「ピンク・フラミンゴ」以上にやりたい放題。無茶苦茶やっている。同作はまだ筋の通った話があったというか、一応の推進力があった気がするけど、これはそれもない。真面目に下劣を極めようとする作り手側の気概が伝>>続きを読む
率直に言ってつまらない。退屈。
これと言った見せ場があるでも、画的な魅力があるでも、物語にカタルシスがあるでも意外性があるでも、メッセージに深みがあるでもなく、ただ延々とつまらないジョークと緊張感のな>>続きを読む
とにかく映画としてのエネルギーに満ちている。
「トップガンマーヴェリック」に勝るとも劣らないくらい、エンタメの持つ力に圧倒される。
シンプルでありながら強度十分なストーリー。窮地に追い込まれてからの>>続きを読む
500年後のディストピア世界を描いていながら、「これ現代そのものじゃん」って"ツッコミ待ち"なのはわかる。いくつかの論点は現代の社会にも通ずるもの。
ポピュリズム、国民の盲信化、無教養化、短絡的な快楽>>続きを読む
リンチの中でもストーリー的なフックが効いているから、わりと普通に楽しめる作品。
わかりそうでわからない、わからなさそうでわかるって感じ。突然知らないものが新たに出てきたりとか、面食らう瞬間がない。>>続きを読む
個人的にはリンチらしさがもっと欲しかったかな。生殖器は正常、ってセリフがあったからそこが活きてくるのかと思っちゃった。。
「感動の名作」みたいな触れ込みにはかなり違和感がある。
劇中の「最も惨めな人>>続きを読む
小さな個としての、グラウンドレベルでの体験と記憶・伝承に基づく戦争映画。
「FLEE」の監督が参考として挙げた作品で、たしかに類似点は多い。
監督が自身のうろ覚えの戦争体験を探るため、関係者たちにイン>>続きを読む
主人公が心の傷を癒やしていく過程、喪の作業/グリーフワークをひたすら描いたロードムービー。
クセが強い作品だと思った。主人公シイノの主観に寄り添った映像が全面展開。
マリコのみならずシイノにしたって>>続きを読む
ぐちょぐちょ、ぬるぬる、ねばねばなものに魅せられてしまうのはなんだろう。
各所の描写はいたってクローネンバーグ的というか、特徴をブーストさせたような、やりたい放題な感じがある。
冷静になってみると、>>続きを読む
映画というよりエンターテイメントの雛形がすでに出来上がっている。
銃での撃ち合い、金品の略奪、列車の切り離し、馬での追いかけっこ、祝祭的な踊り。
技術的な制約のある中、ド派手で目まぐるしい映像を展開。>>続きを読む
リュミエール兄弟が先陣を切っていたとはいえ、今の視点で見ても古い/新しいでは論じられないような、普遍的なものが収められている。
シーン間のつながりを説明的でなく示しているのは巧みだし、カメラのフレーミ>>続きを読む
世の中には、見ず知らずの子どもを助けるため決死の覚悟で川に飛び込める奇特な人もいるもんで、その手のエピソードに感動するのはわかる。
ただそれは行動する彼らが立派なのであって、それを称える映画作品が無条>>続きを読む
マル激やらツキイチ宮台やらで宮台真司が取り上げていたため鑑賞。確かに彼が好きな言い回しの「同じ世界」に入った二人の話。
映画の舞台はある集合住宅。屋上をメインに、階段やら部屋やらその建物だけで完結す>>続きを読む
青臭いとか古臭いとか以上に、すべてがダサい。
やっていることは「トレインスポッティング」とか「時計じかけのオレンジ」とかと通ずるところがあるものの、"若者の青い情熱" "青春とその終わり"みたいなもの>>続きを読む
原作を読んでいるのと近いフィーリングがあることからしてすごい。
あみ子に寄り添うでも突き放すでもなく、ただ中心に置いて写しているような距離感。物理的なカメラの位置もそうだけど。社会の中のあみ子、という>>続きを読む
新感覚の神経症的ホラー。後半の展開は脇に置いておいたとしても、そこに至るまでの、追い詰められた心理状態で見るビジョンの描写がとても良かった。
お兄ちゃんが取り返しのつかない出来事を起こしてからの精神的>>続きを読む
"シリアルキラー物"でありながらコメディ、を実現している作品。
良くも悪くも軽い。テレビ映画っぽい軽さというか。
全体的にくだらなさのレベルを下げていることが奏功。
見どころはいくつもあって、特に序>>続きを読む
悪い意味での子どもっぽさがないというか、文字通り子どもから老人まで楽しめるエンタメでありながら、皆にとって見る意義のある作品。
年齢に応じても感じ方が変わりそう。
いかなる時代や環境にあっても普遍的>>続きを読む
