ガンビー教授さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ガンビー教授

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玉城ティナは夢想する(2017年製作の映画)

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Filmarksに追加されるとは。とりあえずYouTubeで見られるんでみんな見ましょうね。

概念としての、イデアとしての『美少女』玉城ティナと生身の血肉の通ったひとりの少女である玉城ティナという両
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

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素晴らしくよく撮れたシーンの連続する傑作かな、と思って見ていたが、それ以上に嘘みたいな傑作だった。

ヌーヴェルヴァーグの男2人女1人ともまた意味が違う、極端な男2人対女1人ものというこの構図は、邦画
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ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

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前作も前作で一応スピルバーグという人に敬意を示しながら作った映画なのだろうとは思うのだが、「スピルバーグ理解」ということで言えば僕はこちらのほうが勘所が良いような気がした。まあ、スピルバーグっぽさとい>>続きを読む

ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷(2018年製作の映画)

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生真面目であることは分かるのだが、生真面目さからホラーの突出した個性は生まれないな、と思った。せっかく様々なアイデアに基づいてギミックを仕込める、素晴らしい舞台を手にしているにも関わらず、その舞台装置>>続きを読む

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

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ある時期からPTAの作品を見ても、全く観客のほうを向いてくれていない、と感じるようになった。この映画の中にも、美しい音楽はある、優れた編集、素晴らしい撮影、素晴らしいショット、素晴らしい美術、素晴らし>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

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賞というものは、タイミングが難しい。「確かにその作家にあげたかったのは分かるけどさ、あげるんならもうひとつ前の作品だったよなー」というようなことがザラにある。しかし、本作が是枝監督のパルムドール受賞作>>続きを読む

アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

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エイリアン、遊星からの物体X、2001年宇宙の旅、ストーカー(タルコフスキー)……僕も死ぬほど愛してやまないような作品群からの如実な影響を伺わせるアレックス・ガーランドの本作『アナイアレイション』を、>>続きを読む

ホース・ソルジャー(2018年製作の映画)

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距離感覚、方向感覚の提示があまり上手くないように思えた。

ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)

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巨獣のサイズ感と、乱闘が昼に行われるところと、ためらったりもったいぶったりせず展開させていくスピード感覚と、煩雑なもろもろは全てドウェイン・ジョンソンの肉体で解決していく心意気が良かったです。

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

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こういう緩い映画ももちろん好きで、一観客としてペンタゴン・ペーパーズほど見ていて興奮するというわけではないのだけど、しかしやはりこのような(地のスキルがしっかりとしているので安心できる娯楽作)映画を年>>続きを読む

XX(2017年製作の映画)

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本編もそんなにつまらないわけではないんだけど、短編と短編の合間に挿入される耽美性を増したシュヴァンクマイエルみたいなストップモーションアニメに目を奪われる。あれを80分見せてほしい。というか誰が手がけ>>続きを読む

ミスミソウ(2017年製作の映画)

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内藤瑛亮監督という人の資質や作家性に対してこうも的確きわまりない題材を、的確きわまりないキャスティングとともに引き当てることができる、というその運こそが、監督の並々ならない才能そのものではなかろうか。>>続きを読む

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

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ミュージカルという定義からは外れるような気がするが、「音楽」というものと音楽を弾き歌うことそれ自体にドラマ的なテーマ性が担われているので、例えばディズニーアニメーション部門の最新作であるモアナの、ミュ>>続きを読む

ザ・リチュアル いけにえの儀式(2017年製作の映画)

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アダム・ウィンガードの『ブレアウィッチ』を見たとき、家が発見されたシーンにはさすがにテンションが上がったものの、全体にがっかりするような出来だったのは、まああまりに特殊な位置づけの映画の続編だからな、>>続きを読む

マイ・フェア・レディ(1964年製作の映画)

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正直に言って最初から最後まで居心地の悪さを感じずにはいられなかった。一応さいしょに念を入れると、ここに書く文章は批評とかではなくて、あくまで僕の感覚的、生理的な何かに過ぎない。

オードリーヘップバー
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アナと雪の女王/家族の思い出(2017年製作の映画)

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向こうの方では、この短編のあまりの長さに映画館を間違ったと思い劇場を出る観客などもいて、苦情とともに上映が打ち切られたりなどのゴシップも聞く本作。

見ているあいだ、この印象は何かに似ているな、と思っ
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

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アメリカの映画レビューサイト『ロッテン・トマト』では批評家の反応は芳しくないのだという。それを知っても、御大のファンである自分なんかはアメリカの評論家にイーストウッド映画が理解できるはずがないと傲慢な>>続きを読む

呪われし家に咲く一輪の花(2016年製作の映画)

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素晴らしい。素晴らしいですよ。これを作った人たちは「撮りかた」というものをめちゃくちゃよく分かっています。主にはフィックスで、ただ映す、という手法がどれだけ恐怖をかき立てるか。それを把握している。>>続きを読む

ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

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エンドロールの最後あたりに誰それに捧ぐ、という文章が出てくるのだが、あんなに不穏な献辞は初めて見た。

フィクション内フィクションの不思議さ。作品を読み解くというのはどういうことなのか? これは本当に
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ラルジャン(1983年製作の映画)

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世界に混入した異物としての偽札、それが媒介となって一人の青年を転落させていく過程を描いている。何より映像が冷たく硬質でかっこいい。レストランでけんかになったあと、思わずつかみかかるイヴォンもおそらく転>>続きを読む

羊の木(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ちょうど是枝裕和監督にとっての『三度目の殺人』のような作品に思えた。作品として似ていると言うより、作家と作品の関係性にパラレルなものを感じる。倫理的問題に向き合おうとして頭でっかちというか理屈っぽくな>>続きを読む

鬼婆(1964年製作の映画)

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何よりロケーションがいいんだろうなあ。ぶった切るような終わり方が好き。

その日のまえに(2008年製作の映画)

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割と冒頭のほうで、歩きながら夫婦の過去を回顧する場面が、映画的に錯綜する虚構的時空間をアクティブに構築してて、正直その時点では人や物語がよく分からないのでぼーっと見守るしかないものの異様な高揚感がある>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

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善人と悪人の見分けが難しい現代の世界では、当然、正義(復讐)を遂行することも難しい。「何」に対して「何」を行えばよいのか、まさしく混乱のさなか、衝動的な感情が行動を支配する……というすさんだバイオレン>>続きを読む

エンド・オブ・ウォッチ(2012年製作の映画)

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デヴィッドエアーの映画はいつも、表現の手法と表現しようとする内容が完璧に一致しているというよりは、常にほんの少し「粗い」気がする。その感じも含めてキュートな監督とは思う