遊さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ルックバック(2024年製作の映画)

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かなしいくらいなにも感じなかった
マンガも全然ハマれてないから的外れな感想かもだけど、「マンガを描く人生」の悲喜と魂をマンガで表現し切る自己言及性に凄みがあったんじゃないかと思ってるから、劇伴の音楽で
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違国日記(2023年製作の映画)

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優しいけどおもしろくない人みたいな映画だったので、やっぱり自己中でカスでもおもしろい人のほうがいいなと思いながら観てた だめんずうぉ〜か〜なのかもしれない でも、優しいだけってつまんない そして、優し>>続きを読む

アカルイミライ(2002年製作の映画)

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それなりに予算をもらえてやりたいことをやれている自主映画みたいな作品 こんな映画がもっとたくさんあってほしいよ
基本的によく分からないのだけど、なんか分かる、よく分かる部分も確かにあって その部分を頼
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WALK UP(2022年製作の映画)

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「あなたの映画は、いやみがないから好き」って絶妙に嬉しくないなあ〜と思ってたら「それって褒め言葉ですよね」って確認してて笑った

いつものホン・サンスなんだけど、「ホン・サンスっぽさ」は作品を重ねるご
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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

4.7

振り向いてニヤッとして「賽は投げられた」
声を上げて笑って泣いた あんなシーン、本当に本当に大好きだ
たったワンラリーのあのやり取りに、決して表出はしない、誰にも分からない、あるいは本人たちすら分
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ファウスト(1926年製作の映画)

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好きな映画俳優を訊かれたらエミール・ヤニングスかなとドヤるつもり(まだ実行できていない)なのに普通に顔忘れてた、でも顔で認識できなくてもたぶんこの人だよねと確信を持てる安定の凄まじい演技だった 実は>>続きを読む

チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

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プロスポーツを題材にした完全愛憎エンタメに徹していて、ワクワクドキドキヒヤヒヤな劇的展開のすべてを引き受ける完璧なオチも用意されている そして、今まできちんとわかっていなかったゼンデイヤという御方の比>>続きを読む

蛇の道(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ファーストカットの構図と映像の質感から明らかなブレッソンみをビシビシに感じて、これは以前同じUPLINK吉祥寺で「やさしい女」を観て冒頭の一連のショットにバキバキ圧倒された記憶の影響もあるんだけど、そ>>続きを読む

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

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キーラ・ナイトレイがあんまり天才頭脳キャラに見えなかったけど、愛の微笑みから軽蔑混じりの激怒へと豹変するシーンで役者魂を感じた
カンバーバッチってオダギリジョーくらいいっつも同じような役をやってるイメ
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マジック・イン・ムーンライト(2014年製作の映画)

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神を信じる非合理さと愛を信じる非合理さを重ね合わせるひねくれロマンティシズムはいつものウディ・アレンでしっかり楽しめたけど、コリン・ファースがどう頑張ってもウディ・アレンの分身に見えない!ハプニングに>>続きを読む

告白(2010年製作の映画)

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高1くらいの頃、地元のTSUTAYAで《とにかく面白い》と書かれたPOPとともにオススメ棚に置いてあった映画
そのときはガキながら「宣伝はそこの言語化を頑張らなきゃダメだろ」と思いつつ、結局(まん
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桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

4.7

ロメロだよ、それくらい観とけ 大号泣
ヴェンダース ことの次第 最後のカメラ・ガン

10年以上観逃してきたが、イタい映画オタクになってから観られて本当によかった
全キャストが愛おしく、エンディング
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ヒットマンズ・レクイエム(2008年製作の映画)

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マーティンマクドナーの「よくある話に絶対しないぞ」という気概に触れる幸せ
(wiki情報だけど)マーティンマクドナーの「演劇の巨匠は基本的にバカにしているが、映画の巨匠には率直にリスペクトを表明する」
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バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

世界が無価値でFUCKなものだと思えていた間は、自分自身がどれだけ無価値でFUCKな人間であろうと構わなかった
無価値でFUCKな自分自身を正当化するために、世界そのものを無価値でFUCKだと思うこと
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大公の財政(1924年製作の映画)

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ロシア王女はどうして会ったこともないアバコ大公に惚れてるのとか、コリンはなんで手紙を偽造したのとか、ついていけてないトコは多分にあるのだが 顔も名前も似てて覚えられない大量の登場人物たちと複雑すぎて>>続きを読む

いますぐ抱きしめたい 4Kレストア版(1988年製作の映画)

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さすがに初期作は普通の香港恋愛映画だなと思ってたら中盤ふっとコマ落としが始まってカーウァイ!!!カーウァーーイ!!!って嬉しくなったとかダムの決壊みたいなキスはなんであれ最高とか死ぬ瞬間にその決壊キス>>続きを読む

ふたりの人魚(2000年製作の映画)

4.5

愛は風と似ている
風は、目に見えず、実体はなく、風によって別の何かがたなびくときだけ、その存在が確かめられる 片方が追いかけて、もう片方が逃げているときにだけ、愛の存在は確かめられる
"愛している
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

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ふつうにこのまますぐデスロード観たすぎる
なんでこのタイミングでデスロードの上映ないの???

