搾取する側の人間とされる側の人間がこの世には厳然といる、という強烈なメッセージが心に残る。
政界、警察機構、組織など、場所を問わず、搾取する・されるの関係は必ずある。
しかも、その関係性は、何をどう>>続きを読む
共感できてしまう人にとっては、とてつもなく心苦しく痛すぎるだろう作品だと感じた。
人付き合いがまるでできず、ちゃんとした人間関係を築けないという悩みを抱えている人は多いだろう。。
永田もそんな人物の>>続きを読む
清々しいまでにおバカでドタバタな感じが、これでもかと突き抜けていて、たまらなく爽快だった。
舞台は、個性的な殺し屋たちが乗り合わせた新幹線。
彼らはそれぞれに目的を抱えている。
全員の背後には「白い>>続きを読む
こんなことを言うのは申し訳ないのだけど、近年まれにみるレベルの胡散臭い映画だと思った。
とにかく精神病の扱い方が雑というかひどい。
これさえあればあらゆることを解決でき、しかもすべてを説明できる、ま>>続きを読む
決してつまらないわけじゃないんだけど、どう楽しめばいいのかもよくわからない映画だった。
基本の筋は儲け話に乗った黒人ストリッパーのゾラが、やくざのような男に脅迫され、売春の手伝いをさせられるというも>>続きを読む
定番の怪談ホラーのフォーマットに「鮫島事件」という題材を乗せるのではなく、まったく別の要素を持ち込んで新しいホラーを作り上げようとしているのが、とても新鮮で面白かった。
今回、組み込まれているのは、密>>続きを読む
まるで動物図鑑のようにモフモフした架空の動物を紹介するだけのアニメーション。
アニメとしての質は高く、動きも表現も繊細で、観ているだけでもとても楽しい。
ただ、全部で7分弱しかないので、これ単体で評価>>続きを読む
海外でシングルマザーとか、考えただけでも気が遠くなりそうになる。
仕事をしながら小さな子を育てていくだけでも大変なのに、それが言葉の通じない国でとなったら。
母親がどんどんと追い込まれていくのも当然だ>>続きを読む
1953年にこんな題材の映画が作られていたということにも驚いたが、その内容にはさらに衝撃を受けた。
映画てば、服装倒錯(女装癖)と性同一性障害(ジェンダー)と身体的性差(セックス)が厳密に分けられてい>>続きを読む
目の前に死体として転がっている女性から助けを求める電話がかかってくる。
過去からの電話なのか。嘘なのか。本当なら彼女を救い現在を変えることはできるのか。
この要素はかなり目を引くし、上手に料理すればめ>>続きを読む
80年代のニューヨークがいかに魅力に満ちた場所だったかが、画面を通してひりひりと伝わってくる。
才気とチャンスと野心に溢れ、誰もが夢を見ていて、どこか浮かれた遊びの中にいるような世界。
吸い寄せられる>>続きを読む
1955年の作品にも関わらず、ものすごく現代的なテーマを内包していて驚いた。
映画の主要なテーマのひとつは「善悪」なのだが、それに対する答えは決して哲学的なものでも大上段に構えたものでもない。
目の前>>続きを読む
ここまで絶望感しか残らない映画もすごいなと思った。
日本って世界に比べればわりと恵まれている国だし、ひどい現実にも限度があるとは思ってる。
それでも、こういう理不尽な世界は確かに存在するし、その現実>>続きを読む
親子の意味というものをぎりぎりのところまで考えさせられる内容だった。
ある日、いきなり幼い子供を奪われてしまった時、親はきっとこうなるだろう。
親にとって、子供は、無条件で大切でかけがえがなく、どう>>続きを読む
やりきれないほどに息苦しく、つらく、どこまでも救いのない映画だった。
冒頭のわずか数分間の描写で、聾唖者がさらされている偏見や差別がはっきりと伝わってくる。
そこを踏まえたうえで、今度は聾唖者たちの>>続きを読む
ドイツって戦争責任とちゃんと向き合っているイメージがあったので、こういう事実があったことにまず衝撃を受けた。
終戦からわずか13年、ナチスの親衛隊員たちはあっさり社会復帰し、誰もが戦争を振り返ろうとは>>続きを読む
この状況を僕だったら耐えられるだろうか。
大切な人がアクセルとブレーキの踏み間違いで老人に轢き殺される。
なのに、元官僚の犯人はアルツハイマー病を理由に逮捕もされず、大往生する。
犯人の家族は謝ること>>続きを読む
いわゆる、悪魔憑きとか悪魔払いの物語の典型と言っていい。
ただ、この映画では悪魔の描写を一切しない。そこが面白い。
いろいろと不穏で怪しげなことは起こる。
でも、それは、錯覚や気のせい、もしくは心が>>続きを読む
