原作:壺井栄
脚本:田中澄江
監督:久松静児
原作は壺井栄が自伝的要素を込めて執筆した新聞連載小説。
他人の子供を引き取って育てている女流作家(轟夕起子)とその夫(織田政雄)、彼らのもとに集まる人々>>続きを読む
馬鹿にされたり男に騙されたり蔑視されたりしながらも、明るく逞しく生きる銀座の女たちをコミカルに描く。
新藤兼人、吉村公三郎コンビの真骨頂とも言える風俗映画の佳作。
置屋の女将・轟夕起子、乙羽信子、藤>>続きを読む
1982年作品。
寺山修司の遺作。
上手く説明出来ないが、「寺山修司だなぁ〰」「ATGだなぁ〰」という世界観。
いつの時代なのか、どこの話なのか、わかるようでわからない物語の舞台。
いとこ同士のため>>続きを読む
静かな恐ろしさという感じで、予想していたほどのホラー映画ではなかった。
中国西北地方の農村が舞台。
貧しい農家の四男・ヨウティエと、障害や病気があり子どもの産めない身体のクインは、互いに家族から厄介払いされ見合い結婚させられる。
そんな二人が、互いを慈しみ、作物を育て家を>>続きを読む
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まず初めに…サラ役の女優さんって、実際は何歳なんだろう?
サラは高校生だと思うけど、とても高校生には見えない。年齢不詳といえばそうとも思えるけど…。若い実際で、こういう体型の人がいなかったからキャステ>>続きを読む
江戸時代の循環型社会は、優れたエコサイクルシステムだったが、実際下肥買いの仕事は大変だったのだなぁと実感。
おきくと中次の心の通い合いが自然で感じがいい。
黒木華は、古風な顔立ちでこういう役が良く>>続きを読む
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連れ込み宿を営む妾の子、松子・岡田茉莉子。
勤めている役所の同僚(佐田啓二)と結婚話が進んでいたが、松子の家庭事情が明らかになると、男は破談にし、母親の言う通りいいところのお嬢様と結婚する。
松子が本>>続きを読む
私には難解な部分も多かった。
世界各地12箇所に現れた謎の飛行物体は、地球上の国々が平和に協力して暮らすようにとの役目を負っていたのかもしれない。
男たちの妄想や願望を映画化したような作品。
夏目雅子のような若くて美人で明るい女性が、突然フラリと自分の前に現れて、その日のうちに身体も許してそのまま居付いてしまうなんて…。
あり得ないけど、あったら>>続きを読む
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42人の要介護老人を殺害した介護職員・斯波宗典(松山ケンイチ)。
そして、彼を起訴するべく対峙する検事・大友秀美(長澤まさみ)。
斯波は父(柄本明)の介護の沼から這い出せなくなり、父に懇願され病死>>続きを読む
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旧華族信濃家の一人娘の雪(木暮実千代)は婿養子の直之と結婚しているが、直之は京都の愛人綾子を抱え、放蕩三昧の生活を送っていた。家に出入りする琴の師匠の息子・菊中方哉(上原謙)に想いを寄せる雪だったが、>>続きを読む
236分という異常な?長さの作品だが、何故か中弛みすることもなく観てしまった。
荒唐無稽なストーリーなのに、いや荒唐無稽だからこそなのだろうか?
