「スーパーマン」は何度もテレビや映画で語られ続けた物語だ。僕ら世代は、80年代にクリストファー・リーブ主演の「スーパーマン」シリーズを繰り返し観てきた。あの心おどるメインタイトルの旋律は、ジョン・ウ>>続きを読む
17世紀のオランダは貿易で富を得て空前の好景気。中でも絵画とチューリップの球根は投機的な取引が盛んに行われており、一夜にして大金持ちにもなれる世界最初のバブル景気"チューリップ熱"の時代であった。孤児>>続きを読む
この映画を映画館で観ることは、またとない"映像体験"になる。その予感は予告編を観たとき、既にあった。次々に飛んでくる宇宙ゴミ、崩壊するシャトルのアーム、宇宙空間に飛ばされる乗組員。予告編で椅子にしが>>続きを読む
SF映画「エクス・マキナ」鑑賞。限られた舞台と登場人物、最小限の特撮ながら、設定の面白さと工夫で作られた秀作だ。
IT企業の社長ネイサンが手がけているAIの極秘開発プロジェクト。社員から抜擢された若>>続きを読む
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代筆ライターの主人公セオドアは、妻と別れて満たされない日々を送っていた。ある日、人格をもち言葉でコミュニケーションする人工知能OSが発売された。興味を持った彼は早速試す。コンピュータから流れてきたの>>続きを読む
言語学者として大学で活躍していた主人公アリスが若年性アルツハイマーになってしまった現実と立ち向かう姿と、家族の愛を描いた本作。言葉を扱ってきたアリスから、その言葉が少しずつこぼれ落ちていく。周囲の人>>続きを読む
インド映画にしてはそれ程長尺でもないこの140分には、僕らが映画から学ぶ様々なものが詰め込まれている。親子愛、人情、頑張り続けることの尊さ、現実の厳しさ、老い、夢を叶えること。しかしそれらはバラバラに>>続きを読む
公開された頃から方々でいい評判を聞いていた。映画ファンサイト仲間でも好評だったし、アメリカの有名な映画評論家センセイもベストテンに選出していた。だけど一方で興行収入は今イチとも伝えられる「キング・コ>>続きを読む
巷では賛否両論あるけれど、おそらくこの映画を評価するのは僕らのようなスピルバーグ映画で大きくなった元少年たちではなかろうか。多くの人が言っているように、これは過去のスピルバーグ作品に対する愛情あふるる>>続きを読む
イギリス映画らしいダークな終末感に満ちた近未来SF。少子高齢化が各国で問題となっているだけに、またここ数週間ティーンが自ら命を絶つことが連日報道されるわが国だけに、子供が生まれなくなった未来社会とい>>続きを読む
クエンティン・タランティーノが脚本を手がけ、職人監督トニー・スコットがメガホンを取ったヒット作。今改めて観るとうまい具合に微妙なバランスがとてれる映画だと思う。メジャー作にもB級作にも向けられた映画>>続きを読む
冒頭の街を見下ろすカメラ、タイトル、駅での別離のエンディングとクラシック映画の香りがプンプンと漂う。50年代映画の再現に挑んだ監督のこだわりは見事。エルマー・バーンスタインの音楽も時代を彩る一部となる>>続きを読む
アルファ60というコンピュータによってコントロールされている都市アルファヴィル。そこでは人間は喜怒哀楽の感情を持たないようにそうした言葉を削除されている。それに反した人々はプールで公開処刑されるのだ。>>続きを読む
実は横溝正史シリーズが大好き。角川映画世代なので、角川のメディアミックスの広報戦略を意識にすり込まれている。中でも「犬神家の一族」や「悪魔の手毬歌」は何度観たかわからない。大野雄二のテーマ曲も、石坂>>続きを読む
大好きな「(500)日のサマー」のマーク・ウェブ監督が、これまた大好きなS&GのThe Only Living Boy In New Yorkをタイトルに据えた新作。スノッブなニューヨーカーの子供であ>>続きを読む
精神科医バンクスは、夫がインサイダー取引逮捕された後でうつ病を再発した患者エミリーを担当することになった。エミリーは交通事故や自殺未遂を起こし、状況は次第に悪化していく。以前に彼女を診ていた女性精神>>続きを読む
公開の時期が悪かったのか、とても完成度の高い映画なのに客足は遠のいているようだ。僕が劇場で観た回も場内にお客さんは5人程度。公開から数週間が経っているとはいえ、80年代ならあり得なかった。「スーパー>>続きを読む
これは愛の映画だ。偉大なるカンフー映画の先達たちへの限りなき敬意と愛の結晶なのだ。日本における時代劇と同じく、製作されることすら減ってしまった香港映画のお家芸。それは真の武術家たちが映画を活躍の場に選>>続きを読む
