旅するランナーさんの映画レビュー・感想・評価 - 19ページ目

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ザ・プロム(2020年製作の映画)

4.2

【メリル・オン・ステージ】

LGBTミュージカル。
女子高生のカミングアウトに、賛成派と反対派に分かれて、あーだこーだやり合います。
当の2人が純粋・純真・純朴でラブ・ミー・テンダーな感じなんで、応
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エイブのキッチンストーリー(2019年製作の映画)

4.2

【フュージョン・イリュージョン】

イスラエル人の母とパレスチナ人の父を持つ12歳の少年エイブ。
母方と父方の一族間のコリジョンがベリー・ファニー。
文化や宗教の違いから当然対立する家族にダメージ受け
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

4.7

【■▽※☆Ω◎!】

これは最高だ!
人形アニメが元々好きなんですけど、この作品はストップモーションアニメ史に残る傑作です。

変テコなキャラが跋扈する地下世界。
天然カワイイ系主人公のガラクタロボッ
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.8

【ノマドの品格】

しみじみと圧倒されます。
車上生活者という生き様を描いています。
ホームレスではなく、ハウスレスですが、それが何か?
そんな信念を持って、短期の仕事をしながら、ミニマムライフを過ご
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シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!(2018年製作の映画)

4.4

【鼻高々】

「シラノ・ド・ベルジュラック」誕生秘話を描くドタバタ喜劇。
白紙状態から、必死のパッチ、行き当たりばったり、猛スピードで作り上げていきます。
親友のラブレター代筆なんかもアクセントになっ
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バイオハザード(2002年製作の映画)

3.9

【切れ味鋭いぞ】

ゾンビ・バトル・アクションものとして、大変よくできています。
いろんなゾンビ作品へのオマージュも感じます。
どんどん殺されていくし。
レーザー切断が恐ろしい。

まだ若い(26歳く
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ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

3.0

【映画館の座席でポカンと口を開ける男がいた】

ジャケ写がマルク・シャガールっぽいので、ちょっと素敵なファンタジーを想像してたんですけど、なんじゃこりゃ?
思考が浮遊し、どこかに飛んでっちゃいます。
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おもかげ(2019年製作の映画)

3.5

【さまよう女性、おませな少年、とまどう観客】

最近読んだ、映画評論家蓮實重彥著「見るレッスン 映画史特別講義」の中に以下のような記載がありました。
「映画を見る際に重要なのは、自分が異質なものにさら
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靴ひも(2018年製作の映画)

3.7

【関係を結ぶということ】

家族を捨てた父と発達障害のある35歳の息子。
母親の急死によって、約30年ぶりに親子2人での生活が始まる。
生活の変化を嫌う息子に、父親は対処に戸惑いながらも、徐々に2人は
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ミナリ(2020年製作の映画)

4.0

【ディンドン、ブロークン】

アメリカ南部アーカンソー州にやってきた、韓国系移民家族の物語。
韓国野菜の農業での成功を夢見るが、様々な苦難に直面する。

美しい自然の風景。
ヒヨコの雌雄鑑別。
オカル
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風の電話(2020年製作の映画)

3.9

【繋がり】

東日本大震災で家族を失い、広島の呉で伯母の家に身を寄せている女子高生ハル。
消えない心の痛みに苦しむ姿が、とってもやるせない。
そんな彼女が故郷岩手県大槌町を目指す切ないロードムービー。
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チャンシルさんには福が多いね(2019年製作の映画)

3.8

【チャンシルさんは小林聡美っぽい】

映画プロデューサーのチャンシルさんが、長年一緒に仕事をしてきた監督の急死で、全てを失いアタフタするお話。
まあ、何にも残ってないわけではなく、周りの皆から慕われ信
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.5

【感謝、感激、庵野、あっぱれ!】

芸術性・娯楽性・独創性を兼ね備えた、シンクロ度∞の強烈な最終章。
エヴァフィロソフィーにドップリつかれるにゃー。
エヴァファンの期待への満足度(サービスサービスぅ)
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ある人質 生還までの398日(2019年製作の映画)

4.0

【人質、ひとり】

って、映画館のチケット売り場で言ったら、微妙な雰囲気になりました。
それはさて置き、IS(イスラム国)の人質はひとりではなかった。
身代金取り立て目的に、様々な国の人たちを人質とし
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痛くない死に方(2019年製作の映画)

3.9

【長尾和宏先生舞台挨拶付き上映】

終末医療の実態が描かれます。
前半はリアルな闘病生活を見ることになり、とってもつらい。
後半の宇崎竜童・大谷直子夫婦による、あっけらかんとしたユーモアに包まれた姿に
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Fukushima 50(2019年製作の映画)

4.0

【Godspeed】

福島第一原発のメルトダウンを阻止するために頑張る所員たち。

責任感なのか、
使命感なのか、
義務感なのか、

いずれにしろ、懸命に戦い続ける、そんな現場の人たちをご覧になった
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太陽は動かない(2020年製作の映画)

3.8

【信頼は揺るがない】

吉田修一は、好きな作家の一人です。
新作が出ると、欠かさず読んでます。
映画化・ドラマ化作品もほぼ鑑賞しています。
そうなんです、吉田印作品への信頼は揺るがないのです。

そん
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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

4.0

【反ソロ(ひとりぼっちじゃないんだ)】

ハン・ソロとチューバッカ、ミレニアム・ファルコンとの出会いに尽きますね。
もう、それだけでも、この作品を観る価値があります。
オールデン・エアエンライクは未だ
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ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-(2020年製作の映画)

