ちろるさんの映画レビュー・感想・評価 - 44ページ目

ちろる

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お兄チャンは戦場に行った!?(2013年製作の映画)

3.6

とんでもないちょっと、ちょっとと言いたくなるようななくだらないけど変態系な中野量太監督のショートムービーです。
私は中野監督の作品は好きなものと少し演出が苦手なのものに分かれますがここだけの話こういう
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切り裂き魔ゴーレム(2016年製作の映画)

3.7

地味な作品だと思ってたので、見逃してしまったが、ラストの畳み掛けが半端ない、なかなか良くできた正統派ゴシックミステリー。
時はヴィクトリア女王時代のイギリス。
ロンドンの市街の人々は、とある連続殺人鬼
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マローボーン家の掟(2017年製作の映画)

4.0

死に際の母に教えられた5つの掟。
それが何を意味するのかも、破るとなにがもたらされるのかも分からないまま、残された『子どもたち』はこの薄暗い大きな屋敷に肩を寄せ合うしかない。

不気味なお屋敷ホラーに
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悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)

3.7

初めは戦争での罪の意識からだった。
病に犯された妻を助けたいがための信仰という名の狂気。
この小さな街にはヘドロのような真っ黒タールのような「何か」が蔓延っている。
主に愛されるため、自分の夢見る境地
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(2016年製作の映画)

3.7

希望と絶望。望郷の念はやがて果てしない孤独へと変わる。
さぁ、私はこれからどこへ行こうか・・・。

ブラックホールの映像や太陽の映像も見事で、だからこそ恐ろしい。
言葉の交わさない、音のない世界はこん
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競争(2014年製作の映画)

3.5

主人公は人生下り坂真っ只中の元経営者の初老の男。彼はランニング中にとある男に遭遇する。
『あなた、僕のこと覚えてますか?』
見知らぬ相手にこういう風に聞かれるとドキッとするのはわかる。
この見知らぬ男
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百万粒の涙(2015年製作の映画)

3.6

とある理由で長距離を車で進む初老の男が立ち寄ったレストランで、ひとり旅をするボロボロの若い女に出会う。
お金もなく、何かに無性にキレている女はかなりら態度が悪いが、我慢に我慢を重ねても彼は彼女を受け入
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アメリカン・マーダー: 一家殺害事件の実録(2020年製作の映画)

3.7

郊外にある大きな一軒家に住むとても幸せそうな白人家族。
ある日、友人と名乗る女性から、この家の妻シャナンと連絡がつかないと通報が入る。
再現ではなく、警察が登場するところや室内を探し回るところまで全て
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FYRE: 夢に終わった史上最高のパーティー(2019年製作の映画)

3.8

史上最悪のイベント失敗を謳ったドキュメンタリーという珍しさに惹かれて鑑賞。

インスタ映えするおしゃれな南の島を貸し切って、有名なモデルやミュージシャンたちと超セレブな最高なバケーションを楽しんでみま
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ロングショット(2017年製作の映画)

3.6

訳もわからず突然殺人の容疑をかけられたフアン。
目撃者の証言を元に作られた似顔絵は彼そのもの。
殺された少女とは間接的に関わり合いがあったため、決めうちで警察も、検察も、フアンを有罪にするために動き出
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くさいけど「愛してる」(2015年製作の映画)

3.4

びっくりするほどタイトルのまんまの作品。
アマプラで観た「靴屋と彼女のセオリー」観たら紹介されて見つけました。

今度はある意味もっと深刻、既に彼女だもん。
彼女の口が死ぬほど臭いわけです。
どれくら
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時時巡りエブリデイ(2017年製作の映画)

3.5

お笑いタレントである鳥居みゆきさんを主役にした、タイムリープもの。
鳥居みゆきでラブストーリー??ってなんか想像つかなかったんだけどちょい引きこもり形妄想気味の独女役は割とハマってました。

15分だ
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靴屋と彼女のセオリー(2016年製作の映画)

3.0

アマプラにあるコミカルな短編映画。
東京下町にある、とある小さな靴屋さんを舞台に独身店長ヨシヒロのやっかいな恋物語が幕を開けるのだが・・・

主人公が一目惚れするのは、永遠の童顔ぶりっこタレントさんと
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京城学校 消えた少女たち(2015年製作の映画)

3.5

白いレースのワンピース
森に隠された洋館
赤い椿の花びらを食べる少女たちの愛の囁き
と、まるで韓国版「エコール」みたいなつかみどころのない幻想的な寄宿学校もの。
神秘的な森の映像も、レンガ造の校舎に厳
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下女(1960年製作の映画)

4.0

心をかき乱すようなピアノの旋律。
ジワジワと心をかき乱す。
誰かの不幸のもとに成り立つ人幸せに痛みを感じない。
貧しい人間を、害虫かの如く見下し、その罪への制裁とは?

「パラサイト」がアカデミー作品
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悪い男(2001年製作の映画)

3.7

チンピラの男ハンギが、一目惚れした女子大生ソナを自分の生きる世界にまで沈めることでしか関わる事ができない、男の残酷な愛の物語。
キム・ギドグならではのドロドロの、そしてとらえどころのない変態的な愛のカ
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666号室(1982年製作の映画)

3.7

第35回カンヌ映画祭会期中、オテルマルティネス666号室に、呼ばれた名だたる映画人たち。
部屋には人は誰もいない
あるのは一つの紙のみ。

『映画とは、失われつつある言語で、死にかけている芸術か?』
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都市とモードのビデオノート(1989年製作の映画)

3.8

永遠のクラシックと、真新しさ、その二つ^を自由に操るデザイナーヨウジヤマモト。
一瞬一瞬で消費され続けるファッション哲学と、時代を超えていつまでも愛される事を目的とする映画哲学が何故か絡み合う。

