イギーポッポさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

イギーポッポ

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晩春(1949年製作の映画)

3.6

結婚とは何ぞや、必ずしも必要なモノなのか?これ2022年だから誰でも考えられるお題だけど、戦後間もない時期にはこれが問題・テーマとして想像する事すら無かったのでは。
東京物語でもそうだけど、現在まで続
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.6

全然スタイリッシュじゃない無骨な(結構相手の攻撃食らいながら力の差でブッ倒すような)アクション。完璧な登場の仕方に大興奮するも、何だかゴツゴツしたバットモービル(テクノロジーというより、馬力でごり押し>>続きを読む

ヘルムート・ニュートンと12人の女たち(2020年製作の映画)

2.7

時代を作った伝説の先駆者。彼の作品に対する、女性差別という見方と、力強い女性を撮り女性のパワーを知らしめた。という背反する2つの意見すら違和感なく共存する彼の作品のパワー。
“女性に惹かれながら女性に
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空白(2021年製作の映画)

3.6

娘の死をきっかけに、暴走する父親。愛ゆえに?それは愛?本当に?それを自問する暇あるなら暴走するぜ!火のない所に煙は立てるぜ!そして気を使いすぎる奴も無神経なヤツも全員不幸の渦に巻き込まれて行く。
誰か
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皆殺しの天使(1962年製作の映画)

3.2

何ぞこれ?何故かパーティーの部屋から出られない。それも物理ではなく、出る気が無くなる。帰らないといけないと思いつつも。ジョジョなら、何らかのスタンド攻撃を受けているぞ!てところだ。でもその理由や意味は>>続きを読む

映画:フィッシュマンズ(2021年製作の映画)

2.9

あれだけ孤高の存在だった。いや今もそう。いやいや寧ろ今の方が孤高の伝説の存在。そんなフィッシュマンズが売れたいとタイアップしたりポップに迎合して振り切った…そんな時期あったのねえ…。
今も続いてたらど
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モータルコンバット(2021年製作の映画)

3.1

結局真田広之映画やん!またもエンドゲームと同じ扱いかい?ハリウッドは彼のポテンシャルを引き出せてないよねえ~と思いきや…?
しかし元がゲームとはいえ、男塾ばりにストーリーが存在しない。バトルするための
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.0

開始五分のオーディションのインタビューにおける未成年の性被害の時点でもう無理なんだが…。生理的に無理!嫌悪感で無理!それが普通それが当たり前の我々に送る、そんな我々が目を逸らしてはいけないドキュメンタ>>続きを読む

スレイヤー 7日目の煉獄(2020年製作の映画)

2.2

破天荒ベテランと成績トップの堅物新人のバディもの。て刑事その他ではありふれた話だが、設定をエクソシストにしたら?…いや、そない目新しくもない仕上がりか。
オカルトホラー味もそれなりにある。ガイピアーズ
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TOKYO!(2008年製作の映画)

2.8

う~ん、まぁ、日本の異国情緒を日本人以外に提示しながら、3人の監督それぞれが東京から受けたインスピレーションを具現化していった結果、良く言えばシュールな、悪く言えズレた感じに仕上がった(誰が東京の風景>>続きを読む

酔うと化け物になる父がつらい(2019年製作の映画)

2.8

日本では欧米ほどアル中の問題は多くない。ではなく、表面化されない。なので逆に根深い。社会問題としてではなく、家庭の問題として個人的な話になるので、(仕事のつきあい)(ストレス溜まってるんだし)で、子供>>続きを読む

イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.0

ビートルマニアであれば逆に納得いかないかも?だってビートルズ抜きで21世紀のポップスを考えにくいというか、いなかったらオアシスどころじゃなくエドシーランもいないしポップスの進化は全然変わってたと思う。>>続きを読む

タイム・ガーディアンズ 異界の魔女と時をかける少女(2020年製作の映画)

2.1

もう、取って付けたような邦題が既にしょぼい。少女が臨死体験で見る夢?そんなん切ないっつうか、パンズラビリンスやん。でもファンタジー世界のトーンはそこまで暗くない。寧ろダークなのは不思議の世界ではなく現>>続きを読む

エコー・イン・ザ・キャニオン(2018年製作の映画)

2.8

ロック、ポップスの歴史を作った集落と言って過言ではない。60年代の若きオールスターキャストが皆ここに住んで曲を生み出したって考えたら、戦後ポップスの青春学園モノって感じだ。
そりゃ、当事者達に話を聞い
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惡の華(2019年製作の映画)

3.0

ご主人様と奴隷でもない、かと言って友達でもない、お互いを生かし合えるのはお互いのみ。解り合いたいけど分かってしまいたくもない。砂上の楼閣は掴めぬから砂上の楼閣。
青春の絶望に抗う子供は皆変態なのだ。コ
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

2.8

こんな普通の(桁違いの金持ちの子供だが)2人の話を映画にして退屈させずに、しかもオシャレなるのって、これぞウッディ・アレン。しかもアレンからしたら自宅の庭のようなニューヨーク。各役者が水を得た魚のよう>>続きを読む

2067(2020年製作の映画)

2.4

B級と呼ぶにはしっかりしてる。でもA級と呼ぶには物足りない。う~んやっぱりB級だわ。何とも微妙なタイムトラベルSF。
しかしまぁ、コロナで世界中マスクしてる現実から見たら、この酸素がなくて皆が酸素マス
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ミュンヘン(2005年製作の映画)

3.6

何年何十年何百年何千年…やられたらやり返す、この国に生まれた以上は永遠の復讐の環からは逃れられない運命なのか。ユダヤ人スピルバーグがこの作品を撮るのはシンドラーのリストよりリスキーだと思うが、撮らざる>>続きを読む

