中さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

浅草キッド(2021年製作の映画)

3.9

柳楽優弥の絶妙なたけし感のある芝居と、大泉洋の伊達男の悲哀。
王道なストーリーながら心に染みる仕上がりになっている。
下町生まれの自分には浅草の今昔という強烈なノスタルジーも。

長回しの入れ方もあざ
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.9

監督が変わるとここまで変わるのか。
評判通りジェームズ・ガン節全開の快作。

バカでブラックでゴアゴアで…それでいてほんのりセンチメンタル。
ハーレイ・クインを主軸に置かない脚本も妙味があって素晴らし
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.0

エドガー・ライトらしいプロットへの不誠実さや適当さ卑怯さもある。
それはジャンル的にはいつもより許されない。
そしてさらに色々な仕掛けは一部不発とも言える。
それでも最高にエキセントリックでエキサイテ
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便座・オブ・ザ・デッド(2013年製作の映画)

3.2

ほとんどトイレで終わるワンシチュエーションゾンビもの。

全体的にチープで謎のカットが多かったりとまさにB級。
この映画を楽しむには、二つ隣の個室にいる女性との関係性や人間描写が刺さるかが鍵かも。
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.7

タイムリープ+ラブコメディ。

なぜタイムリープしたか、その原因究明には一切時間を割かない思い切った演出が、この映画に関しては功を奏している。
その原因不明なタイムリープとパーム・スプリングスの非現実
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ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

3.5

前作のエッセンスを生かすことが難しい続編にありがちなアクションへの舵きり。
これが今ひとつ。
軟弱強盗と盲目元軍人の構図がハラハラした前作と違い、元軍人と元軍人の戦いは退屈。

テイストとして悪vs悪
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

3.8

冴えないオヤジが無双する最近定番ジャンルの作品。

基本的にはジョン・ウィック+イコライザー。
違いはコメディ要素の強さとカット割や音楽チョイス。

カット割は随所にセンスを感じるポイント有り。
コメ
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

4.2

最高。間違いなく傑作。

ただの王道ホラーかと思わせて、ジェームス・ワンの培った全てのパワーを注ぎ込んだ見事な作品に。

プロットの妙。絶妙のケレン味。
きっちり怖いがしっかりエンタメ。

ネタバレを
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.2

面白い、面白いとは聞いていたがここまでとは。
エンタメ映画の新たな金字塔とも言えるレベルの映画かと。

前半から中盤も面白いが、そこまで目新しい感じは無い。
ゲーム内ストーリーものとしてはあるある的な
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ハロウィン KILLS(2021年製作の映画)

3.5

とにかくマイケル・マイヤーズが殺しまくる。いつも以上の血の海。
ゴア描写も前作よりアップ。
なのに何故か散漫な映画になってしまっている。

ローリーとマイケルの因縁をシンプルに描いた前作に比べて、今回
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ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.8

スクリームやラストサマー的なムードも取り入れつつ、超展開が楽しめるハイスクールホラー。
まさにB級!といったところもあるが、全体的に楽しめた。

ハッピーデスデイと比べてしまうと全体的に勢い任せの荒い
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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.7

前作のディストピアでの家族のあり方を中心に描いた雰囲気とは一転し、サバイバルホラーとして舵を切ったのは成功だった気がする。
話としてのまとまりは前作の方が上だったが、今作の方がシンプルにエンタメ作品と
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

3.9

アニメシリーズをボロボロ泣きながら見て、もう泣くものかと覚悟していましたが中盤からは呼吸困難になるほど泣きました。
正直映画として評価の判断ができないほど涙腺に直撃でした。

冷静に見ると映画として気
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.4

少し期待し過ぎたか…映画として今ひとつ乗り切れないまま終わってしまった。

アクションは確かに素晴らしい。
前半の路面電車のバトルは新しいMCUの幕開けを予感させた。
しかし、そこ以外の見どころが少な
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.0

「血中濃度を0.05%に保つと仕事の能率が上がり、前向きに生きられる」という実験で人生を輝かせようとする中年たち。
そのコメディ感とヴィンターベア監督の美しくも容赦ない重い作風が合わさった結果、生まれ
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フリーソロ(2018年製作の映画)

3.9

世界的なクライマー、アレックスのフリーソロでのエル・キャピタン挑戦を描いたアカデミー賞受賞ドキュメンタリー。

人であり、人でないアレックスの描写が絶妙。
異常な恐怖への耐性を持ち、全く共感できないア
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ブラッド・レッド・スカイ(2021年製作の映画)

3.3

普通のハイジャック映画からの超展開。
母親の心理描写も丁寧だし、二転三転する敵味方の脚本も良く出来ている。

ただこれだけの要素を詰め込んだのに若干ダレるのが勿体ない。
テロリストのヴィラン的なキャラ
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事故物件 恐い間取り(2020年製作の映画)

