竜平さんの映画レビュー・感想・評価 - 41ページ目

メッセージ(2016年製作の映画)

4.5

突如地球の各地に現れる巨大な飛行物体、そして出会う謎の知的生命体。その「彼ら」とコンタクトを取るべく招集される言語学者の女性が事態を徐々に解明していく、という話。

静かに、そしてじっくりと見せていく
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ウーナ 13歳の欲動(2016年製作の映画)

3.1

13歳の時のとある経験を引きずったまま生きる女性の話。原作が戯曲ということもあってか全体的に会話劇がメイン。純粋か不純か、どちらともとれる愛に囚われてしまった二人の様子をとことん見せられる。過去の出来>>続きを読む

ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

2.9

モデルを目指して田舎から出てきた女の子があれよあれよという間に業界に見出され、そして自身も様々な出来事に触れ変化していく、という感じの話。

全体的に会話よりも画で魅せる映画だと言える。ゆったり流れて
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

4.2

人里離れた森で暮らすヘンテコ家族に舞い込むとある知らせ。そして始まる一家のロードムービー。
家族揃って社会というものから離れて暮らしてるという設定がまず魅力的で、見ていていろいろ新鮮だったりもする。学
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

4.4

ひょんなことから迷子になり家族とはぐれてしまう5歳の男の子が、それから25年後、本当の家族に会うため微かな記憶を頼りに故郷を探し出す、という話。
なんといっても実話であることの重みがやっぱり凄い。展開
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スプリット(2017年製作の映画)

3.8

突如誘拐されてしまう3人の若い女性、その誘拐犯の男はじつは多重人格であり、その犯行にも何やら理由があるらしい、というところから始まる話。

ラストのラストまで溜めに溜めてオチでどんでん返し、という一種
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ハードコア(2015年製作の映画)

4.0

見知らぬ施設で目覚める男の壮絶な物語を、全編その主人公目線、主観映像で写し出していく。超体感型バイオレンスアクションムービー。

予告編などからもわかるように、この映画の最大の魅力と言えるのがその斬新
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王様のためのホログラム(2016年製作の映画)

3.3

ある男がサウジアラビアの国王にホログラム映像装置を売りに行く、がしかし異国の地でどうにもこうにも四苦八苦、という話。
ジャンル的には、コメディっぽい要素も少し入りつつ、やっぱりヒューマンドラマになるの
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Mr.&Mrs. スミス(2005年製作の映画)

3.8

運命的な出会いを経てお互いをよく知らないまま結婚した男と女、じつは二人ともそれぞれ別の組織の元で活動する暗殺者で、お互いそれを秘密にしたまま5、6年の夫婦生活を送っていた、というところから始まる話。ラ>>続きを読む

イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

4.2

第二次世界大戦下のフランスを舞台に、ナチス・ドイツ側に家族を殺され復讐を誓う女性や、指揮官の暗殺を企てる秘密部隊「バスターズ」など、様々な人物が入り乱れ織り成す戦争映画。

タランティーノ作品お馴染み
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ムーンライト(2016年製作の映画)

4.0

少年時代からやがて成人へ、とある黒人男性の人生を順に描く、「孤独」や「愛」と向き合うヒューマンドラマ。

初見はなんというか、感想に困ったというのが正直な感想。ただただ美しいものを見た気もするし、一人
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

4.3

交通事故によりある日突然妻をなくしてしまう男、そこから始まる「破壊」と「再生」の物語、という感じ。

簡潔なあらすじとは裏腹になんとも濃ゆくて深い、自身と向き合うことになる一人の男の人生のドラマだった
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ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

4.1

「DC・エクステンデッド・ユニバース」第4弾。『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』にて彗星の如く現れ注目を掻っ攫っていったワンダーウーマンこと「ダイアナ」の故郷の島でのエピソードから人間>>続きを読む

カンパニー・メン(2010年製作の映画)

3.8

ある日突然リストラを言い渡される男たち、その挫折と再起を描く。切なくも温かいヒューマンドラマ。

じつはなかなか重たい内容を少しのユーモアとハートフルを交えて映し出す。理不尽な社会とそこに対してのやり
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エリザベスタウン(2005年製作の映画)

4.3

仕事で超がつくほどの大失敗をして会社をクビになり絶望の淵に立たされた青年が、父の訃報を聞かされ生まれ故郷へと出向くところから始まる話。
ユーモラスでハートフルな人間ドラマ。ちょっと都合のいい展開が多い
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バーン・アフター・リーディング(2008年製作の映画)

4.0

突如CIAを左遷されてしまう男の持つ情報が入ったディスクを、ひょんなことからスポーツジムの従業員が手に入れることで巻き起こってしまう騒動。

何度か見て、やっぱりこれはコメディとして見るべき映画なんだ
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夜に生きる(2015年製作の映画)

3.1

警察幹部を父に持つ男が、初めは反発心から、やがては自らの野心や愛のために徐々にギャングの世界へ足を踏み入れていく、という話。犯罪ドラマ。

時代背景のことはよく知らないんだけども、思うのはこういったギ
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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

3.3

人間と機械の境界線がほとんど消えている近未来。捜査組織「公安9課」と、そこに所属する、人間の脳と人工の身体を持つ女性の話。
原作は知らない。劇中で言われる「ゴースト」が具体的に何を指してるのか、定義も
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

4.0

「もうすぐ自分は死ぬ」という事実を伝えるためにとある男が12年ぶりに家族の暮らす実家へと帰ってくる、というところから始まる話。グザヴィエ・ドランによるファミリードラマ。