アニャがほとんど砂まみれか剃髪状態のどっちかで、純粋かわいいおにゃのこルックの瞬間がたぶん合計1分くらい
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シャドウプレイ 完全版(2018年製作の映画)

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内からとめどなく湧き上がる、コントロールできない欲望の波 その波を巧みに乗りこなす人間と、呑まれて溺れる人間がいた サーファーは最初からサーファーで、カナヅチは最後までカナヅチだった

ブラインド・マッサージ(2014年製作の映画)

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目が見えないという事実が、美徳にもエクスキューズにもなっていなかった ただ、目が見えない人たちの性愛だった
「美しさ」がなんなのか理解できず、戸惑い、嫌気がさす描写に最初は"視覚障害者特有の"を感じ
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パレードへようこそ(2014年製作の映画)

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ビル・ナイを観たくて鑑賞 
飄々とした彼もステキだが、口下手で引っ込み思案でモゴモゴしているのもまたキュート でも姿勢が良いからね、英国紳士のたたずまい

異人たちを観たせいで、アンドリュー・スコット
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一分間タイムマシン(2014年製作の映画)

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アバウト・タイムを観て感じたモヤモヤのひとつをしっかり描いてくれていた!
ナンパそのものが不愉快なのではなく、愉快なナンパとそうじゃないナンパがあるだけ、という前提は日本との文化の違いなのか、映画だか
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

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前に観たときになんとなく感じたしっくり来なさを言語化できた(ヤな客!)

大したデメリットもなしに時を戻せる主人公は、自分の発言や行動に責任を持つ必要がなくて、あー失敗したなと思ったら自分だけ同じ時間
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章(2024年製作の映画)

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はじめに、世界があった
「わたし」は世界の一部であって 「世界」はわたしの一部であった
あなたを愛し始めたとき わたしははじめて わたしという存在を、この世界から切りはなす 痛みがうまれる 孤独にで
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手紙は憶えている(2015年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ダヴィンチ恐山が「定期的にバズるツイートの内容100選」みたいな記事を発表して炎上?批判?されてすぐ削除された(と思ったら今はなんか普通に見れた)とき、すげーおもしろいし誰かにやってほしかった切り口だ>>続きを読む

ドライブアウェイ・ドールズ(2023年製作の映画)

3.9

哲学的な深遠さと度の超えた悪ふざけが同一作品内に共存している(作品によってその比率が違う)のがコーエン兄弟の魅力なんだけど、兄が単独で撮ったマクベスは深遠さ振り切り、弟が単独で撮ったコレは悪ふざけ振り>>続きを読む

ソイレント・グリーン デジタル・リマスター版(1973年製作の映画)

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急に時間ができたから観にきた
SFで年代設定が2022年というのもワクワクしたし(それに合わせてのリマスター?)、描かれている環境問題や人口問題は本当にそうなっているのが怖くもあった "外出禁止令"が
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モダン・タイムス(1936年製作の映画)

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チャップリンは何作観てもNHKのコント番組みたいに見えて映画としては好きになれないけど、ラスト前の即興ミュージカルは流石にアガった トーキーが発明されてもなおサイレントをつくり続けたチャップリンによる>>続きを読む

真珠の耳飾りの少女(2003年製作の映画)

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おれもキリアンマーフィと遊びの恋を楽しみつつコリンファースからの芸術的な寵愛を受けたいなあ スカーレット・ヨハンソンに、おれはなる

田舎の日曜日(1984年製作の映画)

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はやく観たい映画が120本くらい溜まってるのに、ネットサーフィン中になんとなく気になった全然名前も知らない監督の映画を90分台でカンヌ監督賞獲ってるという理由だけで再生開始してしまった そして、めちゃ>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

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観客に対して訴えていることはシンプルにひとつで、予告見るかなんならイントロダクション読むだけでじゅうぶん伝わるメッセージを斬新かつ丁寧に演出して「ガチで伝える」ことに成功しているとは思うんだけど、観終>>続きを読む

ミッシング(2024年製作の映画)

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𠮷田恵輔は本当に底意地が悪い!ありがたい〜〜

𠮷田恵輔の作品は基本的にブラックコメディで、「傷が深すぎて化け物になってしまった被害者」が主人公であることが多いが、近作ではムロツヨシしかり古田新太しか
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ロリータ(1962年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

為末大がXで「多様性理解のためには自分より20歳以上若い異性の友人をつくるのが良い」とポストして凍結された日にこの映画を観た

この映画のロリータは最終的にお金をせびるので(ずっとキモかったハンバート
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猿の惑星(1968年製作の映画)

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久しぶりに家のテレビで映画観た
言わずと知れた名作すぎて逆に観そびれ続けてたけど、言わずと知れすぎている衝撃のラストを分かっていても引き込まれた 全編にわたって巧妙なのに誰にでも伝わるような皮肉で、文
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非情の罠(1955年製作の映画)

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うわー......「恐怖と欲望」から2年経って、すげー面白くなってる......撮影技術もめちゃくちゃ向上して、拙いところがほとんどなくなって、キャラクターとストーリーと演出と撮影がちゃんと依り合って>>続きを読む