hanaさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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叫びとささやき(1972年製作の映画)

4.0

イングマール・ベルイマン監督作。
3姉妹と使用人の関係を各々の視点から描く一風変わった作品。

冒頭から画面は鮮赤色で覆われます。怖くなる程の鮮やかさに何とも胸騒ぎが。同監督の「仮面/ペルソナ」のよう
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あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)

4.2

15歳のウィリアムはローリングストーンズ誌にライターの腕を買われて、あるバンドのツアーに同行して記事を書いて欲しいと依頼されます。

キャメロン・クロウ監督の半自伝的ストーリー。学生時代に初めて観たの
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

4.0

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作で初めて観たのが本作。何度観ても凄い。

メキシコの麻薬組織による犯罪は法の網をすり抜けて国境を越えたアメリカまで及んでいた。痺れを切らしたFBIは国家機関に協力を依頼し、女
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パターソン(2016年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

パターソンの街に住む「パターソン」の1週間の日常を描いている作品。ジム・ジャームッシュ監督らしい淡々した日常にスタイリッシュさを加味して温かさで包み込んだ名作。

パターソンの日常は至ってシンプルだ。
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.3

華麗なる一族の大黒柱が謎の死を遂げる。
ある人に雇われた探偵は、早速屋敷に出向き死の真相を探っていきます。

予備知識が殆どない状態で鑑賞しましたが、思考が混乱しそうな程怪奇なストーリーが好み過ぎて凄
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ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える(2011年製作の映画)

3.8

先日久々に鑑賞しました。
一作目のラスベガスとは打って変わって、舞台はスチュの結婚式が開かれるタイに。恒例のバチェラーパーティーは何事もなく終わる…筈がなかった。

アラン、スチュ、フィルのお馴染みの
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先に愛した人(2018年製作の映画)

4.0

思わぬ良作に出会えました。

夫が亡くなり保険金は自分と息子の手に渡ると思っていた妻。しかし蓋を開けてみると受取人は夫の愛人になっていた。戸惑いを隠せない妻と自由気ままな愛人のバトルが始まる。

息子
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ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

オンライン試写会で鑑賞させていただきました。ジュディ・ガーランドの晩年を描いた作品。

「オズの魔法使い」で世界的な名声を得た13歳のジュディ。多感な時期に過度なダイエットや睡眠抑制の為の薬物投与を強
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ミス・アメリカーナ(2020年製作の映画)

4.0

テイラー・スウィフトの新作アルバム「Lover」発売に先駆けて、デビューからの紆余曲折の道のりを本人のインタビューで振り返るドキュメンタリー。

若きシンガーソングライターとしてデビューしたテイラー。
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つぐない(2007年製作の映画)

4.2

ジョー・ライト監督作品。
久々に観ましたが、やはり傑作。

空想好きの少女ブライオニーは物語を頭の中で作ってタイプライターで書き起こすのが大好き。密かに憧れを抱く使用人ロビーと姉セシリアの微妙な距離感
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レベッカ(1940年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ヒッチコック監督作品。

ウィンター氏との結婚から古城のようなお屋敷マンダレーに住むことになった主人公。夢の生活を手に入れた筈が、彼の元妻レベッカの面影が随所に残るマンダレーは彼女にとって次第に辛い場
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婚約者の友人(2016年製作の映画)

4.2

亡き婚約者フランツのお墓に通うアンナは、ある日彼のかつての友人でフランスから来たエイドリアンに出会います。

オゾン監督の映画を沢山観てきましたが、戦争の爪痕が残るドイツをモノクロ映像で映し出しながら
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メットガラ ドレスをまとった美術館(2016年製作の映画)

4.0

NYの観光名所であるメトロポリタン美術館。そこのコスチュームインスティテュート部門の資金集めの為始まった「met gala」と呼ばれるパーティーは、毎年5月最初の月曜日に開かれるファッションの祭典。メ>>続きを読む

さらば、わが愛 覇王別姫(1993年製作の映画)

4.0

激動の時代を京劇と共に歩んだ役者2人の50年を演目「覇王別姫」にシンクロさせながら紐解いていく作品。

チェン演じるレスリー・チャンの完璧な女形。指先まで神経を使ったしなやかな所作や美声が素敵。彼らし
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甘い生活(1959年製作の映画)

4.0

フェデリコ・フェリーニ監督作品。
監督は、当時の女性達が好んで身に付けた派手目の装飾品からストーリーの着想を得たそう。

舞台は1950年代のローマ。上流階級が集う社交場から見える人間模様を退廃的な雰
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

何度も観ている大好きな映画。
脚本を手掛けたスコット・ノイスタッターの実体験が含まれている現代らしいラブストーリー。マーク・ウェブ監督の芸術的センスが至る所に散りばめられていて、その演出力には感嘆せず
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それでも生きる子供たちへ(2005年製作の映画)

3.9

"All grown ups were once children but only a few of them remember it. (Antoine de Saint-Exupéry: Le >>続きを読む

少年と自転車(2011年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「ある子供」のダルデンヌ兄弟の作品。

育児放棄の父親に半ば強制的に寄宿学校に入れられたシリル。愛情不足によって荒れていく彼は、ある女性と出会い交流を深めていきます。

一見重そうな内容ですが、監督の
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狼たちの午後(1975年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