ホラー映画が苦手なので敢えて観なかったのだが、この度
YouTubeで限定無料公開してたから鑑賞。
ホラーと言っても幽霊や怪物や残虐シーンが連発して登場する…というのではなく、サスペンス的なストーリ>>続きを読む
過去に観たことがあったが、このアプリが無かったので再鑑賞。
改めて黒人差別問題の根深さに驚かされる。
そして、KKKの存在が恐ろしすぎる。
これで無罪はあり?とも思ったが、最終弁論から無罪判決まで>>続きを読む
楽しかった。
とにかくダスティン・ホフマンが素晴らしい。
身長は高くないけれど、けっこうゴツい顔立ち?の彼が、女装しても違和感がない。
厚化粧だなぁと思う程度で、このぐらいの女性は確かに居そうだ。
も>>続きを読む
思っていたほど隠微でもいやらしくもなく、あっけらかんとしたファンタジーコメディといった作品。
内野聖陽は、カッコいい役よりこういうコミカルな役の方が好きだなぁ。
春野弓子役の女優さん、悪くないけど>>続きを読む
ホラーやエログロナンセンスは苦手なので、ずっと避けてきたが、何故かこの度鑑賞。
はじめから直視できない場面の連続。
しかし、最後の方で、金属がどんどんくっついていって男が肥大化していくと、恐ろしいとい>>続きを読む
依子役の筒井真理子が絶品だ。
筒井真理子は、様々なタイプの普通の主婦を演じ分けられる俳優だと思う。
この物語は、介護、原発事後、宗教、病気、障害…等など人生におけるあらゆる問題を含んで提起しているが>>続きを読む
身につまされる切ない物語だった。
どこの国でも、親の介護の問題は深刻だ。
アンソニー・ホプキンスの演技が演技とは思えないリアリティをもって、観客を認知症患者の視点に引き込んでゆく。
何が正解か、それは>>続きを読む
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う~ん。
妻夫木聡も、夏帆も、間宮祥太朗も、柄本佑も…演技力あるし悪くないが…。
平凡なと言うより玉の輿に近い結婚をして、マザコンだけどしっかり稼ぐイケメン夫と可愛い娘に恵まれた何不自由ない生活を送る>>続きを読む
1955年
松山善三脚本
小林正樹監督
戦争やそれぞれの生活事情により微妙に変わっていく主人公とその友人たちの青春ドラマの秀作。
もちろん時代背景は現代と全く異なるが、真面目な小林監督の演出が見てい>>続きを読む
なんとなく辛くなりそうで、これまでちゃんと観なかったが、今回鑑賞。
「何故南極観測に犬ぞりなのか?」もよく知らなかった。氷上車・雪上車があったのでは?と思っていたが、調べてみたら
【厳しすぎる環境ゆ>>続きを読む
1959年。
岡本喜八 脚本・監督作品。
戦争映画なので、当然悲惨なシーンはある。だから面白いと言っては不謹慎だが、エンタメ作品として良質だ。
何と言っても、主人公・新聞記者を名乗る脱走兵役の佐藤>>続きを読む
朝井リョウの原作小説を読んだ時、映像化は難しいだろうと思っていたが、岸善幸監督が映画化。
原作を読んでいた時に、登場人物のイメージが勝手に膨らんでいたので、キャストにやや違和感があった。
新垣結衣は>>続きを読む
1961年。大映。
今東光原作。
任侠映画と言っても、高倉健、鶴田浩二、藤純子…の東映映画とは趣が異なる。
早口の河内弁は、聞き取れない箇所もあった。
若く初々しい勝新太郎と田宮二郎。
しかし、最>>続きを読む
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1957年。
佐多稲子の小説の映画化。
桃代役の南田洋子の、若々しく溌剌とした美しさに圧倒される。18歳より大人っぽく見えるが…。
男どもが皆ことごとく、ダメだ。
一番悪いのは、妻の里帰り出産中に>>続きを読む
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小池真理子の小説が原作だが、修士論文のために他人を尾行する…なんて考えられない。そもそも素人の尾行なんて、すぐにバレてしまうだろうし。
哲学のことはよくわからないが、「理由のない尾行」で何かが論じられ>>続きを読む
コメディ仕立てだが、人間にとっての真の豊かさや幸福、家族や親子の在り方など普遍的なテーマについて考えさせられる作品。
1949年公開作品にしては、母親や子どもの台詞の中に、かなり進歩的な思想が感じられ>>続きを読む
1932年 小津安二郎監督サイレント作品。弁士入り。
吉井家の兄弟がいい。子どもの声は聞こえなくて弁士の声なのだが、表情や仕草でその素朴な可愛らしさがよく伝わってくる。
子どもには大人の世界の理>>続きを読む
宮沢賢治の生涯については、だいたい知っていた。
賢治は、短い生涯の中で、詩や童話の製作以外にも、(確か)人造宝石販売、代用教員、農作、農業指導…等などいろいろなことにチャレンジしていた。
それらを全て>>続きを読む