カトヤンさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

カトヤン

カトヤン

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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.0

音響効果が凄かった。
リアリティやベタな未来的な感じから微妙に距離を置いていたのが以外に良かったと思う。
ラストの敵はあいつでよかったのかは疑問が残る。

エル ELLE(2016年製作の映画)

3.8

バーホーベンの人間観にブレなし。人を全く信用してない所が逆に感動的。

ある人物が死ぬとき、テレビの宗教番組がザッピングするシーンとか手が込んでる。

ファンタズマ(2000年製作の映画)

3.9

これはヤバい。
ブレッソンが撮ったゲイ映画とは言い得て妙。
欲望が道徳や善悪を超越していくのは観ていておもしろい。

ディーモン/悪魔の受精卵/神が殺せと云った(1976年製作の映画)

4.3

パレードをゲリラ撮影してると思ったら全てエキストラだったり、上手いのか下手なのか、良い意味でバランスがおかしい映画。

映画のアイデアは古びておらず、今の技術でリメイクしたら相当傑作になりそう。

ドクトル・マブゼ(1922年製作の映画)

-

全編通してセットがものすごい。
宇宙船みたいな動くバーカウンター?にはびっくりした。
ただ本編時間は長すぎ。

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

3.7

やや話の流れはもったりしてるが編集はさえている。
韓国のシーンがよい。

Let’s 豪徳寺!(1987年製作の映画)

3.8

登場人物が飲む紙コップに全部血液型が書いてあってキャラクター説明をしてたり、芸が細かい。

ミレニアム・マンボ(2001年製作の映画)

4.0

たゆたうように生きる女を象徴するような冒頭のスー・チーのスローモーションから引き込まれる。
過去は映画のなかでは全て同列。ストーリーはどうということはない。
夜の台湾の喧騒としっとりした雪の北海道の美
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愛の勝利を ムッソリーニを愛した女(2009年製作の映画)

4.8

爆発する社会主義のエネルギー、とムッソリーニを追い続ける女。
このイーダ役の目力が半端ない。
歴史の中で存在を主張し抹消される事を拒む人々の映画。

激情と交差する圧倒的なモンタージュの力。

ザ・ウォーク(2015年製作の映画)

4.1

まずゼメキス、スピルバーグ、ロン・ハワードの新作が今年に入って見れることに感謝です。

スピルバーグが「巻き込まれる人」を扱うのに対して、ゼメキスは「のめり込む人」を映画に出すのが面白い。

この映画
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リプリー 暴かれた贋作(2005年製作の映画)

3.6

パトリシア・ハイスミス原作のリプリー物といえば「太陽がいっぱい」「アメリカの友人」「リプリー」(キャロルがもう直ぐ公開されますね)が有名な中、知名度が低い本作。
時系列としては「太陽がいっぱい」の続き
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ブラック・スキャンダル(2015年製作の映画)

3.3

本編よりもエンドロールの映像で身を乗り出した。
ジョニーデップの演技で救われてる部分が大きいかな。俳優の面構えに味がある。

白鯨との闘い(2015年製作の映画)

4.2

かつてクジラの油は文明を支えていた。乱獲する人間たちを文明の利器ともども白鯨は海に沈める。
ある事件が起こった後、クジラとの視線の交わし合いが全てを物語るように思えた。
海で生きるクジラは自然を代表し
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ホワイト・ドッグ(1981年製作の映画)

4.2

人種差別主義者によって黒人だけを襲うように調教された犬と、犬を拾った少女。そして犬を絶対に矯正しようとする黒人調教師。

脱走した黒人奴隷を襲うために調教された犬をホワイトドッグというそうです。社会的
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ヘルブレイン/血塗られた頭脳(1989年製作の映画)

3.8

脳味噌が丸見えの殺人者が盲目の少女を追いかけ回すB級以外の何物でもない映画。
「悪魔のサンタクロース」シリーズ3作目らしいが他のは見てません。

呪われた監督モンテ・ヘルマンがメガホンをとり、低予算な
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ブラック・レインボウ(1989年製作の映画)

