ごさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.9

アイルランドオタクとしては見なければいけないという使命感で視聴

北アイルランドにおけるプロテスタントとカトリックの衝突が描かれるが、本質はそこに生きる何でもない家族の話である(舞台がこの時代のベルフ
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.7

ホモソーシャルとギャングエイジに満ち満ちた、一人の純粋無垢な少年の物語

__

抑圧的な兄の影響でストリートカルチャーに憧れた少年が、どんどん悪いことに手を出す様子が非常にリアルで、いい子ちゃん代表
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ダンケルク(2017年製作の映画)

3.5

クリストファーノーランには珍しく、史実を元にした映画になっている

彼の本物志向の映像表現と、陸海空でそれぞれ必死にもがく戦地の人々の様子が、非常にマッチしている
___

実際にあった戦争を題材にし
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コンフィデンスマンJP 英雄編(2022年製作の映画)

2.5

お遊戯会と見紛うほどの稚拙な設定と台本、雑などんでんがえしで取り繕った、とてもトリックとはいえない騙し合いの連続(どう考えてもやる必要のない回りくどい誘導ばかり)で、公衆の面前でお子様ランチを食べてい>>続きを読む

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

3.6

性と罪悪感の醜悪さをスパイスにしようと思ったら、かけすぎて元の味無くなっちゃった作品

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函館の限界みたいな掘建小屋で限界生活を営む家族(認知症だけど性欲が衰えない父と酒浸り母)、それを水商
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ELLEGARDEN : Lost & Found(2022年製作の映画)

3.9

僕が愛してやまないエルレガーデンのドキュメンタリー

ファンが理由を追い求めた「モチベーションの差による活動休止」の裏側や、知られざる千葉時代の馴れ初めなど、高校時代の自分が聞いたら喜びで卒倒しそうな
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

新海誠が、ポスト宮崎駿として生きる覚悟を決め始めていることを感じて、涙を禁じ得ない作品

___

ストーリーとしては近年のファンタジー三部作の中で最も平坦である

正直、絵の繊細さやシーンひとつひと
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8 Mile(2002年製作の映画)

3.9

ラップ好きなら一度は見ておきたい名作!ということでようやく鑑賞

エミネムの半自叙伝ということだが、デトロイトでのトレーラー暮らし、ひでぇ母親と、映画にするには充分な環境であった(いたたまれない)
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

ものすごーーーく正統派なことをものすごーーーく正統派な方法で
ものすごーーーく面白くやる映画

どこで人が泣き、熱狂したいかが分かるし、それに寸分違わず答えてくる

非常にバランスタイプで、見る人を選
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.8

人と宇宙人、異文化を超えた愛を描きつつ、監督の一番の愛はパンクロックにささげた作品

宇宙人側の衣食住や性交の概念や方法、生に対する根本の価値観が人間のそれと全く違うのだが、それを序盤でフルコースで伝
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ONE PIECE ワンピース 呪われた聖剣(2004年製作の映画)

3.0

ゾロとサンジの関係性がめちゃくちゃだったり、ストーリーがあまりにも単調だったり、色々なアラがあるものの、僕はこのメンバーが麦わら海賊団のオリジナルメンバーだと信じてやまない人間なので、懐かしい気持ちで>>続きを読む

マイケル・ジャクソン THIS IS IT(2009年製作の映画)

3.4

高級ステーキだから味付けなーんにもしませんでした!!的な、結構投げやりだけど、高級ステーキだからそれでもなんとか極上の料理として成り立った作品

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要は、全体的にめっちゃ退屈でありきたりなドキュ
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

3.8

爆裂お下品なダニエルラドグリフ(死体)と自殺志願者おじさんの冒険活劇

腐乱死体が屁こきながらジェットスキーする、というわけわからねえ設定が成り立つバカ映画だが、恋愛コンプレックスの転化やら、ブロマン
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悪人(2010年製作の映画)

3.6

悪人、という言葉が元来の意味ではなく、[責任の所在]の意味合いとしてダブルミーニングで使われて話が進行していくのが非常に面白かった

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話の構成自体は単純なんだけど、だからこそ入り込みやすい展開
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すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

3.8

映画好きかつ音楽好きとして非常に興味深いドキュメンタリーだった

当然だけど映画音楽とポピュラー音楽で求められるものは全く違うのだけど、その違いやそれゆえの面白さをしっかりいろんな監督が言語化している
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

4.2

Adoという令和が生んだ天才のミュージカルに特別協賛でONE PIECEがコラボしてる作品

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初期のフィルマークスの感想では「ワンピースっぽくなくて微妙」「歌が退屈」というような、おそらくワ
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.6

サマーウォーズのセルフサンプリングをしながら、Beauty and the beastをオマージュしたミュージカルっぽい細田映画

中村佳穂の歌と映像、そして大ヒット作のセルフサンプリングにより、映画
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グエムル -漢江の怪物-(2006年製作の映画)

3.9

ポンジュノが作る、ものすごーく地味なモンスター映画

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という感想を、モンスター映画やらパニックムービーを予期して観た人は持つのだが、ポンジュノがいつもの皮肉や風刺をどう描くかという点にだけフォ
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母なる証明(2009年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ポンジュノという、社会問題を露悪的にエンタメ化させたら右に出る人のいない監督が作り上げた、最高にブラックでイカしたサスペンス映画