3.1

芸人盛りだくさんの事故物件オムニバス。
そして中田秀夫が苦手そうなお祭り映画。

序盤のオムニバスは若干怖い。
後半の超展開は酔っていれば面白いが、素面で見たら唖然とするかも。

奈緒はホラーヒロイン
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恐怖人形(2019年製作の映画)

3.2

デカくなる人形という設定がシュールで秀逸。
低予算なのでカメラワークやゴア描写には不満が残るものの、脚本が想像していたよりしっかりしていて楽しめた。

唐突な百合や頻尿属性など、謎の斬新な要素も悪くな
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.1

寓話的な設定と聖書をモチーフにしたシチュエーションスリラー。

設定は素晴らしいが楽しめたかと言われると何とも…。
個々のキャラクターや原因を追わない展開は嫌いでは無いが。

メッセージは分かりやすく
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フィアー・ストリート Part 3: 1666(2021年製作の映画)

3.7

遂に呪いの根幹が分かる最終章。
今までのキャストがオールスターで楽しめる仕掛けも。

伏線やミスリードも上手に使い、シリーズの中でもベストと思える出来。
魔女狩りの暗い雰囲気も素晴らしい。

急な仲間
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フィアー・ストリート Part 2: 1978(2021年製作の映画)

3.6

王道のキャンプ場での惨劇を描いたシリーズ2作目。

1よりもテンポが良く、子供にも容赦のないゴア描写はパワーアップ。
セイディーの魅力も良く出ていた。

大仕掛けは少し空回った感もあるが、全体を通して
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.8

魅力的なキャラクターと小気味良い台詞回し。
アクションシーンも素晴らしい。

ただ、脚本の省く所と長く見せる所の好みが自分とは合わなかった印象。
ちょっとストーリーに無理矢理感もあったような。

決し
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バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

3.6

事前の広告、全く先の見えない不穏な前半。
そこから小さくまとめて着地という、ある意味珍しい作品。

面白いシーンはあるし、後半の展開も嫌いじゃない。

ただ広げた風呂敷が魅力的過ぎて、その期待感には勝
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.3

前作と関連はなく、マッドマックス化した韓国のお話。

ベイビードライバー風カーアクション、無法者の溢れるディストピア。
要素の寄せ集め過ぎてカタルシスは一切無し。

振り切った精神は嫌いじゃないが、出
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フィアー・ストリート Part 1: 1994(2021年製作の映画)

3.5

とある町で起こるホラーを世代ごとに映画化していく作品。

企画としてかなり面白そうだったのだが、ホラーとしては意外にもベタ。
1作目で結構全貌を明かしている感もあるが、ここから裏切ってくれるのか。
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ウィッチ(2015年製作の映画)

3.4

アニャ・テイラー=ジョイの魅力全開のダークホラー。

不穏な空気感と家族の絶妙なチグハグさ。
冗長ではあるが、重厚なストーリーに引き込まれる。

ただ…ラストは笑ってしまいました。A24のホラーと相性
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メランコリック(2018年製作の映画)

4.1

めちゃくちゃ面白かった。
そこそこ面白いくらいを期待していたら、完全に撃ち抜かれた。

突拍子も無い入り口からサスペンス、コメディ、アクション、そして成長物語に繋げていく見事な映画。

ヒミズやヒメア
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シライサン(2020年製作の映画)

3.1

レビューサイトの評価はかなり酷いが、個人的には惜しいパーツもある勿体ないホラーだなという感想。

「目を逸らすと近づいてくる」というアイデア自体は面白いし、解決法の滑稽なまでの合理性やメタ的な構造も悪
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.1

これは名作。
マルコムX、ゲットアウト。
その次を感じる次世代の黒人映画。

ループに対してメタ的な意味をここまで持たせた映画があっただろうか。

30分とは思えない極上のエンタメ。
だからこそ視認で
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マッドタウン(2016年製作の映画)

2.8

マッドマックス&西海岸&ジャームッシュ&タランティーノを平面的に混ぜ込んだ作品。

MV監督の最悪な映画デビューのような悪夢が好きなら是非。

ジェイソン•モモア、キアヌ・リーヴス、ジム・キャリーの見
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Thunderbolt Fantasy 西幽げん歌(2019年製作の映画)

3.8

#ThunderboltFantasy 西幽玹歌 観賞。

TVシリーズの過去編として、浪巫謠の生い立ちと殤不患との出会いを描いた作品。

ニトロプラス虚淵玄とT.M.Revolutionと武侠物と布
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.9

それぞれの時代を舞台に一人のヤクザの生き様を描いた作品。

バブル崩壊後のギラギラした空気感を纏った1999年。
ヒルズ族が注目され金の匂いを強烈に感じる2005年。
暴対法施行後のヤクザが生きづらい
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ラブ&モンスターズ(2020年製作の映画)

3.9

ポストアポカリプス後の世界。
巨大化した生物が支配する地上を捨てて、シェルターに逃げた人類。
とある理由から主人公は安全なシェルターを飛び出して旅をする事に。

ホラー、ロードムービー、バディ、ハイス
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