まさなつさんの映画レビュー・感想・評価 - 24ページ目

残菊物語(1939年製作の映画)

4.3

親の七光り。

歌舞伎の若旦那の孤独。

堕ちて行く若旦那と支える女。女は乳母という身でありながら若旦那のことを真に思い彼にとって厳しい指摘もする。それは愛あればこそのことと伝わってくる。

男の映画
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楽園(2019年製作の映画)

2.8

楽園なんてこの世にはない、、きっとない、、。

みんなそんな事は知っている。知っているけど、何処かにあるんでは、と彷徨いもがき疲弊する、、。

山の中の田舎の閉塞感か、、、まあ、何処にいても閉塞感はあ
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蒲田行進曲(1982年製作の映画)

4.1

「なんせ、コレが、コレなもんで」の名(迷?)セリフとともに久しぶりに再鑑賞。

階段落ち!記憶にあったより長い(高い)階段でした^^;

愛の映画ですね。小夏と銀ちゃんの愛。ヤスと小夏の愛。そしてヤス
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目撃者(2017年製作の映画)

3.0

ジャケ写の雰囲気と出演者で観たけど、、。

彼が守りたいもの、その想いも分からないではないけど、さすがに無理がありますね。

あの判断はないやろ。それも二回も!

その判断ありきでサスペンスが進むので
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.7

「ハッピーアワー」を作った濱口竜介+野原位が、神戸出身の黒沢清監督に脚本を持ち込んだという作品は、否が応でも期待してしまうというもの。

美術や衣装など見事だったし、こだわりは所々に感じ楽しく観たけど
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本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)

4.2

すいません、すいません、すいません、、、。

すいませんの数だけイライラが募る、、、でも、、、ほっておけない、、、^^;

みんなに優しくは、みんなに冷たい。

ああ、皆んなめんどくさい、、、愛ってな
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大鹿村騒動記(2011年製作の映画)

3.5

先日、阪本順治監督のトークを聴いてこの作品を観たいと思ってました。原田芳雄さんの遺作。あ、三國連太郎さんの遺作でもありますね。

長野県の山奥。年に一度の素人歌舞伎を楽しむ住人たち。

原田さんはじめ
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父ありき(1942年製作の映画)

3.8

戦時中の小津監督作品。

父と息子。笠智衆と佐野周二。

二人の歳の差は8歳だけど、ちゃんと親子に見える。笠智衆さんの貫禄^_^

母は亡く二人っきりの家族なのに離れ離れに暮らさざるを得ない寂しさ。で
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異端の鳥(2019年製作の映画)

4.0

殴る、蹴る、鞭打つ、肥溜に掘り込む、虐待、切る、刺す、犯す、、、おいおい、いったいいつまで続くねん!な愚かな人間たちの鬼畜大宴会、、^^;

ナチスの時代。収容所送りを逃れた少年の地獄巡りの旅。地獄に
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フック(1991年製作の映画)

3.2

スピルバーグの見逃し案件。

見逃してるだけに、あまり評判はよろしくない作品。

中年になったピーターパン!、、ひょっとしてスピルバーグご本人のこと?^_^

この発想は中々ユニークで良いのですが、発
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オリ・マキの人生で最も幸せな日(2016年製作の映画)

3.9

ラブストーリーですね、ロッキーよりリアルで甘すぎない、、って思ったら実在のボクサーとのこと。北欧のボクサーって珍しい。フィンランドのボクサーってのがまずは興味深いです。

時は1962年。アメリカのチ
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海底47m(2017年製作の映画)

3.1

おいおい、この方達「ジョーズ」観てへんのかい?!

観てたら、あんなケージじゃ危ないことぐらい分かるやろ! 笑笑

ああ、笑ってる場合やない。彼女たちにイライライライラ、、男たちの頼りなさにイライライ
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ある画家の数奇な運命(2018年製作の映画)

4.0

「真実はすべて美しい」

「善き人のためのソナタ」の監督久しぶりの新作。

ゲルハルト・リヒターという画家の名前も、どんな絵を描いているかも知らずに観ました。彼の実話をモチーフにした作品らしいですが、
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パピチャ 未来へのランウェイ(2019年製作の映画)

-

「この国は巨大な待合い室よ!皆んな何かを待ってる、、」

アルジェリアの90年代。日常的にテロで人が殺された暗黒時代だったらしい。

そんな時代の女子大生達。お国柄や宗教的な理由から、女は家にいろ!と
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大好きだから(2017年製作の映画)

3.6

チャ・テヒョン(「猟奇的な彼女」「過速スキャンダル」「ハロー!ゴースト」)出てるってだけで観たくなるんですよね、、やっぱり、ただのコメディでは終わらないですね^_^

他人の身体に乗り移る、、っていう
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ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

-

なんでこれを今頃アニメ化?って思ったら、原作は田辺聖子の小説なんですね。

実写版は、池脇千鶴の個性と乳母車の印象が強いです^_^

そして全体的にもっと、癖が強いというか泥臭かったような記憶が?
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フェアウェル(2019年製作の映画)

3.6

ガンの告知。

昔は日本でも、本人に告知するかしないかに迷う、、って言う話はいっぱいあった気がするけど、今では余命宣告含め告知するのが一般的かな? 中国ではまだ告知しないのが一般的なんですね〜。

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ボーダー(2008年製作の映画)

3.2

大好きな二人。それも刑事のバディものときた。

期待値は上がる上がる、、今度こそガッツリな共演だけど、、、。

この話でこの両巨頭を使うなんて、、ちょっともったいない^^; というか、二人ともよくでた
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陽炎座(1981年製作の映画)

3.4

泉鏡花+鈴木清順というだけで、かなりの覚悟をして観たけど、やはり想像通りでした^_^

幻想的でありながら大正ロマン的であり、主人公とともに幻惑されます。

男の妄想なのか?夢なのか?現実との境界が曖
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戦争と平和(1965年製作の映画)

4.0

「セルゲイ・ボンタルチュク 生誕100周年記念特集」シネ・ヌーヴォ

四部作7時間を一気に!