4.2

降霊術を行いアメリカ中を行脚して回る親子。
この映画のジャンルはオカルトエロティックサスペンスと呼んでいいのか。

この映画がうまいのは最初に降霊術がインチキではないかと思わせる所で、
的外れな予言を
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大いなる遺産(1998年製作の映画)

3.3

原作は未読です。
登場人物たちの行動信念があるのかないのか分からないので、色んなシーンが目の前を過ぎるだけで終わってしまった。。
原作を現代に置き換える方法に無理があったのか??
90年代後半は古典を
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フリーウェイ/連鎖犯罪 逃げられない女(1996年製作の映画)

3.8

リース・ウィザースプーンのキャラがパンチ効きすぎ。そして暴走しすぎ。
一部ではカルト映画らしい。

赤ずきんちゃんを90年代アメリカの貧困層を舞台に移植した物語のはずが、途中から脱線しすぎるので(主に
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ディーン、君がいた瞬間(2015年製作の映画)

3.7

ジェームズ・ディーンとLIFE誌に載せるため写真を撮るデニス・ストックとのある時期の交流。

アントン・コービン自身がカメラマンなので被写体とある種の共犯関係になっていく過程が微妙に描かれていくのが面
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アンジェリカの微笑み(2010年製作の映画)

4.2

今年亡くなった世界最高齢の監督オリヴェイラの新作を今年最後の映画に。

牧歌的な幽霊譚ともいえる作品ながらさらっと生と死の論理をぶっ飛ばしていく。この辺りの余裕はなんだろう。

農民の写真とアンジェリ
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ストレイト・アウタ・コンプトン(2015年製作の映画)

4.0

伝説のグループN.W.A.
現実には出来なかった再結成の想い、今までの歩みを刻んだ歴史を後世に伝えるためのモニュメントだと解釈しました。

ただやっぱり誰の視点で描くかという部分が曖昧なのか、映画とし
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マイ・ファニー・レディ(2014年製作の映画)

3.7

ウェルメイドな作りの映画で、今この感じの作品は貴重かもしれない。
ウディ・アレンをもっとドタバタさせたようなノリだが全くシニカルではない。
女性はこの映画好きだと思いますね(ダメ男がボコボコにされるの
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スティーラーズ(2013年製作の映画)

4.2

「ワイルドバレット」に続いてポール・ウォーカーとウェイン・クラマー監督の再タッグ。こっちの方がサクッとみれた。

アメリカ南部を舞台にどうしようもない人たちのどうしようもない話が展開されるが、それがい
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ルール・オブ・デス/カジノの死角(1997年製作の映画)

4.3

この映画はイギリスで1998年に公開されたものの大して話題にならずひっそりと終わってしまった。
しかし2年後アメリカで公開されると共に話題になりロングランヒット。主演のクライブ・オーウェンはハリウッド
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ワイルド・バレット(2006年製作の映画)

4.0

一丁の拳銃をもったロシア人少年をポールウォーカーが命懸けで追いかける。また孤独な少年の一夜の成長記録でもある。

拳銃の弾道がアメリカとロシアを貫き、アメリカアンダーグラウンドに拳銃が渡っていく。不思
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見出された時-「失われた時を求めて」より-(1999年製作の映画)

4.3

原作を読了すればもっと歓びを享受できるような作品だと思う。
長い話の最終章なので、この作品だけ見ても全体を把握するのは厳しかったです。
ただ映像はかなり素晴らしく、贅を尽くした世界が立ち現われている。
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デンジャーヒート 地獄の最前線(1989年製作の映画)

4.0

「映画は戦場だ」の名言で有名なサミュエル・フラー監督の遺作もまた舞台は戦場だった。

冒頭、ゲリラ兵が民間人を射殺する瞬間に「3秒後に撮れ!」と主人公の戦場カメラマンに言い放ち、射殺を強制的に撮らせよ
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深夜カフェのピエール(1991年製作の映画)

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田舎から都会へ俳優を目指し出てきた少年ピエールがパリで敗北していくドラマ。
アンドレ・テシネ監督作。この人の作品はなぜか胸に残るものが多い。この作品も然り。

純粋で無教養で自意識過剰であるが故に人を
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