ツクヨミさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

ツクヨミ

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キートンの探偵学入門/忍術キートン(1924年製作の映画)

3.1

意外性を基礎にし唯一無二を目指したキートン、ついに映画の中に入る⁉︎
最近探偵を目指し探偵学に夢中なとある映写技師の男、彼は小さな事件が発生した時に勉強した探偵学を用い事件を解決しようと奮闘するが…
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女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

2.8

"女子高生に殺されたい"という欲求に勝てなかった男が起こす秀作サスペンス。
高校教師の東山はとある高校に新任として赴任してきたイケメン教師。真摯に生徒と向き合う彼の本当の目的とは…
城定秀夫監督作品。
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

1.9

このレビューはネタバレを含みます

"少女の変貌"を描くデュクルノー監督の作家性が経た逆"junior".
幼い時に交通事故に遭った少女アレクシアは手術の末に頭にチタンプレートを入れられる。その後成長した彼女は言い寄る男を殺してしまい…
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

2.3

静寂と轟音なる音響に支配され、静謐なる映像に酔いしれる稀有な体験。
とある早朝に轟音で目が覚めたジェシカ。不可解な轟音は時折彼女を悩ませ、次第に彼女は轟音の正体を探し始める…
アピチャッポン・ウィーラ
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ジュニア(2011年製作の映画)

3.2

"高校デビュー"や"一皮剥ける"という言葉に代表される思春期の変容を視覚的に表現した怪作。
思春期真っ只中の少女ジュニアは、女子グループに属さず同年代男子と遊んでばかりの自堕落生活を送っていた。しかし
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パターソン(2016年製作の映画)

3.8

バス運転手兼ポエマー.パターソンの徒然なる1週間。
バス運転手を生業にしているパターソンは、1日のルーティンがいつも同じ生活を過ごしていた。そんな彼の1週間を順に見ていく…
ジム・ジャームッシュ監督作
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アネット(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ディゾルブの多様による映像が楽しいミュージカル風ロックオペラ。
舞台コメディアンのヘンリーは人気オペラ歌手アンと熱愛交際中。そんな2人はいつの間にか結婚し子を設けるが…
レオス・カラックス監督作品。2
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モービウス(2022年製作の映画)

2.0

90年代後半から2000年代初期マーベル映画を思わせる古き良きB級感。
血友病を患うモービウスは医師として活動しながら自らの病気の治療法を模索する日々を送る。そんな折に蝙蝠の細胞と人の細胞の結合に成功
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麻希のいる世界(2022年製作の映画)

2.1

風は私たちを地獄へも目的地へも連れていってくれる。
高校2年の由希は難病を患いつつも孤独な学校生活を過ごしていた。そんな折、麻希というかつての友達と再会した彼女は…
生きがいとも言える人間に捧げた彼女
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ゴッドファーザーPART III(1990年製作の映画)

1.9

マイケル・コルレオーネの贖罪を描き出した"ゴッドファーザーPART Ⅱ"の後日譚
1979年マイケル・コルレオーネはバチカン市国にシチリア復興と称して多額の寄付を行い提携を結び、マフィア稼業から足を洗
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牛久(2021年製作の映画)

3.5

日本の入国管理局の実態を痛烈に映したドキュメンタリー。
茨城県牛久にある入国管理センターは、残留資格が無い外国人が難民認定できないとして収容されている施設。そこに収容されている人々は酷い環境に置かれて
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悪魔の館(1896年製作の映画)

2.0

マジックショー出身メリエスのびっくりショー炸裂。
ジョルジュ・メリエス監督作品。世界初の職業映画監督ジョルジュ・メリエスが1896年に撮った本作は、事物の消失と出現という怪奇的現象に全振りのびっくり映
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見えざる敵(1912年製作の映画)

2.0

"映画は銃と女である"という言葉を体現したようなグリフィスの短編スリラー。
上流階級の姉妹は自宅の部屋で過ごしていると何者かに鍵をかけられてしまう。部屋から出れない姉妹は兄に電話をかけるが…
D.W.
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別離(2011年製作の映画)

1.8

夫婦の離婚を起に拗れていく人間関係。
夫婦のナデランとシミンはお互いの折り合いが合わず離婚、その後父の介護のためにヘルパーを雇ったナデランは突飛なことから罪に問われてしまい…
アスガー・ファルハディ監
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白骨街道 ACT1(2020年製作の映画)

1.5

お金のために日本兵の骨を探し続けるミャンマーの人々。
ミャンマー北西部のチン州では金のために日本兵の遺骨や遺品を探す人々がいた…
藤元明緒監督作品。特集"映画を観てミャンマーを知るvol.2"にて鑑賞
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エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

3.9

新進気鋭YouTuber出身監督が送る現代SNS社会の生きづらさ。
友達がおらず対面コミュニケーションが苦手なケイラはYouTubeに自己啓発動画を投稿するのが趣味の女の子。そんな中エイスグレード(中
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シャドウ・イン・クラウド(2020年製作の映画)

2.1

航空機上という狭いワンシチュエーションで展開される誹謗中傷と戦うクロエを眺める。
連合国軍女性大尉モード・ギャレットはニュージーランドの飛行場でとある航空機に飛び乗る。彼女の目的とは…
低予算バリバリ
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巴里のアメリカ人(1951年製作の映画)

5.0

個性的で魅力溢れる衣装デザインとヴィンセント・ミネリの作家性が爆発した"幻想"ミュージカルシークエンスに感服。
パリで売れない画家を営んでいるジェリーは場末のカフェバーでリズという若い娘に一目惚れする
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国境の夜想曲(2020年製作の映画)