シドニー・ルメット監督作品。
ゴッドファーザー鑑賞以来アル・パチーノとジョン・カザールのコンビが大好きで、観るのを楽しみにしていました。

銀行強盗を実行する男達。現金強奪に成功していざ逃走という時に
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

3.9

1960年代に実際に起きた未成年の少年による殺人事件。それは当時思春期であったエドワード・ヤン監督を震撼させる。後に映画監督となり製作した本作は、世界中で評価され彼の代表作になります。

「牯嶺街殺人
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テス(1979年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ロマン・ポランスキー監督のナスターシャ・キンスキー主演作。ずっと観たかった作品。

悲痛な境遇に生きるテスは、未成年ながら家族の為、お金の為に親類の家に奉公に出されることに。家主に気に入られたことを境
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.3

久々の鑑賞。

映画の魅力にハマった大学時代に出会って衝撃を受けた作品。当時はユマ・サーマンとジョン・トラボルタのエピソードが大好きで、ツイストダンス🕺を繰り返し観ました。

タランティーノの一見破茶
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フローズン・リバー(2008年製作の映画)

4.0

再鑑賞。

アメリカ〜カナダの国境に近く雪深い田舎町に暮らすレイ。ギャンブル好きの夫が行方不明となり、二人の息子と困窮した生活を余儀なくされる。そんな彼女は、あるきっかけでインディアン保留地に暮らすラ
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ラスト、コーション(2007年製作の映画)

4.5

アン・リー監督の悲哀のラブストーリー。いつ観ても名作。

戦時中の香港は、深刻な格差問題と戦争思想の対立により混沌としていた。富裕層の煌びやかな生活の裏側には、悲壮感が滲み出る貧困層の現実がある。主人
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ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ(1999年製作の映画)

4.0

キューバ音楽を著名なミュージシャン達のルーツから辿っていく。その果てに待っていたのは、彼らの奇跡的な共作により完成した「BVSC」での輝かしい成功。それは、NYの一夜限りのコンサートで締め括られます。>>続きを読む

堕天使のパスポート(2002年製作の映画)

3.8

「アメリ」でファンになったオドレイ・トトゥが出演とのことで手に取った本作。久しぶりに鑑賞しました。

ロンドンでの不法移民の摘発や臓器売買の実態は何度観ても衝撃的。移民達に対する容赦のない搾取に心が痛
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17歳の肖像(2009年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

キャリー・マリガンのファンになった作品。透明感が素晴らしくて、屈託のない笑顔は正に17歳。本当に可愛くて憧れました。

ジェニーはオックスフォード大学進学を目指す17歳の高校生。勉学に励む為に大好きな
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ラッシュ/プライドと友情(2013年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

熱き男同士の戦いを描いた実話。

F1のレース程高揚感を得られるスポーツはないだろう。爆音を鳴らしながら音速で駆け抜けるマシンを観客の一体感した歓声が後押しする。それは鳥肌が立つほどスリリングで、今そ
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50/50 フィフティ・フィフティ(2011年製作の映画)

4.2

ジョセフ・ゴードン・レヴィット主演作品。

癌患者の闘病記を描いているも、湿っぽさや重さは無くハートウォーミングで時折コミカル、ラストに掛けては心揺さぶられました。明日への活力が湧いてくるので、多くの
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グリース(1978年製作の映画)

4.2

もっと早く観れば良かった。
最高でした。

High School MusicalやGleeの製作陣は、グリースから多大な影響を受けたことがわかる。学生時代に観たらハマって何度もリピートしてたと思いま
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アイルトンセナ 〜音速の彼方へ(2010年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

F1の伝説的レーサー、アイルトン・セナの生涯を本人や家族、チーム関係者のインタビューにから振り返るドキュメンタリー。

恥ずかしながら、彼の名はレーシング中の事故により若くして亡くなった事しか知らずに
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抱擁のかけら(2009年製作の映画)

3.9

久しぶりに再鑑賞。
ペドロ・アルモドバル監督作品。

主人公は映画監督で視覚障害者のハリー。彼には生涯忘れることの出来ない恋人との美しくも悲しい思い出があった。

この映画の最大の見所は、恐らくペネロ
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花様年華(2000年製作の映画)

4.2

ウォン・カーウァイ監督作品。

舞台は60年代の香港。赤と黄の仄かな光で彩られた世界で繰り広げられる男女のストーリーは、その湿っぽい空気感により幻想的且つ魅惑的に拍車をかけて、まるで一時の夢を見ている
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ナチス少年団に属するジョジョは10歳の男の子。一番の親友は空想のヒトラー総統だ。彼との時間はジョジョにとって何よりの宝物。ナチスのことで昼夜頭が一杯のジョジョは、ある日、ユダヤ人少女と思いもよらぬ出会>>続きを読む

シャッター アイランド(2009年製作の映画)

4.0

久々に鑑賞しました。
ストーリーを把握しながら観ると色々な発見があり、伏線を見つけやすくてなおのこと面白い。

ネタバレ出来ないのでさらっとしたレビューになりますが、孤島「シャッターアイランド」の実態
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