子供の頃、小学校中学年向け位の少年少女文学全集みたいな本が家にあった。けっこう本好きな子供だったので親が奮発して買い与えてくれたのだ(感謝)。妹は「秘密の花園」や「若草物語」を繰り返し読んでいた。そ>>続きを読む
何故だか、近頃無性に昔の作家の本が読みたかった。今までまともに読んでこなかった反省もあるけれど、武者小路実篤の「お目出たき人」に意外にもポップな印象を受けたり、太宰治の「斜陽」では主人公の視点に共感>>続きを読む
リュック・ベッソンの「ニキータ」をハリウッドリメイク。好き嫌いは分かれるかもしれないけれど、「ニキータ」とは違う明快さがこの映画の魅力かな。これは何でもソツなくこなす映画監督であるジョン・バダムの仕>>続きを読む
フロリダ・ディズニー・ワールドのすぐ近くにある安モーテル、マジック・キャッスル。そこには定住する家を失った人々が暮らしていた。6歳のムーニーは、モーテル住まいの子供たちと日々仲良く遊んでいる。母ヘイリ>>続きを読む
トム・クルーズとエイリアンは嫌い!と公言しているくせについつい映画館で観てしまう。このシリーズだって、オリジナルの設定そっちのけでトムくんがええかっこしいするために製作され続けている。それがここまでブ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ケイト・ウィンスレットがオスカー受賞した作品くらいしか予備知識をもたずに鑑賞。「おもいでの夏」みたいな(古っ!)ひと夏の恋の物語だろうと思っていたのだが、それは見事にいい意味で裏切られた。物語の前半>>続きを読む
新三部作の幕開けたる第7作。僕は第1作を小学生の頃に観て、シリーズが進むととも映画ファンとなっていった世代。「スターウォーズ」がなかったら、ここまでの映画好きにはなっていなかった。映画自体の面白さ、>>続きを読む
ジョーン・フォンティーン、スザンナ・ヨーク、シャルロット・ゲンスブール、日本では舞台で松たか子が主人公を演じている「ジェーン・エア」。シャーロット・ブロンテの原作が出版されたのはヴィクトリア女王の時代>>続きを読む
劇場で観るチャンスがあり、久しぶりに鑑賞。初めてこの「死刑台のエレベーター」を観たのはかれこれ20数年前。熊本市のセンターシネマだった。ルイ・マル監督の第2作「恋人たち」と2本立て。サスペンス映画とメ>>続きを読む
クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスが、グラインドハウスと呼ばれたB級映画館の楽しさを満喫させてくれる二本立て企画。日本では別々に公開されたのだが、こちらがロドリゲス版。カーアクション>>続きを読む
グラインドハウスとは、アメリカの田舎にあったB級映画しかかからない映画館のこと。アクションやホラー、お色気を売り物にした勢いばかりの映画が、マカロニウエスタンや怪獣映画、カンフー映画と2本立てで上映>>続きを読む
全5作製作された「猿の惑星」(ティム・バートン版は除く)。第1作を観た衝撃はジェリー・ゴールドスミスの音楽とともに忘れられない。あの有名なラストシーン。あれ程絶望的なエンディングの映画はかつてなかった>>続きを読む
前作「猿の惑星:創世記(ジェネシス)」が、予想以上に素晴らしい内容、表現だった。続編の監督は「モールス」のマット・リーヴス。オリジナルへの敬意をきちんともつ人だと「モールス」を観て思っただけに、この>>続きを読む
2011年に始まった新たな「猿の惑星」三部作の最後を飾る「聖戦記」は、第2作の監督マット・リーブスが続投。前作ではオリジナルの第5作「最後の猿の惑星」を下敷きに、仲間だったコバが人間への憎しみ故にシー>>続きを読む
初めてレンタルビデオで鑑賞した日を僕は忘れられない。社会人になりたての頃だった。ずーっと観たかったこの映画をやっとレンタル店で見つけた。ところが借りたのはいいがあまりの忙しさになかなか観ることができず>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
豪雨で何処にも行けなくなった男女が古びたモーテルに集まる。原住民墓地のすぐ近く、集まった中には囚人護送中の刑事もいた。そして次々と起こる連続殺人・・・。ヒッチ的要素、鍵のルームナンバーをカウントダウン>>続きを読む
シングルマザーのドロシアは、自分一人で15歳の息子ジェシーを育てることに困難を感じ、ジェシーの幼馴染ジュリーと、二階に部屋を借りているパンク娘アビーの2人に手助けを頼む。友達以上恋人未満なジュリーの奔>>続きを読む
中学生のとき「スリーパー」を観て以来、ウディ・アレンのファンであり続けている僕(なんておマセな)。初期のナンセンスコメディから、「アニー・ホール」からの快進撃、80年代後半からのベルイマン調のシリアス>>続きを読む