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ベルリンのリュミエール(1995年製作の映画)

3.9

「パパ、あの人たち映画のお話をしているわ。」
ベルリンのとあるは発明家の娘が、死ぬ前にどうしても伝えたかった映画の歴史エピソード0
映画の歴史に埋もれた、ベルリンの映画発明家たちのお話。
リュミエール
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春のめざめ(2006年製作の映画)

4.2

アレクサンドル・ペトロフのアニメーション作法を余すことなく使った2006年の作品。
三鷹の森美術館での外国語映画のプログラムでも上映された作品。
16歳のアントンには、気になっている女性が2人いる。
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老人と海(1999年製作の映画)

4.4

ヘミングウェイ生誕100周年記念作品で、ロシアとカナダと日本の合作された、アレクサンドル・ペトロフアニメーション、

キューバの漁村に住むひとりの老いた漁師・サンチャゴは、もう84日間何も釣れていない
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水の精 マーメイド(1996年製作の映画)

4.6

三鷹の森ジブリ美術館が世界のアニメーションを紹介していくことになった中のそのプログラムの第一弾がアレクサンドル・ペトロフ監督のこちらの作品と、「春のめざめ」でした。
海辺におじいさんと2人暮らしをする
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エンシェンと魔法のタブレット ~もうひとつのひるね姫~(2017年製作の映画)

3.3

エンシェンと魔法のタブレット
『ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜』のスピンオフ作品として描かれたココネとモモタローのパラレルストーリー。
幼かったココネがモモタローこと父親に聞かせてもらったハートラ
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フェイフェイと月の冒険(2020年製作の映画)

3.6

中国神話上の人物・嫦娥を題材にしているというアニメーション。
大好きだった母が昔よく聞かせてくれた月の女神の神話を確かめるために私は旅立った。
パパとママと私、月餅を作る私たち家族は最高のチームでそし
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ルドルフとイッパイアッテナ(2016年製作の映画)

3.7

想像してたよりしっかりと練られた脚本で子どもだけじゃなく、大人が楽しめるほっこり優しいアニメーションでした。

ぬくぬく飼い猫として育った黒猫ルドルフが、ひょんなことから岐阜の家から遠く離れた東京に迷
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十二人の死にたい子どもたち(2019年製作の映画)

3.4

集団安楽死をするため廃病院に集まった12人の少年少女が約束の部屋に集まると、そこにはすでに薬で横になっている少年の死体があった・・・
所謂『十三人いる!』っていう映画です。
役者陣は今をときめく若手俳
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望み(2020年製作の映画)

3.9

子どもが被害者になるのと、それとも加害者になるの、どちらがより苦しいのか?
親としてあってはならない、考えたくもない究極の選択を突きつけられる雫井脩介の小説を原作にしたサスペンスドラマ。

反抗期真っ
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人魚の眠る家(2018年製作の映画)

4.0

美しいタイトルとは不釣り合いなほどに残酷で不穏な空気が漂う、とある家族の決断。
かわいい子役の涙ということで、まぁズルいし、東野圭吾原作らしい策略に乗せられて後半ずっと嗚咽。

何が正解かだなんて誰に
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モリス・レスモアとふしぎな空とぶ本(2011年製作の映画)

3.6

台詞は一切無しの絵本を題材にした、2012年アカデミー賞短編アニメーション賞受賞作。
本を愛するモリス、お家の本棚にはたくさんの本があって幸せで満たされていたのに、ある日嵐によって全てを失ってしまいま
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マイ・ブックショップ(2017年製作の映画)

3.7

1959年、イギリスのとある海岸沿いの田舎町に1軒の書店が開店した。オーナーは戦争未亡人であふフローレンスは書店が1軒もないこの町に夫との夢だった書店を開業したのだが、保守的な町の人々はフローレンスの>>続きを読む

天才作家の妻 -40年目の真実-(2017年製作の映画)

3.7

ノーベル賞に輝いた作家とその妻の秘密には実は秘密があった。
夫婦役を演じたグレン・クローズとジョナサン・プライスの存在感のおかげで静かなん^_^脚本が光る。
不穏な空気から一変、人生史上最高の喜びを分
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柴公園(2019年製作の映画)

3.6

柴公園、かわいいシバ犬に魅せられた飼い主たちがいつもいつも集う場所。
あたるパパ(渋川清彦)は変な先輩の飼ってる豆柴一郎を預かっていつもとはちょっとまた違う癒されライフを送っている。
あたるパパと、じ
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半世界(2018年製作の映画)

3.9

私たちは世界を知らない。
自分の世界以外何も。
仲良くて、毎日のように顔を合わせて知った様な気になってても、何も知らない。
そのことに納得しながらもながらも、悲観する事なく一日一日を優しく精一杯で生き
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お盆の弟(2015年製作の映画)

3.7

凸凹兄弟、顔も性格も価値観も何も似てない。
仲良いわけじゃないけど、2人の会話がなんか愛おしい。
モノクロームで綴られる古民家で、兄の大腸癌をきっかけでまた男2人、同居生活を始める。
生きるってとって
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イングリッシュ・ペイシェント(1996年製作の映画)

4.1

広大なリビアの砂漠に導かれて、禁断の愛に身を委ねた男女の物語と、イタリアの修道院で密やかに戦争の終わりを待つ看護師と男たちの生活が異なる時間軸で描かれる。
戦争は、悲恋を積み重ね、残された者を救いきれ
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イヴォンヌの香り(1994年製作の映画)

3.6

運命の恋人と出会った気がした。
可憐で繊細なあの笑顔。

イヴォンヌ役のサンドラ・マジャーニは、とんでもなく美人というわけではないのだけど、
可憐な少女のような声のトーンと、挑戦的な瞳のアンバランスさ
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