ものづくりにおけるプロの意義ってなんだろう。
映画を撮るために集まっているのは全員がプロ。
だから、自分の仕事を最優先におくし、我も通そうとしてくる。
当然、あちこちで衝突が起こり、映画の撮影は遅々>>続きを読む
これはゲームの世界の面白さを映画で表現しようとした作品なんだろうなあと感じた。
この映画は基本、三つの世界から成り立っている。
ひとつは現実の世界。二つめは仮想空間。三つめは夢の世界だ。
このうち、>>続きを読む
生きることの哀しさ、苦しさ、滑稽さ、美しさなんかがまるごと強烈に響いてくる映画だった。
島の売春宿で働く女たちは、自分たちが陰の存在であることを十分に理解しつつも、たくましく図太く生きている。
得太>>続きを読む
地方テレビ局の記念作品ってのはどうしても、地元を舞台にした「いい話」になりがちだ。
この映画でもそういう面は強く、特に状況や感情なんかを台詞で説明してしまう辺りにそれを感じた。
ただ、それだけに収まら>>続きを読む
もし現代の韓国でこんなことが起きたら、を徹底的にシミュレートした上で、作られたディザスター(災害)ムービーなんだろうなあと感じた。
世界最大の噴火が起こったり、それを止めるために核兵器が使われたり、>>続きを読む
現実と舞台が交錯しながら、同時進行で描かれていく出だしに、まず心をぐっと持っていかれた。
主人公の新人俳優オ・ヨンは、演技となると役に入りこんでしまい、台本にない台詞を語り、アドリブで行動してしまう>>続きを読む
わずか20分弱という長さなので、悪く言えば映画品質で作られた「世にも奇妙な物語」という印象。
ただ、物語は面白いし、舞台設定も上手いし、演出も演技もいいので、見応えは充分にある。
優生保護法は実在し>>続きを読む
メタ・フィクションの魅力を知りたいって人におススメしたくなる一作だった。
現実と虚構の境目が曖昧になり、相互に干渉しあうのがメタ・フィクションの大きな特徴だが、この映画のメタは少し違う。
確固たる現>>続きを読む
ものすごく微妙なとこを突いてきた可愛らしい作品だな、と思った。
馬場の気持ちはわかりやすい。彼は、ただブラジャーを着けてみたくてしかたがない一心だ。
相川のことも「ブラジャーを貸してくれそうな同級生>>続きを読む
(原作読んでない派の意見です)
このシリーズの良さって、原作をとことんまで愛した製作陣が、原作を知らない人向けに全力を尽くして映画を作っているところにあると思っている。
前作でも感じたが、今作も、初>>続きを読む
テロとか戦争というものが力尽くで日常を奪うものだと強烈に意識させられる。
それまで「テロは戦争と同じだよ」などと語っていた学生たちは、いざその渦中に置かれると何もできない。
銃声が響くなか、彼らはただ>>続きを読む
命を賭けてでも山に登らずにはいられない、登山家たちの業を見せつけられた思いがした。
山と言っても目の前にはだかるのは、壁あるいは崖のような絶壁だ。
ひとつ間違えれば生命に関わるし、間違えなくても何かが>>続きを読む
正しいとか間違っているとか、善とか悪とかの意味を突きつけられるかのような感覚を受けた。
社会的に見れば、闇で子供を売買するブローカーは間違った存在だし、悪でしかない。
でも、ブローカーのサンヒョンもド>>続きを読む
描きたいものと描かれているものとが合っていないような、とてもちぐはぐな印象を受ける映画だった。
「演技を含めた虚構は、時に現実を超えて輝くこともある」というのがたぶん主題。
いきなり、歌いだしたり、>>続きを読む
いやあ、面白かった。
尊厳死というテーマに真摯に向かいつつも、そこに流されることなくしっかりと物語を描き切っている。
二転三転しながら、さまざまな要素がつながり、やがて真相が明らかになっていく話は、先>>続きを読む
設定こそSFなんだけど、中身は西部劇、もしくは古き良き時代のアメリカ大河映画という感じ。
それだけに、最初はこの世界観を受け止めるのにかなり戸惑った。
機械技術が発達していて、ロボットとかもいるのに>>続きを読む
等身大の恋愛映画って感じがすごくした。
恋愛において最初から両想いなんてことはまずない。
「好き」って言ってくる相手に興味が持てなかったり、逆に、好きな人に相手にされなかったり。
付き合うようになって>>続きを読む
あらすじ読んでも予告編見てもまったく意味がわからなかった理由が、映画を観終わってはっきりとわかった。
全部、観ても意味がわからない。
これは受け付けない人はまったく受け付けないだろうなあと思った。>>続きを読む