驚くほどこのあらすじの流れの
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バーニング・オーシャン(2016年製作の映画)

4.2

2010年、石油堀削施設「ディープウォーターホライゾン」で起きた世界最大級の爆発事故と、その場所に取り残された作業員たちの実話。

まず、これが実際に起きた事故であることに衝撃を受けるし、それを踏まえ
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バベル(2006年製作の映画)

4.5

モロッコ、アメリカとメキシコ、そして東京。とある事件をキッカケにそれぞれの場所で展開する人々の人生が交差していく、という感じの話。

初期のイニャリトゥ節である、時間軸をバラバラに描くストーリー構成と
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.2

『トレインスポッティング』の続編。登場人物それぞれが選んだ20年後の未来。ユアン・マクレガー扮するレントンを筆頭に前作のキャストが再集結。実際に20年の歳月を経たそのビジュアルがなんとも言えない重みを>>続きを読む

トレインスポッティング(1996年製作の映画)

4.5

ヘロイン中毒者の青年レントンとその仲間たちが織り成す青春群像劇。
これぞダニー・ボイル節と言うべきか、小気味いいテンポ感と軽快な音楽と、そしてなんとも斬新な映像演出の数々で流れるようにストーリーが進ん
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マネーボール(2011年製作の映画)

4.7

メジャーリーグの貧乏球団「アスレチックス」のゼネラルマネージャーが統計学的な独自の見地で自身の球団の経営危機を脱しようと奮闘する実話。
まず、野球をよく知らない人でも楽しめると思う。知ってたらそれはも
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スナッチ(2000年製作の映画)

4.8

イギリスはロンドンを舞台に、とある男が盗み出す86カラットのダイヤモンドを巡り様々な悪党が入り乱れ展開していくクライム群像劇。

自分の中ではこれぞガイ・リッチーな作品。前作『ロック、ストック&トゥー
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トロイ(2004年製作の映画)

4.3

舞台は古代ギリシャ、領土や権力を巡って巻き起こる国と国との争いとそこに生きる人間たちのドラマ。歴史戦争スペクタクル巨編。でも作品の根底にあるのはラブストーリーのような単純な「愛」というものだったり。神>>続きを読む

ワールド・ウォーZ(2013年製作の映画)

4.3

突如として世界中に蔓延する謎のウィルスの脅威、次々と人間がZ(ゾンビ)へ変貌していく様とその中で奮闘する一人の男の姿を追う。ゾンビサバイバル及びパニック映画。

まず思うのは上映開始から事の発端までの
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アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015年製作の映画)

4.5

「マーベル・シネマティック・ユニバース」11作目。『アベンジャーズ』でのニューヨーク決戦後じつはヒドラの残党に奪われていたロキの杖「セプター」。アベンジャーズによるその奪還作戦から物語が始まる。

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セブン(1995年製作の映画)

4.6

次々と起こる猟奇殺人事件と、それを追うことになる二人の刑事。ブラッド・ピット、モーガン・フリーマン共演、キリスト教の「七つの大罪」をモチーフに繰り広げられるサスペンス及びスリラー映画。

常に流れる陰
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デビル(1997年製作の映画)

3.3

ハリソン・フォードとブラピ、問答無用で絵になっちゃう組み合わせで魅せるサスペンス映画。
この二人ってだけでずっと見てられちゃう、ってのは果たして俺だけなんだろうか。内容自体は非常にわかりやすく、時代背
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ジェシー・ジェームズの暗殺(2007年製作の映画)

1.7

実在した強盗「ジェシー・ジェームズ」と彼を暗殺した男ボブ・フォードの話。
実話ということで、二行でストーリーの全体像が見えてしまうのはもはや避けられないこと。静止画かなってなぐらい、のらりくらりと進ん
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ジャッキー・コーガン(2012年製作の映画)

2.6

何やら裏で雇われ、とある賭場に強盗へ入る二人の男。やがてその一件の後片付けのため殺し屋「ジャッキー・コーガン」が呼ばれることに、というところから巻き起こっていく事件を描く。クセ強めの面々による会話劇主>>続きを読む

キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー(2014年製作の映画)

4.5

「マーベル・シネマティック・ユニバース」9作目。『アベンジャーズ』にて現代に合流したキャプテン・アメリカこと「スティーブ・ロジャース」、そのニューヨーク決戦から2年後、諜報機関「S.H.I.E.L.D>>続きを読む

マイティ・ソー ダーク・ワールド(2013年製作の映画)

3.9

「マーベル・シネマティック・ユニバース」8作目。『アベンジャーズ』でのニューヨーク決戦の後、故郷アスガルドへ帰還した「ソー」に降りかかる新たな戦いとその活躍を描く。

宇宙誕生前に創造されたという「エ
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アイアンマン3(2013年製作の映画)

4.3

「マーベル・シネマティック・ユニバース」7作目。ここから「フェーズ2」と呼ばれる括りがスタート。『アベンジャーズ』でのニューヨーク決戦の後、不安に駆られながら日々を過ごすアイアンマンこと「トニー・スタ>>続きを読む

ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

3.5

年老いた状態で産まれそこから徐々に若返っていく、普通の人とは真逆の人生を送ることになる男「ベンジャミン・バトン」のタイトル通り数奇な物語。

この映画全体が比喩表現の塊であるように思う。人の人生を逆に
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