___

知的障害のあるウォンビンを息子に持つことの苦悩、警察の怠慢
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怒り(2016年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

明らかにリンゼイアンホーカーさんの事件を元にしている他、沖縄の基地問題、貧困、同性愛者の苦悩など、様々な問題を贅沢に詰め込みながら一つのストーリーに落とし込んだよくばりバリューパックみたいな作品

_
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台風クラブ(1985年製作の映画)

3.1

漫画惡の華の原点になったであろう、クレイジー青春映画

長回しのカットやフィルムならではのレトロな映像、意味不明なモチーフの挿入など、およそ監督が正気で作ったとは思えないが、一つ一つの映像が脳裏にこび
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海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

2.9

こういう大人にはなりたくないな、という人たちがたくさん出てきて薄っぺらい愛を語り続ける話

ノルマンディの海辺にて繰り広げられる90分長のどうでもいい奴らのどうでもいい人間模様は、疲れた時に流し見する
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ヒート(1995年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アルパチーノにデニーロが贈る!激渋!犯罪映画!の中でもかなり精巧に作られた作品

物語中語られる30秒フラットでの逃亡を実際にできるかどうかが最後の展開の肝になっていたこともそうだが、この手の映画には
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

前作への最大のリスペクトがあるからこそ、悪いところを全て改変して完璧に仕立て上げた、見るアトラクション

___

前作はヤリチントムクルーズがやりたい放題やってる描写やら、冗長な恋愛シーンに辟易とす
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スノーシャーク 悪魔のフカヒレ(2011年製作の映画)

1.8

仲良しの後輩が夜中2時にわざわざうちに来てくれて、この映画の上映会が催された

僕はクソサメ映画を見るのは初めてだったので、ワクワクしながら鑑賞したが、サメ映画がクソと言われる理由は、サメ映画がクソだ
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トップガン(1986年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

トムクルーズ演じるいけすかない陽キャが、訓練合宿に参加した末、戦闘機を3、4機ばかり撃墜して大団円を迎える、意外と地味で地に足着いた飛行機アクション映画

__

この界隈では金字塔的な映画なので、ド
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さがす(2022年製作の映画)

3.8

西成という日本最強の街を舞台に、貧困、性、尊厳死など、さまざまな視点をふんだんに盛り込んだ贅沢な映画

佐藤二朗というとコメディ映画で戯けてるイメージが強いが、こんな演技ができるのか!と感動した

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レイジング・ブル(1980年製作の映画)

3.8

クズ野郎をかっこよく描かせたら右に出る人のいないマーティンスコセッシ監督
そこにロバートデニーロの狂気の役作りが加わり出来上がった名作

___

基本的には誇り高きボクサーが誇りを捨てて世界を手にし
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セックス・アンド・ザ・シティ(2008年製作の映画)

2.9

1人も友達になれそうな奴がいない(ダンディな主人公の夫くらい)ので、基本的に全く感情移入出来ずクソつまらんのだが、同時にこんなふうにルッキズムとロマンチシズムの海に溺れて、頭空っぽで生きられたら人生楽>>続きを読む

ミリオンダラー・ベイビー(2004年製作の映画)

4.0

胸糞エンド!と聞いていたのでかなり身構えていたが、ストーリーもわかりやすく、何より最後はしっかりと皆の求めるエンディングを迎えたと思う

ボクシングというスポーツの刹那性や尊厳死など、様々な概念を扱い
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生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.3

作中では明確に言及されないが、過眠症だけでなく自閉症、双極性障害を併発している女性の生きづらさを描いた話

なお、周囲にそれに対する理解者がいないので、症状はどんどん悪化している

___

物語は主
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.4

シンゴジラが社会風刺に塗れた映画だったのでそのテンションで観に行ったが、普通にエンタメと原作リスペクトに溢れる映画だったので、若干肩透かし感があった

チームの皆の情けなさやコミカルさ、ウルトラマンの
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ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

3.4

ロシュフォールというフランスの田舎町で悶々とする男女の話

正直内容はいけすかないが、装飾とファッションが素晴らしすぎて、つい画面にかぶりついてしまう

映画自体は50年以上前のものなので、映像として
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スカーフェイス(1983年製作の映画)

3.8

"ストリートでもクラブでもどこでもまるで止まらないトニーモンタナのよう!"
これは僕の大好きなラッパー、SEEDAが若き日に残した有名なリリックだ

その元ネタである、全世界のギャングスタラッパーに愛
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ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

サリンジャーの半生を追った映画

問題児だったサリンジャーはコロンビア大学で恩師を見つけ作家としての才能を磨くも、大戦でノルマンディーや強制収容所を目の当たりにしてPTSDに苦しみ、そんな中で救いを創
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父の秘密(2012年製作の映画)

3.0

その日、僕はタコスを作ったので、せっかくならとメキシコが舞台の映画を観るに至った

しかし、これがとんでもなくリアルないじめを描いた胸糞ムービーなので、美味しいタコスの思い出は何ともムカムカしたものに
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