いやぁ〜凄いわ^_^

まずその戦場シーンのあり得ない物量。画面の遥か遠くに見えるアリさんぐらいの兵士達
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望み(2020年製作の映画)

-

家族って?

ある意味、運命共同体であるんだけど、モデルルームのような理想的な家に住んでてもお互いに知らないことも多い、、。

犯罪に巻き込まれ行方不明の息子。加害者か?被害者か?どっちを望めというの
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シリアにて(2017年製作の映画)

4.1

家の前に戦場があった、、、

窓の外では銃や爆弾の音が日常的に響き、玄関開けたらすぐ戦場という環境の中で暮らすなんて、神経が麻痺しない訳がない。キツイ^^;

家を一歩出たら弾丸が飛んでくるからカメラ
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プロジェクト・パワー(2020年製作の映画)

3.3

ウルトラマンは3分。こちらは5分だけ超人!^_^

5分間超人パワーを得られたら何をするだろうか?透明人間なら、お約束のお風呂屋さんとかあるけど(笑)、こっちは直ぐには思い当たらない、、。この映画のよ
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1922(2017年製作の映画)

3.4

スティーブン・キング作品の映画化は当たり外れ大きいですが、これは中編の映画化ということもあってか中々面白かった。

でも、まあこの方らしく嫌な話ではあったかな^^;

あの時代や場所が生み出したとも言
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キャンディージャー(2018年製作の映画)

3.5

「伝える」ということ。

人の話はちゃんと聞かないで自分の言いたいことだけを言う、、そういう人は現実に結構多いですね。それだと、どれだけ正しい事言ってたとしても相手には伝わらないです。

優等生の二人
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伝説の女優 サーヴィトリ(2018年製作の映画)

3.8

インドの実在した大女優の生涯。

日本で言うと田中絹代さんか高峰秀子さんか?

「スター誕生」+「素晴らしき哉、人生」をベタなインド風に味付けした感じ^_^

インド映画なんで歌多数、踊りは意外に少々
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ヒットマン エージェント:ジュン(2020年製作の映画)

3.2

緩めの前半から、ちょっと不安はかすめるも、少しウトウトもしかけたけど、韓国映画だし、後半怒涛の展開が待ってるんやろう、と思ったら、、、。

まあ、韓国映画といえどたまにはハズします^^;

でも、場内
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さらば、愛の言葉よ(2014年製作の映画)

-

ゴダールさんの頭の中!?

そう言えば、ゴダールさんは70年代以降の作品、ほとんど観てない^^;

政治、哲学、芸術、戦争、自然、暗喩、、、脈絡なく混在してサッパリ分からん。「TENET」より遥かに分
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スキャナーズ(1981年製作の映画)

3.5

来るぞ来るぞ、、頭、パーン! 笑笑

これ観たかったんですよ。このジャケ写のインパクトですよね^_^

低予算のX-MEN!

地獄のにらめっこ!

そんな力まんでも!

チープだけどCGなくても、さ
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ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

3.9

アメリカのティーン映画では、これ当たりです^_^

今時の流れで、人種差別や格差の問題、LGBTなども漏れなく取り込んでるけど、重過ぎることはないです。

主役の女の子がアジア系というのもポイントアッ
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れいわ一揆(2019年製作の映画)

-

善人たちの沈黙。

4時間観てまず思ったのは、「政治」を捉えた映画にもかかわらず、あまり「政治」を感じさせない、、ということ。

それがこの映画の弱点であり強みでもあると思います。

この監督は、やは
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戸田家の兄妹(1941年製作の映画)

4.0

お金持ち一家。広い豪邸で母親の還暦祝いに集いみんなで集合写真。父親が突然亡くなり、借金があることが分かり、豪邸を売却。母親と未婚の娘は住む所を失い、兄弟姉妹の家族の家に同居するが、、。

親と子の世代
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.7

逆回転?タイムリープ??

頭がついていかずアクションに集中できない^^; 伏線も多いし、、、ああ、このややこしさはノーランさんの真骨頂か。素直にタイムリープにしたら、同じ様な話いっぱいあるからなぁ〜
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

-

「TEN ET」も気になりながらシルバーウィークの最初はこちらに。

きっと「TENET」もこういう方々の地道な努力に支えられてるんだろうなぁ〜そう思いました^_^

映画は音と映像で出来ている、、ま
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blank13(2017年製作の映画)

3.4

非常にシンプルなストーリーを役者で魅せる作品。

借金を残して13年間消息不明だった父親の死。

兄と弟。二人にとってのかっての父親の姿(記憶)は随分違う。それに母親を加えた3人のそれぞれの想いは結構
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長屋紳士録(1947年製作の映画)

4.0

小津監督の作品は、「晩春」以降はほとんど観ているけど、逆にそれ以前は全く観てないので、ぼちぼち観ていこうと思いました。

小津安二郎監督の戦後復帰第一作。

まだまだ空襲の跡が残る東京の長屋。そこに住
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