戦中の自らの体験をもとにして書いた同名の長大な記録小説。
1930年公開。
戦争の過酷さをドイツ側から描く、アメリカ合衆国の映画としては異色の作品。

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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.5

黒川博行のクライムサスペンス小説「勁草」を映画化。

「名簿屋」の高城に雇われている橋岡煉梨=ネリ(安藤サクラ)は、オレオレ詐欺の受け子を手配する役割“三塁コーチ”を担っている。一方、刑務所から出所し
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山の郵便配達(1999年製作の映画)

3.8

ポン・ジェンミンによる同名の短編小説(原題『那山那人那狗』)を原作とする。

1980年代初期の、湖南省西部の山岳地域。その地域に向けて若い男が、郵便配達人として初めての旅に出る。彼の父はベテランの
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ホムンクルス(2021年製作の映画)

2.4

これは、
ファンタジー…ではない。
ミステリー…とも違う。
エロ・グロ・ナンセンス…か?
ホラー…に近い?

それは出来ないよ、とか
それはあり得ない、とツッコミながらも、綾野剛に引っ張られて最後まで
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レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

3.8

原作はヴィクトル・ユーゴーの有名な同名小説。
情けないことに私はこの話を、児童向けの簡略化された物語でしか知らなかったようだ。

今ごろであるが、初めて映像化された作品を観た。
1998年のアメリカ映
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ノイズ(2022年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

時代に取り残されながらも復興の兆しが見えていた猪狩島。
ある日、幼なじみの圭太(藤原竜也)、純(松山ケンイチ)、真一郎(神木隆之介)の3人は、島に突如現れた不気味な男、小御坂睦雄の言動を不審に思い始め
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夜の鼓(1958年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

1958年作品
原作:近松門左衛門
   『堀川波の鼓』
脚本:橋本忍、新藤兼人
監督:今井正

鳥取藩御納戸役小倉彦九郎(三國連太郎)は、主君と共に参勤交代で在京すること1年2カ月の後、懐しの国許へ
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冬薔薇(2022年製作の映画)

3.0

阪本順治:監督・脚本

デザイン専門学校にも行かず、半端な不良仲間とつるみながら、友人たちから金をせびってダラダラと中途半端に生きる渡口淳(伊藤健太郎)。埋立て用の土砂を船で運ぶ海運業を営む彼の両親は
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

日本では2015年に公開された韓国映画『最後まで行く』をリメイクしたクライムサスペンス。
裏金作りに関わる刑事が、ある事故を起こしたことをきっかけに次々と災難に見舞われる。

次々と工藤(岡田准一)に
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奇跡の人(1962年製作の映画)

4.2

三重苦のヘレン・ケラーがサリバン先生によって人生に光明を見い出すまでの苦闘を描いたウィリアム・ギブソンの戯曲を、彼自身がシナリオ化し、ブロードウェイの演出者アーサー・ペンが監督したもの。

書籍では読
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ラストタンゴ・イン・パリ(1972年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

イタリアの巨匠ベルナルド・ベルトルッチが1972年に手がけ、公開当時、大きなセンセーションを巻き起こした一作。ベルトルッチの名を世界に広め、同監督のフィルモグラフィーを代表する一作でもある。
妻が自殺
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浅草キッド(2021年製作の映画)

3.8

ビートたけしが自身の師匠である芸人・深見千三郎と過ごした青春をつづった自伝「浅草キッド」を映画化。
劇団ひとり:監督・脚本

多くの人気芸人を育てながらも自身はテレビにほとんど出演しなかったことから「
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ステップ(2020年製作の映画)

3.9

原作:重松清
妻に先立たれた主人公が、男手一つで娘を育てる10年間の軌跡を描く。

その10年間には、特別ドラマティックな事件が起こるわけではない。しかし、誰もの暮らしの中に起こるような小さな出来事の
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アイヌモシリ(2020年製作の映画)

3.2

北海道阿寒湖にあるアイヌの集落アイヌコタンを舞台にしたドラマ。アイヌ文化と距離を置くようになっていた集落の少年が、亡き父の友人とのやり取りを通じて民族のアイデンティティーを強く意識していく。

主役の
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良人の貞操 前篇 春来れば(1937年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

1937年。
原作:吉屋信子
監督:山本嘉次郎

この作品は前後篇に分かれていたが、現在残っているのは再編集版だと思われる。

いかにも新聞連載の流行小説の映画化らしい雰囲気がある作品だ。
親友同士の
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スターリングラード(1993年製作の映画)

3.0

第2次世界大戦中、独ソの攻防で最大の激戦地となったスターリングラードの戦いを、東西ドイツ統一後のドイツ映画界が総力を結集して描いた。

1942年。北アフリカ戦線で戦功を立て、イタリアの海辺の町で短
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山女(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

福永壮志監督が柳田國男の「遠野物語」に着想を得て、飢饉に見舞われた18世紀末の東北を舞台に懸命に生きる女性を描いた作品。

18世紀末、冷害による凶作に苦しむ東北のある村。人々から蔑まれていた一家の凛
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レイクサイド マーダーケース(2004年製作の映画)

2.4

東野圭吾の原作は未読。
東野作品だから、そこそこ期待はして観たのだが…。
結局、どの子どもが(あるいは全員が)真犯人なのか明らかにしないままなのは、どうなのか?
小説では明らかにされているらしいが。
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わが恋は燃えぬ(1949年製作の映画)

2.6

1949年。
監督・溝口健二、主演・田中絹代のコンビが、女性の自立と解放をテーマに作り上げた“女性解放3部作"とも言われるシリーズの第3弾。

明治・大正時代、婦人解放運動のために苦闘した先駆者・影山
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江分利満氏の優雅な生活(1963年製作の映画)

3.0

「結婚のすべて」(1958年)に続けて、岡本喜八監督初期作品を鑑賞。
原作は、直木賞を受賞した山口瞳の同名小説。
アニメや特撮などの映像表現を盛り込みながら、高度成長期の世相と戦中派サラリーマンのボヤ
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結婚のすべて(1958年製作の映画)

3.6

1958年
白坂依志夫脚本。
岡本喜八監督デビュー作品。

雪村いづみ主演の恋愛結婚に憧れる若い女性を描く風俗コメディ。
見合い結婚、恋愛結婚、学生結婚、契約結婚、結婚相談所…この時代背景の中でも様々
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