小泉堯史監督が脚本を書き、黒澤和子など本格的な時代劇を創るメンバーが集まり、役所広司や松たか子などの俳優によって素晴らしい映画になった。
江戸から明治に移行する不安定な時代に、領民の生活を守るために武>>続きを読む
老人を殺害したと思われる若者がライフルで自殺する衝撃的な始まり。
ホテルの清掃人として働いてきた老女は、同じ年代の同僚が職場で倒れたことをきっかけに解雇されてしまう。また、建て替えが迫る賃貸住宅から転>>続きを読む
57年ぶりに東京で開催されたオリンピックを誰のために記録したのか。日本人のためなのか、世界中の人のためなのか。
世界中の人のためであって欲しいとの願いは冒頭、緑の自然の中で君が代が流れ、日本の国旗が上>>続きを読む
ドキュメンタリーなのかフィクションなのか分からなくなることもある程、緊迫感があった。
最も悲しかったのは、捉えられたウクライナ兵がドンバスの住民から虐げられる場面である。
8年前まで同じウクライナ人と>>続きを読む
ノボチェルカックスで起こった住民蜂起と虐殺の3日間を白黒の映像で描き、当時のソ連の雰囲気を反映しながら、蜂起して行進する住民が銃撃される血なまぐさい場面を抑制していた。
資本家による搾取が無く、労働者>>続きを読む
15年前に一緒に暮らした女の子更紗(さらさ)と、再会した文(ふみ)との心の動きが丁寧に描かれていた。
SNSで過去が暴かれ、週刊誌の報道に踊らされる警察、DVなど、現代社会を反映する作品だった。
恋人>>続きを読む
二人ともプリピャチで暮らしながら、オリガが働く美容室で消防士のアレクセイと10年ぶりに出会う偶然、避難するバスから降りたアレクセイがどうやってプリピャチまで戻ったのかなど脚本の粗さを感じたが、原発事故>>続きを読む
オーストラリア映画であり、実際にあった出来事に興味があって鑑賞した。
ニトラムが銃乱射事件を犯すまでの生活を丁寧に描いており、精神的な疾患がありながら適切な治療をしてこなかったこと、かつての女優に好か>>続きを読む
アスガー·ファルハディ監督の作品はどれも考えさせられる。
舞台は古代の遺跡が残るイランのシラーズ。
少し盛った話をしたことをSNSで暴かれ、全てのことが嘘だと言われてしまう理不尽さ。すぐに手を出し、口>>続きを読む
ザ·ニュースペーパーのコントは「社会への不満のガス抜きではないか」と思ったこともあったが、半端ではない熱量で舞台に望む松元ヒロの姿を見て、考えを恥じた。
松元ヒロの生き方を尊重し、包み込んでいる妻の存>>続きを読む
隠し撮りしなければ、茨城県牛久市にある「東日本入国管理センター」に収容されている外国人に対して日々行われている非人道的な行為が明らかになることはなかっただろう。
唯一の救いは日本政府によってこの映画の>>続きを読む
どんな内容の映画か興味があり、プロデューサーのトークもあったので観た。
「参加者は多くないのでは」と思っていたが、上映前には100人程がロビーにいた。上映後のサインセールで山田正彦プロデューサーと親し>>続きを読む
シリアやイラク、レバノンなどの国境で撮影したドキュメンタリー。登場人物の姿だけでなく、想いまで映像に取り込めていた。
息子が亡くなった独房で、母親や関係者の女性達が嘆きの言葉を語る場面から始まるのが衝>>続きを読む
イオンシネマ岡山の試写会で鑑賞した。
ヤス(阿部寛)とアキラ(北村匠海)のやり取りが面白かった。
すぐに手を上げてしまうヤスがなぜ美佐子(麻生久美子)と結婚して子供ができたのかは「境遇が同じ」というア>>続きを読む
「宇宙でいちばんあかるい屋根」や「新聞記者」「ヤクザと家族」の藤井道人監督の作品なので期待が大きかったが外れてしまった。
菅田将暉と小松菜奈の「糸」、清原果耶と佐藤健の「護られなかった者たちへ」など、>>続きを読む
主役を演じ、監督も脚本も手掛けたのがマリヤム·モガッダムという女性であることが、イラン映画界の層の厚さを感じる。しかし、イラン国内では上映許可がおりない理不尽な状況。
イラン社会で底辺に位置するシング>>続きを読む
照生と葉の2021年の現在から2015の出合いまで、照生の誕生日7/26を遡る面白い脚本。
2021年、舞台にいる照生を偶然見かけるかつての恋人、野原 葉。現在の葉は4か月程の赤ちゃんを抱く優しそうな>>続きを読む
場面は全て雨か雪。
路上に倒れている誰かが担架で運ばれ、救急車に乗せられる場面から始まり終わる。コンビニの防犯カメラから素性と死因が明らかになり、物語全体が輪っかで繋がる。
ラストシーン、白いチョーク>>続きを読む
「グリーンブック」「善き人」「 イースタン・プロミス」などに出演したヴィゴ・モーテンセンの初監督作品なので観た。
