三樹夫さんの映画レビュー・感想・評価 - 21ページ目

仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

5.0

仁義とかそういう綺麗事で若い奴が犠牲になり続けるというシリーズ共通のテーマが前面に押し出された仁義なき戦いシリーズ2作目。1作目の撮影中に製作が決定し、1作目公開から3か月後に公開されるという当時の東>>続きを読む

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

5.0

仁義なんてものは無い、己の欲望むき出しでタマの取り合いやってるのがこの映画だ。鉄砲で撃たれればのたうちまわる、所謂実録やくざ路線。かなり実話が元になって綿密な取材によって作られている。第一次広島抗争が>>続きを読む

いまを生きる(1989年製作の映画)

3.9

道を変えることは決して楽な方へ進むわけではない。机の上に立って物を見るということは多角的、複合的な視点を持てということなのだが、ただ悲しいかな、これらの教えが一番必要だったのは生徒ではなく大人だった。>>続きを読む

復讐者に憐れみを(2002年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ドンジンとリュウ両方に同情するように意図しているとDVD特典で監督が言っていたが、ドンジンの娘が死んだのはリュウのミス連発のせいでしょ。そら復讐されるわってなもんよ。ここらへんもうちょっとなんとかなら>>続きを読む

サブウェイ(1984年製作の映画)

3.0

ビジュアル先行で作られたであろう映画。ストーリーははっきり言って無い。エレナ(イザベル・アジャーニ)とフレッド(クリストファー・ランバート)のボーイミーツガール的な話って分かるけど、主人公が特に何をす>>続きを読む

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)

4.2

この脚本はタランティーノが童貞の時に書かれたもので、この脚本書いた後に彼女ができた。この映画のように彼女にビデオ見せまくったけど、アラバマみたいな反応は示してくれなかったよう。
タランティーノは25歳
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魔女の宅急便(1989年製作の映画)

4.0

キキのスカートのヒラヒラを上手く表現するため、宮崎駿は吉祥寺の駅前でスカートをはいている女の子たちを一日中観察しました。完全に変態です。まあ創作活動においては観察は大事ですからね。アニメだからといって>>続きを読む

バンデットQ(1981年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

親が吹っ飛んでハッピーエンド、しかもショーン・コネリーが自分の親になってくれる。ただ父親がショーン・コネリーっていうのは危険ですよ。インディ・ジョーンズ最後の聖戦みたいに穴親子になる可能性ありますから>>続きを読む

ドラえもん のび太と竜の騎士(1987年製作の映画)

3.4

のび太の恐竜以来の、藤子・F・不二雄が大好きな恐竜をテーマにした作品です。作者がカナダに旅行に出かけた際に見た自然史博物館の恐竜人がヒントにもなっていると言っています。
大長編ドラえもんは基本非日常へ
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.4

この映画はトゥルー・ロマンスの脚本を売って出来た3万ドルでタランティーノが映画を作ろうとし、90年に新しい脚本を書き始めて出来たもの。当時26歳までバイトしていたビデオ屋をやめて親と同居状態のタラと、>>続きを読む

ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

3.5

僕は渡れるけど歩道橋でも怖いため多少は高所恐怖症の気があると思います。それで、明らか高所恐怖症的刺激のアトラクションだろうこの映画は僕みたいなのには一番ぴったりだろうということで3Dで観てきました。僕>>続きを読む

ドラえもん のび太の大魔境(1982年製作の映画)

3.6

ついに映画版のジャイアンは良い奴が出てきました。漫画版だとのび太の恐竜の時点でそういうシーンありますけどね(映画版は削られた)。この映画はジャイアンがほぼ主役と言ってもいいでしょう。そして、出木杉初登>>続きを読む

ドラえもん のび太の宇宙開拓史(1981年製作の映画)

3.4

一言で言えば地上げ屋が敵の映画。この映画は『ブリガドーン』と『シェーン』がヒントになっていると藤子・F・不二雄は言っている。藤子・F・不二雄はこの映画を作る前に、この映画の原型的話である「ベソとこたつ>>続きを読む

ドラえもん のび太の恐竜(1980年製作の映画)

3.4

ドラえもん劇場版第一作ということで、まだ手探り感があります。しずかちゃんがドラえもんをドラえもんと呼んでいたり、スネ夫をスネ夫君と呼んでいたりなど。ジャイアンが歌うたうシーンもおなじみのおーれーはジャ>>続きを読む

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス(1993年製作の映画)

4.4

クリスマスってガキどもを恐怖のどん底に叩き落とすものだろ、というまさに俺たちのクリスマス。怪物側の楽しいクリスマスと街に住んでる人たちの楽しいクリスマスの楽しい部分が違う。もうイデオロギー対立みたいな>>続きを読む

悪魔を見た(2010年製作の映画)

4.2

猟奇殺人犯VSバイオレント復讐者の構図でゲロゲログチョグチョのバイオレンスとアクションを見せるという映画だろう。監督は愛する者を失った男の感情にせまる純愛映画と言っているけど。愛ゆえのってことかな。>>続きを読む

殺人の告白(2012年製作の映画)

3.1

大盛り薄味の幕の内弁当。腹だけは一杯になる。こういう映画(特に大作映画は)は量と種類だけが特徴の幕の内弁当になりがちだ。アクション、サスペンス、コメディ、恋愛、感動要素を色々入れとけばどれかひとつぐら>>続きを読む

キック・アス ジャスティス・フォーエバー(2013年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

ヒットガールがヒーローやめて普通の女の子になろうとする展開ですが、うまく物語にはまってないと思います。最終的に普通の女の子からもう一度ヒットガールに戻るわけですが、ヒットガールに戻ってからはキックアス>>続きを読む