3.8

【アカデミー得れじー】

J・D・ヴァンスの自伝的回顧録「ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち」を映画化。
オハイオ州の寂れた街を舞台に、ダメな母親と、しっかりした祖母に育てら
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私は確信する(2018年製作の映画)

3.3

【私は三振する】

2000年にフランスで実際に起こった未解決事件を題材にした裁判劇。

ヒッチコック狂による完全犯罪とメディアや世間を騒がせたっていうキャッチコピー。
当然、謎解きが展開されると期待
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.3

【すばらしき別世界】

松濤のお屋敷に住むお嬢様と、婚約者の田舎出身の愛人の邂逅。
上品なティールームでの、お嬢さん+女友達⇔愛人による話し合い。
そこで、お嬢様から差し出される茶封筒。
中身は当然.
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心の傷を癒すということ《劇場版》(2021年製作の映画)

4.5

【街の明かりがとてもきれいね、KOBE】

この映画は、やはり神戸で観るべきだと思い、シネ・リーブル神戸へ。
地下にあるスクリーンで観るわけですけど、電車の騒音でセリフが聞こえなくなることなんて勿論あ
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春江水暖~しゅんこうすいだん(2019年製作の映画)

4.2

【映画史上最長平泳ぎ】

自然の中の人々の営み。
四季の移ろいと家族のしがらみ。
大河富春江の変わらぬ流れと人間関係の淀み。

春の緊急事態宣言の時にジョギングしていて感じました。
人間は一大危機で大
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藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)

4.3

【アンラッキー・ストライク、あるいは、サメとカモのコインロッカー】

10億ウォン紙幣が入ったルイ・ヴィトンバッグをめぐって、悪い奴らが右往左往します。
曽根圭介の同名小説を韓国で映画化していて、スト
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秘密への招待状(2019年製作の映画)

3.5

【ジュリアン・ムーアvsミシェル・ウィリアムズ】

インドで児童養護施設に熱意を燃やす、ミシェル・ウィリアムズ。
そこへの支援金を申し出てくるアメリカ人女性経営者、ジュリアン・ムーア。
娘の結婚式に招
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

【すばらしき演技】

ヤクザな男のカタギへの道。
刑務所でも暴れまわるヤンチャな男。
積みあがる身分帳。
ムショ暮らしの長い男の、一般社会への適応はイバラの道。

だけど、この男、弱い者いじめが許せな
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天国にちがいない(2019年製作の映画)

3.2

【迷作にちがいない】

パレスチナ系イスラエル人エリア・スレイマン監督が、パリ・ニューヨークで出会う、カルチャー・ギャップ。
あるいは、どこに行こうが、世の中変テコになっている。

とぼけた脱力系のブ
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わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

4.1

【完全ムケツのロックオン】

淡々と黙々と進む、女性と叔父さんの酪農生活。
言葉がなくとも、表情や視線で感情を読み取る。
小津映画に通じる、静かな語り口。
揺れ動く女性の気持ちが細やかに描かれます。
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ボーダー(2008年製作の映画)

3.7

【ライチャス・ブラザーズ】

デ・ニーロ&パチーノがバディ刑事。
もうそれだけで満足するか?
だがそれだけに物足りないか?

悪人を次々に殺していく、正義の殺人。
悪人を絶対に許さない、正義の兄弟。
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.0

【ケン坊、行くとこあんのか?】

家族のようなヤクザたちの生き様を、時代の変遷とともに描きます。
時代に取り残されて、行き場所がなくなり、生き残れない悲哀が胸を突きます。
川崎駅周辺の都市開発が背景と
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パリの調香師 しあわせの香りを探して(2019年製作の映画)

4.4

【鼻も嵐も踏み越えて】

鼻は利くけど聞く耳持たない鼻持ちならない女と、口は達者だけど心が弱く華のない男による、バディムービー。
調香師と運転手。
そんな二人が次第に調合されていくのが、とってもイイ感
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ハッピー・バースデー 家族のいる時間(2019年製作の映画)

3.5

【ドヌーブに抱擁されたい】

母の誕生日に実家に集まる、娘、息子、孫たち。
家族が集まって何がしか波乱が起こるけども、最後は収まるところに収まって、ハッピーバースデーな落としどころへ持っていくと思いき
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年製作の映画)

4.0

【庵野くんが何を言っているのか分からないよ】

QuestionのQなのか?
QualityのQなのか?
QuestのQなのか?

戦争映画としての美しさ。
災害映画としての恐ろしさ。
精神映画として
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どん底作家の人生に幸あれ!(2019年製作の映画)

4.2

【ディケンズ爽快狂騒曲】

文豪ディケンズの半自伝的小説の映画化。
って、どんな人生やねん!
騒々しく濃い~奴らがトチ狂ったみたいに縦横無尽に現れよる。
こりゃ、付いていけんず...
何やねん、文句あ
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KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

4.4

【敵は青瓦台にあり】

1979年に起こった、韓国中央情報部(KCIA)部長による大統領暗殺事件を描いた小説の映画化。
暗殺へと追い込まれる主人公の姿が、異様な緊迫感も持って描かれています。
イ・ビョ
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

3.8

【エヴァ&アスカ】

守破離の破になるのか、確かにぶっ飛んでいます。
七光り、えこひいき、あんたバカって突っ走る、アスカが魅力的だなぁ。
シンジエヴァが覚醒し、バカ高尚になる後半よりも、アスカが元気に
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