気が短く奔放だった父親が痴呆になり、久しぶりに父親と会う息子。最初の飛行機内の場面から>>続きを読む
時は1573年の戦国時代。80歳の武田信虎(寺田 農)が主人公。出演者が多く、パンフレットの人物相関図を見ても分からないが、歴史に詳しくなくても楽しめる映画だった。
子が親を裏切ったり、政略結婚させた>>続きを読む
出演者に選ばれた人々は数週間、アンデス山脈の高地で演技や軍事訓練をしてから撮影に臨んだことで、MONOS(猿たち)としての一体感が強くなったそうである。
その一体感が、メッセンジャーから預かった乳牛を>>続きを読む
結婚記念日に妻とライブ映画を初めて観に行った。
中島みゆきの2007〜2016年の歌旅・縁会・一会の3つのライブを繋いでおり、15曲、114分の時間があっという間に過ぎた。
最初に「糸」を歌ったバック>>続きを読む
「日本固有の領土」であり「ロシア(ソ連)から取り戻す」と言われている北方領土の4島だが、1949年7月に日本人が引揚げてからすでに72年間、ロシア人だけが住んでいる場所になっており、島の今を知っている>>続きを読む
イラクの都市モスルでジャーセム少佐の下ISISと戦い、独自の目的を目指すSWAT隊員たち。
無抵抗の市民を狙撃するISISを制圧したり、車の自爆攻撃によって仲間を失ったり、隊長が罠にかかって爆死したり>>続きを読む
BOOK OFFでパンフレットを見つけ、故佐々部清監督の作品であると知って購入し、BDで自宅鑑賞した。
細川貂々の原作で、うつになったツレ(堺雅人)と妻のハルさん(宮崎あおい)の演技に親近感を持ち>>続きを読む
「空白(https://kuhaku-movie.com/)」では寡黙な娘だった伊東蒼が、この作品では大阪弁でよく喋る娘(原田楓)になっていた。
父親役の佐藤二朗(原田智)との言葉のやり取りや、父親を>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
2022年1月31日で閉館した岡山メルパで観た最後の作品になった。
42分の短編だが、心理カウンセラーの倉田真美(鈴木睦海)と相談者の吉高アケミ(西山真来)の両者の立場が入れ代わっていく言葉のやり取り>>続きを読む
この作品の坂下雄一郎監督と「香川一区」の大島新監督の対談記事を新聞で読んで、観ることにした。
香川一区はドキュメンタリー、この作品は宮沢りえ(川島有美)と窪田正孝(谷村勉)が演じるフィクションだが、両>>続きを読む
大島新監督の前作「なぜ君は総理大臣になれないのか(http://www.nazekimi.com/)」を観ていて、この作品も是非観たいと思っていた。
香川1区の小選挙区に立候補した小川淳也、初代デジタ>>続きを読む
小学生の時にテレビを見て、プラモデルに夢中になっていた幸せな時代に戻ることができた。
3話で構成されているが、第一話で国際救助隊や各機体の紹介があるので、知らない人もすっと入っていけるし、知っている人>>続きを読む
各40分程の短編3作品のオムニバスで、喫茶店で友人と元カレを前に空想と現実を表現した第一話、彼女のズボンのチャックを下ろす音でその後の行為を想像させる第二話、エスカレータの場面から話しが始まり終わる第>>続きを読む
8年前のレイプ事件の被害者である河合小夜(萩原みのり)が帰郷したことから、シャッター商店街に象徴される狭い町に住む人々の関係に波紋が広がる。
学校で無視され、被害者のうわさを流すことで仲間に入れてもら>>続きを読む
内容を知っていれば観る候補にならなかったが、時間が空いた時に偶然観て良かったと思える映画であった。
虐待されている場面を見るのは苦しかったが、普通に見える家族の中で起こっている児童虐待と妻へのDVの現>>続きを読む
「たまの映像詩集」のサブタイトルどおり、玉野市の見所を紹介する御当地映画。
ホテルを建設中の玉野競輪と選手の三宅伸が主役の第一話、尼神インターの渚とジミー大西親子の第二話、ゆりやんレトリィバァと空気階>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
映画の冒頭、自殺した女子高生の父親を河原で取材する自信に満ちた由宇子の姿と、塾の生徒を妊娠させたことを父親から打ち明けられた由宇子の戸惑う姿の違いがこの映画のテーマである。
春本雄二郎監督が「あえて結>>続きを読む
てぃ先生がモデルの映画「保育士T」が新型コロナウイルスで撮影中止になり、出演者だった志尊淳と有村架純がコロナの影響を受けている人々から話しを聞き、自分達の思いを語る映画に生まれ変わった。
どんな逆境で>>続きを読む