子どもができたら見せたいな。。情操教育に活かせそうな大事なことがたくさん詰まっている。
利他的な助け合いの大切さ。人にやさしくすることが自分にも返ってくるという教訓。
誠実であることによる世界の広がり>>続きを読む
つまらなくはないまでも、飛び抜けた魅力はないかな。。
ストーリーに厚みがなく男女3人の共同生活のゆくえはお決まりの展開を辿るのみだし、彼らが実践する宗教/信仰は戯画的というか明らかに陳腐、珍奇なもの>>続きを読む
潜在的な、あり得るかもしれない恐怖を具現化してみせた作品。
もし鳥が、人間と同じ理屈のもとに行動したならば、人間に対して敵意を向ける存在として設計されていたならば。。
考えてみると、鳥って人間にとっ>>続きを読む
ジェイソン・ライトマンの新作として見たんだけど、他作に比べると、物語や喚起される感情に重層性がなく、大味で、繊細さや面白味に欠ける印象。
前半は1984年版のやり直しで、話としてはお決まりの展開をな>>続きを読む
普遍的な愛と赦しの話。
それぞれに抑圧的な環境に置かれた孤独な少年ふたりが意気投合し、映画作りに取り組む話。
良くも悪くも単純でわかりやすい味付けなんだけど、ちゃんとよく出来てもいる。
男の子ふたりの>>続きを読む
同じ大列車強盗でもThe Great Train Robberyを見るつもりが間違えて借りてしまった。。
劇伴だけで見せる移動シーンだったり、夜になってからの感傷的な会話だったりイージー・ライダーを>>続きを読む
てらさわホーク氏推薦作ということで鑑賞。
敗色濃厚となったナチスドイツの軍人たちが歴史的絵画を自国に持ち込もうとする列車を、主人公であるフランス人鉄道員らがあの手この手で止めようとする話。
ただそれ>>続きを読む
わずか70分強にセリーヌ・シアマという作家の魅力を詰め込んだような作品。
抑制された美しさをたたえた画面だったり、余白や含意に満ちた日常描写だったり。あるいは終わりある時間の愛おしさや切なさを描いてる>>続きを読む
「ピンク・フラミンゴ」の次の一作として鑑賞。ぜんぜん違うテイストなわけだけど、ジョン・ウォーターズ自身が出てくるシーンといい、所々で相通ずるキッチュさを感じる。作品が投げかけるメッセージの真っ直ぐさに>>続きを読む
1998年作というのに驚き。去年や今年の作品であっても違和感を抱かないくらいの普遍性を持っている。
序盤は、アイドルと狂信的ファンの対峙を描くサイコスリラー調。
そのうち様相が変わってきて、権力者で>>続きを読む
スコセッシらしさの萌芽はあるものの、後作より明らかに完成度は低い。
ひっきりなしに鳴るポップミュージック。ただオープニングのロネッツの「Be My Baby」といい、その後もただ流しているだけで、有効>>続きを読む
アンネ・フランクのイマジナリーフレンドが現代に蘇ったら…という設定のポテンシャルをいまいち活かしきれていない印象。
アンネの存在が単なるモニュメントと化してしまっていることを、難民問題と重ね合わせて>>続きを読む
IMAXレーザーGT含む2回鑑賞。
1回目はアート映画っぽさが強く感じられたものの、色々調べてから行った2回目はエンタメとして楽しめた。
とにかく2時間10分の間次々と刺激が押し寄せてきて、楽しさのテ>>続きを読む
キャラクターが老けたり成長したり状況や環境が変化したり、実写で当たり前のそれらはアニメーションの場合、作り手が意図しない限りは決して訪れない。
本作中の"終わりのない世界"にどういう感想を持つかは人に>>続きを読む
文句なしに面白い。エンタメとしての強度がすごい。
誰もが理解できるしノれるシンプルなストーリー。
前半は、奇妙で恐ろしい異文化の風習の数々を主人公たちとほぼ同じ目線で見るパート。
後半は、ただひたすら>>続きを読む
見世物小屋としての映画。食人族、ヤコペッティの残酷大陸なんかにも通ずる、見る側にショックをもたらす作品。
露悪趣味の極み。同じ下品といっても、サシャ・バロン・コーエンのブルーノ等のような、政治的な主>>続きを読む
「淵に立つ」「よこがお」と比べると、劇的な何かは起こらない。
ときおり下世話なメロドラマに突入しそうな予感がするものの、そこはかなり抑制されている。
淡々としていて叙情的。でも深田晃司監督らしく、見終>>続きを読む
追う者と追われる者の攻防をひたすら見せる。フレンチ・コネクションとの共通点多し。
わりと早い段階から狂気に突っ走る主人公。
ダーティ・ハリーとか目じゃないくらい、主人公は間違いまくっている。清濁併せ呑>>続きを読む