(1964年製作の映画)

3.7

剣に生きる男が現代に蘇ったらという青春映画。主人公は大学生ですが完全に武士です。そしてこの映画はそんな主人公を俯瞰して眺めてません。むしろ肯定するぐらいの勢いで撮ってます。合宿してる所に伊丹真理(藤由>>続きを読む

アジョシ(2010年製作の映画)

4.1

韓国版レオンと言われていますがレオンっぽいのは最初ぐらいですね。まあ最後も若干そうですが。レオン自体グロリアって映画の最初の30分ぐらいが原形ですからね。グロリアは凄腕の女が少年と一緒に逃げる話、レオ>>続きを読む

ブラックブック(2006年製作の映画)

4.4

主人公の女がクソぶっかけられる映画。これだけで誰が監督してるか当てられそうな気もする、ハリウッドを去りオランダ復帰第一作目のバーホーベン作品。
ナチスもレジスタンスも市民もクソばっかり。戦争が終わって
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バッドボーイズ(1995年製作の映画)

2.6

ハリウッドはデビュー作がこけるとその監督は干されるそう。例えばエイリアン3でこけたデヴィッド・フィンチャーは干されてた(しかしその後セブンで売れっ子に)。そしてデビュー作を観ればその監督のことが分かる>>続きを読む

大脱出(2013年製作の映画)

3.3

以前よりシュワとスタローンがW主演の映画は企画されていました。デッドフォールとフェイス・オフがそうです。しかし、デッドフォールはシュワが出演できなくて代わりにカート・ラッセル、フェイス・オフはニコラス>>続きを読む

時をかける少女(2006年製作の映画)

3.7

この映画の女投げは素晴らしい。運動できる女の子の女投げが完全にアニメになっており作画クオリティが高い。日常の何気ないしぐさをアニメでするというのは大変でものすごい手間暇かかるし、それを実写でやれば(ア>>続きを読む

時をかける少女(1983年製作の映画)

3.5

映画とアイドル映画はやっぱり違うんだなと思う。映画とアイドル映画は目指してるものが違うんだろう。映画が青を描きたいならアイドル映画は赤を描きたいとかそんな感じじゃない打ろうか。それを青を描けてないと言>>続きを読む

ヒドゥン・フェイス(2011年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この映画はお手本のような三幕構成で、手堅く作られています。
一応三幕構成が何なのか説明しておくと、ひとつの映画を3つの部分に分けて展開し、その時間の配分は1:2:1の比率が好ましいと面白い映画の基本的
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超神伝説うろつき童子(1989年製作の映画)

3.7

海外受けする作品というのは、その国では作られない変わったものとか独特なものが好まれるようです。仮にハリウッドのような作品を日本で作っても受けません。アメリカなんかの場合だと自分とこで作ってるの観ればい>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

4.0

完成度の高いホームドラマ。ただし血のつながった子供よりも義理の娘の方がよほど家族らしいと結構シニカル。他にも初代ゴジラもそうだったけど、戦争というとんでもないものがあって終わってから何年かでまだ爪痕も>>続きを読む

キック・アス(2010年製作の映画)

4.2

観る前からこの映画絶対オタク映画だろと思っていましたが、実際そうでした。カンフーとかエンニオ・モリコーネ流れたりでボンクラ臭ぷんぷんです。ちなみにニコラス・ケイジはアメコミ好きです。
この映画は、ヒー
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帝都物語(1988年製作の映画)

3.2

原作読んでます。OVA版も観ました。この映画は原作読んでないとあんまりよく分からないと思います。理由はこういう映画にありがちなぶつ切りのダイジェストだからです。原作の促販力はあると思います。まあとにか>>続きを読む

世紀末救世主伝説 北斗の拳(1986年製作の映画)

3.1

グロいアニメといえばこの北斗の拳劇場版かOVAのジェノサイバー等が挙がるが、北斗の拳の真髄とはスプラッターと見付けたりとしたのかスタッフの中に超グロ好きがいたのか分からないが、イカレた方向に全力投球し>>続きを読む

エグザイル/絆(2006年製作の映画)

3.7

グラサン、ロングコート、煙草、拳銃と中学生が考えるようカッコいいアイテムがぶち込まれている。『男たちの挽歌』シリーズでもチョウ・ユンファがグラサンかけてハーモニカふいてたりクラリネットを演奏するオープ>>続きを読む

STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)

2.0

感動エクスプロイテーション映画。または感動ポルノといってもいいかもしれない心底下品な作品。ドラ泣きはこの世で一番醜い言葉だ。ゼイリブのグラサンをかけて見ればOBEYと出るでだろう。泣けるよねじゃなくて>>続きを読む

エイリアン(1979年製作の映画)

4.5

この映画は女性が生理的に嫌がるものが詰め込めれている。それは何かというとペニスだ。分かりやすいぐらいにいたるところにペニスを思わせるものが出てくる。この映画の長くて丸いものはペニスのメタファーだ。エイ>>続きを読む

曼陀羅(1971年製作の映画)

3.4

スワッピングセックスから始まるという、股間をつかんで離さない冒頭です。全映画この始まり方でいいです。ですが、俺のフジ隊員があああ。なんでしょうな、この嬉しいような気まずいような複雑な気持ち。姉の性を目>>続きを読む

リンク(1986年製作の映画)

3.0

エリザベス・シューがチンパンジーに惚れられ、後半は一転しチンパンジーの一方的な愛がひっくり返り殺意に変わるというアニマルホラー(と言えばいいのかな)。特にリンクの演技を通して、チンパンジーってここまで>>続きを読む