1.6

固定ショットによる映像美と辛い現実を匂わせる演出による静謐なる映像体験。
中東イラク.クルディスタンなどの国境地帯に住む人々は侵略.圧政.テロなどの被害を受けた。そんな人々の生活をカメラは捉え続けてい
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ゴッドファーザーPART II(1974年製作の映画)

4.9

家族に対する愛を忘れずドンとして成り上がっていくヴィトーと、厄介ごとに追われ次第に孤独になっていくマイケルの対比構造。
1917年若き日のヴィトー、1958年のマイケルの二つのストーリーは並行的に進ん
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キートンのセブン・チャンス/キートンの栃麺棒(1925年製作の映画)

3.8

1日限りの花嫁探しと体張りすぎ逃走劇による傑作ドタバタコメディ。
証券会社の共同経営者の1人であるジミーに電報が届く。内容は今日の夜7時までに結婚すれば700万ドル相続できるという話で…
バスター・キ
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親密さ(2012年製作の映画)

2.7

人間性と人間関係のリアルさを炙り出す"会話劇”を浴びる極限なる4時間15分。
演出家の令子と脚本担当の良平は自分たちの劇団の新舞台の準備を進めていた。そんな折に朝鮮半島で起きた事件が彼らに影響をじわじ
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ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ(2021年製作の映画)

3.0

歌で黒人差別と戦う活動に並行するようにドラッグにハマっていくビリー・ホリデイの実態。
1940年代黒人女性シンガーとして大人気を博したビリー・ホリデイ。しかし彼女が歌う"奇妙な果実"という曲が黒人暴動
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トラベラー(1974年製作の映画)

1.7

子供の純朴さと無鉄砲さに着目する少年の小さな冒険。
サッカー大好き少年カッサムは勉強が嫌いで授業をサボっては遊びに興じている。そんな息子を心配して母親は学校の先生に相談するが…
アッバス・キアロスタミ
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

5.0

"家族を大切にしないやつは男じゃない"と"家族に手をあげたやつは許さない"という相半する2柱の家族愛。
ドン・コルレオーネは"ゴッドファーザー"と呼ばれファミリーを束ねる存在。会談で麻薬密売人ソロッツ
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

1.8

前時代的な硬派な男とその男に影響を受けまくる周りの人々の人間ドラマ。
牧場主のフィルは牛を率いて仲間たちと放牧の日々を送る。そんな折に彼らは女将と息子が経営する場末のレストランを訪れる…
ジェーン・カ
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.0

宗教内紛が起きているベルファスト地区で生きていた僕の少年時代。
1969年アイルランドのベルファスト地区では過激派プロテスタントの暴動が起きていた。そんな地区で暮らしていたバディはなんとか楽しく家族と
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2012(2009年製作の映画)

4.7

楽観的と言われる世評に答えを示したエメリッヒの作家性一つの到達点。
2012年マヤ文明が予言した終末が現実を帯びてきた、ひび割れる大地と上がっていく気温により世界は壊れていく…
ローランド・エメリッヒ
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担え銃/チャップリンの兵隊さん(1918年製作の映画)

2.7

喜劇の中に社会風刺を入れ込んだチャップリンの作家性の基本。
戦争で塹壕の中生活している男。彼は酷い環境の中でもめげずに敵陣地を目指す…
チャールズ・チャップリン監督作品。第一次世界大戦の真っ只中で公開
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アンビュランス(2022年製作の映画)

2.0

マイケル・ベイ節溢れる破壊映画がアメリカン・ニューシネマに変貌した。
退役軍人のウィルは妻が病気のため大金が必要になり親友のダニーを尋ねるが、彼は銀行強盗を準備していて…
マイケル・ベイ監督作品。近年
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ガートルード/ゲアトルーズ(1964年製作の映画)

1.8

登場人物の表情を捉える長回し技法を極めすぎて行き着いたドライヤーの作家性到達点。
大臣候補の妻ゲアトルーズは夫との結婚生活に嫌気がさし、ピアニスト青年と逢瀬を重ねる日々。そんな折にゲアトルーズは夫に別
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怒りの日(1943年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

続いていく"魔女狩り"の負の連鎖に戦慄する恐怖体験。
初老の牧師に嫁いだアンネは静かに暮らしていたが、夫の息子が帰ってきて生活に変化が訪れる…
カール・テオドア・ドライヤー監督作品。特集"奇跡の映画
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ダンシング・レディ(1933年製作の映画)

2.0

アステア映画と言えるパンチは無いが初期MGMの魅力全開な快作。
ストリップダンサーのジェニーは富豪のトッドに見出され舞台演劇の世界へ。しかし仕事はなかなかうまくいかず…
初期MGMのミュージカル映画。
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.1

"見せ物"という映画文化の原点にオマージュを捧げたデルトロ監督の愛。
放浪しバスに乗り込んだスタンは場末のカーニバルに行き着く。そこで彼は手品的なショーテクニックを身につけていく…
ギレルモ・デル・ト
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奇跡(1954年製作の映画)

2.5

キリスト教宗派違いを正すかのように現れた"奇跡"。
農家を経営しているボーオン一家。彼らは慎ましく楽しい日々を過ごしているが、一つ悩みの種があった…
カール・テオドア・ドライヤー監督作品。特集"奇跡の
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

4.2

裁かれるジャンヌをじっと見つめる秀逸なカメラワークに打ちのめされる。
ジャンヌ・ダルクは百年戦争でフランスを勝利に導いたが、敵国イギリスに捕まり異端審問を受ける…
カール・テオドア・ドライヤー監督作品
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