14の夜(2016年製作の映画)

2.7

歌の15の夜だと盗んだバイクで走り出すところだが、現実の14の夜はAV女優に会うためにチャリを盗まれたので走って行く。
実は思春期を迎えて揺らぐ自我や不安や葛藤、家族との距離感の取れなさは、こういうお
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はちどり(2018年製作の映画)

4.0

これは近年イチの純度高い痛みの映画。思春期の辛さは籠から飛び出せない、逃げ出せない辛さ。言わば制度的に勝てない相手に無理ゲーを強制永遠プレイさせられる毎日。これを観た多くの大人が懐かしい共感と戻りたく>>続きを読む

モンスターハンター(2019年製作の映画)

2.8

ホント、この監督は奥さんが好きで仕方がないんでしょなぁ…嫁を一番かっちょ良く撮れるのは俺だっ!て思いがびんびん。でも実際、ゼイリブオマージュ?な無駄に長いジャーちゃんとの格闘シーンは良かった。チョコで>>続きを読む

早春(1956年製作の映画)

3.2

世の中に格調ある不倫なぞ存在しませんが、不倫を扱うも格調高い映画ではあります。高度経済成長に向かおうとするガムシャラ日本のサラリーマンにとっちゃ、息抜き出来ない家庭に安らぎは見出だせない。一方、OLな>>続きを読む

シンクロニック(2019年製作の映画)

2.9

キメると7分だけ過去に体が飛ぶドラッグ。一捻り加えたタイムスリップもの。しかしどの時代に飛ぶかは…。そりゃ古代人にしてみたら、急に変な服装の人間が現れたらオバケかと思って殺しに来たりするよな。または氷>>続きを読む

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(2020年製作の映画)

2.7

ハリウッド創世記は今じゃ危険過ぎるバリバリの女性スタントが大活躍!だったのは意外。映画産業巨大化とともに男に追い出された。てのも知らなかった。
黒人役を白人が、同姓愛者をヘテロが演じる事が、それぞれの
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

2.8

クロエ・セヴィニー以外にまともな神経の人間がいないのが特徴。アダムドライバーもビルマーレイもあっさりゾンビを受け入れるのがいかにもジャームッシュ(だってアダムは…)。ゾンビが出ようが出まいが、いつもの>>続きを読む

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.0

がっつり羅生門やってみました。
立場によって真実は変わる。だから正解は人の数だけある。でもこの流れはマルグリットがトリ務めてるので、一番それと言える作り…ですかな。暗黒の中世の女性や性に対するに無知と
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ホットギミック ガールミーツボーイ(2019年製作の映画)

3.1

ミュージックビデオのようなカットワークと、アニメを観てるかのようなツルッとした生々しさのない人間の描き方。あらゆる符号だけをカット&ペーストして一本の映画にしたような暴力性すら感じる。凄い監督が出てき>>続きを読む

マッド・ダディ(2017年製作の映画)

3.1

何じゃこりゃぁっ!?突然街中の親たちが我が子を殺しまくる。一番の庇護者であり、社会通念から言うと命がけで子供を守る親が子供を殺す!まずその倫理的忌避感で受け付けない人もいるだろうコメディホラー。だって>>続きを読む

マグダラのマリア(2018年製作の映画)

2.5

はっきり言って、自立した現代の女性像を描く為の具材にされたキリストとマグダラのマリア。…は言い過ぎかな?序盤はその匂いがプンプンしててゲンナリ。まぁ新しい解釈は全然ありだし(だって元々宗派によって解釈>>続きを読む

ウィリーズ・ワンダーランド(2021年製作の映画)

3.0

こいつぁ、当たりの方のニコケイB級ムービー!だってさぁ、ニコケイと遊園地のヌイグルミが戦うなんて、アイデアが浮かんだ時点でそこがゴールやん!ストーリーいらんやん!後は如何にシュールに作り込めるか?だけ>>続きを読む

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

3.4

全登場人物が何かしら痛みを抱えて生きてて、それが成功への約束としての犠牲に直結してる訳でもないのが、まるで人生みたい。「ボクシングが人生に似ているのではない。人生がボクシングに似ているのだ」という格言>>続きを読む

アース・フォール JIU JITSU(2020年製作の映画)

2.6

最近のニコケイは何かに取り憑かれたかのようにB級にマシンガン出演。出れば出る程にテンションは更に上がり、とうとうエイリアン(プレデター)相手に格闘技で戦うという設定に何の違和感もない所まで来たよ!
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

3.6

大企業とハミ出しモノが手を組むとき、共通言語は“誇り”のみ。そのエンジンを最大火力で燃やすとき、一瞬だけ天地を引っくり返せる。そしてその一瞬が過ぎれば誇りを胸に別れが待つ。何せ最大の敵は相容れない身内>>続きを読む

ムーンライト・シャドウ(2021年製作の映画)

2.9

まず主演二人の相性の良さ。さらに監督と原作の相性の良さ。この原作者って、喪失と再生が永遠のテーマでそれは最初期のこの小説の時点で色濃い。映像化にあたり、孤独と向き合う主人公の時間の流れを贅沢にじっくり>>続きを読む

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

3.7

不安が孤独を加速させ、孤独が不安を加速させる。一昔前はノイローゼの一言で片付けられたかも知れないが、大戦後の生活の中で人々が信仰心を失いつつある現代の不信感をガッツリ炙り出した作品。
最後も心象とすれ
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ニュー・ミュータント(2020年製作の映画)

2.7

あれ?正当なXメンの続編?これシリーズ化するの?まずはプロローグとしても少ししょぼない?ほぼ閉鎖空間でのホラー作品やんこれ。
傷付きながらも成長し己の使命を見つけていくていく若きミュータントの物語!を
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